国家が破産する日

劇場公開日:2019年11月8日

国家が破産する日

解説・あらすじ

1997年に韓国で実際におこった通貨危機の裏側を描いた社会派ドラマ。1997年、韓国経済は急成長を遂げ、いつまでも好景気が続くと多くの国民が信じて疑わなかった。そんな中、韓国銀行の通貨政策チーム長ハン・シヒョンは通貨危機を予測していた。政府は非公開の対策チームを招集するが、国家破産まで残された時間はわずか7日間しか残されていなかった。独自に危機の兆候をキャッチし、これを好機と見た金融コンサルタントのユン・ジョンハクがある大勝負に出る。その一方で、経済情勢に明るくない町工場の経営者ガプスは、大手百貨店からの大量発注を手形決済という条件で受けてしまう。シヒョン役をキム・ヘス、ジョンハク役をユ・アイン、ガプス役をホ・ジュノ、IMF専務理事役を韓国映画初出演となるバンサン・カッセルがそれぞれ演じる。

2018年製作/114分/G/韓国
原題または英題:Default
配給:ツイン
劇場公開日:2019年11月8日

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映画レビュー

4.0韓国版「マネー・ショート」は多視点でシビアに迫る

2019年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

興奮

知的

1997年の韓国通貨危機が起きる一週間前から映画は始まる。当時政府が非公開の対策チームを組織したという記事に着想を得たという。危機を回避すべく対策チームで奮闘する女性主人公、危機の兆候に気づいて大儲けを企む金融コンサル、大口受注を手形決済で受けてしまう町工場の経営者という3者の視点で、当時の状況と人々の姿を立体的、重層的に再現する。

大勢が気づかない危機の兆候を読み取り、先を見越して逆張りする金融マンのエピソードは、サブプライム住宅ローン危機を予期して大儲けした金融マンを描くアダム・マッケイ監督の快作「マネー・ショート 華麗なる大逆転」を想起させる。ただし「国家が破産する日」の方が全体的にシビアで、特に町工場社長の受難は重く暗く、彼に感情移入して気が滅入る。

日本でもバブル崩壊期に似たことが起きたし、今後また金融危機が起きないとも限らない。できる備えはないか、と考えさせられる。

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高森 郁哉

3.5目に見えない崩壊は、静かに生活を追い詰めていく

2025年6月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

驚く

韓国が実際に直面した経済危機を背景に描かれたこの作品は、お金の話というよりも、「選択の話」だったと感じました。誰もが混乱の中で、自分の信じる選択をしていく。それが正しいかどうかは、誰にもわからない状況の中で。

舞台は1997年の韓国。破綻寸前の国家の裏側で、ある女性公務員が事態の深刻さを察知し、政府に警鐘を鳴らします。一方で、危機の中に投資の機会を見出そうとする人、ただ日々を必死に生きる中小企業の社長など、複数の視点が並行して描かれていきます。

それぞれの立場で必死にもがく姿に、経済というものがどれほど個人の生活に直結しているのかが伝わってきました。派手な演出はなく、静かに重く、だけどリアルで見応えがある。特に、一瞬の決断が人生を大きく変える場面が印象的でした。

作品を観ながら思ったのは、経済の知識がある人も、ない人も、どこかで「無関係ではいられない」ということ。ニュースで聞き流していた単語の向こうに、誰かの生活があるという実感が残りました。

難しいテーマだけれど、だからこそ知る価値がある。そう感じさせてくれる映画でした。

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キムヒョンス(金賢守)

3.0韓国も上級国民に甘い?

2024年11月17日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

知的

難しい

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トダー・オートマタ

3.03.3面白かった

2023年11月26日
PCから投稿

おもしろいし、歴史の勉強にもなりとても良い
アジア通貨危機や韓国の経済危機、そして今に通じるところなど示唆に富む内容でよかった。安いときに買う。

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asa89