米バラエティが選ぶ2022年のワースト映画
2023年1月4日 21:30

米バラエティが、2022年のワースト映画10本を発表した。選考を行ったのは同誌の映画評論を担当するオーウェン・グレイバーマン氏とピーター・デブラッジ氏で、それぞれ5作品ずつ、計10作品を解説つきでリストアップしている。
グレイバーマン氏は、デビッド・O・ラッセル約7年ぶりの監督作となる「アムステルダム」をワースト1位に選出。「退屈で理解し難い、自己満足と自己陶酔の極み。伝えたいテーマが何なのかも分からずイライラする」と酷評。2位に掲げた「ミニオンズ フィーバー」については「金儲けのためにシリーズを継続することだけを目的とした中身のない映画」、ルカ・グァダニーノ監督×ティモシー・シャラメの「君の名前で僕を呼んで」コンビが再タッグを組んだ話題作「ボーンズ アンド オール」も、「人喰いというセンセーショナルな題材に加えて、2時間10分もの長尺であるにかかわらず、これといって何が起こるわけでもない。ロードムービーとファッションショーの中間とでも言った薄っぺらな作品」と一蹴している。
一方のデブラッジ氏がワースト1位に挙げたのは、アナ・デ・アルマスがマリリン・モンローに扮した話題の伝記映画「ブロンド」。アルマスの演技を「これまでモンローを演じてきた女優のなかでは上出来」と称賛しつつも、「誰も本当の彼女を知ることなど出来ないと言えるほど複雑で謎多きマリリンを、単なる被害者としてしか描けていない」とアンドリュー・ドミニク監督の力不足を辛辣に指摘する。
また、「アメリ」のジャン=ピエール・ジュネ監督によるフランス製SFコメディ「ビッグバグ」を、「鼻持ちならない最悪の登場人物らと家の中に閉じ込められて、(新型コロナウィルスの)パンデミック下での隔離生活のトラウマが蘇った」、「トップガン マーヴェリック」で世界中を興奮の渦に巻き込んだジョセフ・コジンスキー監督が、クリス・ヘムズワースを主演に迎えてジョージ・ソーンダーズ著の短編「スパイダーヘッドからの逃走」を映画化した「スパイダーヘッド」を、「監督は脚本を手がけたレット・リース&ポール・ワーニックともども、原作の魅力である絶妙なニュアンスやトーンを全く掴みきれていない。ヘムズワースにしてもとんだミスキャストで、ボンド映画の悪役のパロディのよう」と痛烈な辛口批評を述べている。
米バラエティ誌が選ぶ2022年のワースト映画10本
1 「アムステルダム」(デビッド・O・ラッセル監督)
2 「ミニオンズ フィーバー」(カイル・バルダ監督)
3 「ボーンズ アンド オール」(ルカ・グァダニーノ監督)
4 「炎の少女チャーリー」 (キース・トーマス監督)
5 「スリー・サウザンド・イヤーズ・オブ・ロンギング(原題)」(ジョージ・ミラー監督)
1 「ブロンド」(アンドリュー・ドミニク監督)
2 「ビッグバグ」(ジャン=ピエール・ジュネ監督)
3 「ザ・バブル」(ジャド・アパトー監督)
4 「スパイダーヘッド」(ジョセフ・コジンスキー監督)
5 「355」(サイモン・キンバーグ監督)
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