ボーンズ アンド オール

劇場公開日:

ボーンズ アンド オール

解説

「君の名前で僕を呼んで」のルカ・グァダニーノ監督とティモシー・シャラメが再タッグを組み、人喰いの若者たちの愛と葛藤を描いたホラー。

人を食べてしまう衝動を抑えられない18歳の少女マレンは、同じ秘密を抱える青年リーと出会う。自らの存在を無条件で受け入れてくれる相手を初めて見つけた2人は次第にひかれ合うが、同族は絶対に食べないと語る謎の男サリーの出現をきっかけに、危険な逃避行へと身を投じていく。

主人公マレンを「WAVES ウェイブス」のテイラー・ラッセル、彼女と恋に落ちる青年リーをシャラメ、謎の男サリーを「ダンケルク」のマーク・ライランスがそれぞれ演じる。2022年・第79回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に出品され、グァダニーノ監督が銀獅子賞(最優秀監督賞)、ラッセルがマルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)を受賞した。

2022年製作/130分/R18+/アメリカ
原題:Bones and All
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2023年2月17日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第79回 ベネチア国際映画祭(2022年)

受賞

銀獅子賞(最優秀監督賞) ルカ・グァダニーノ
マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞) テイラー・ラッセル

出品

コンペティション部門 ルカ・グァダニーノ
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(C)2022 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All rights reserved.

映画レビュー

4.5骨まで丸ごと

2023年2月24日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

悲しい

怖い

当サイトの新作映画評論の枠に寄稿したので、ここでは補足的なことがらをいくつか書いてみたい。

まずタイトルの「ボーンズ アンド オール」は、直訳すると「骨とすべて」だけれど、マレンとリーが滝のある水場で過ごした後に出会う二人の男たちから語られるように、人の肉だけでなく骨まで全部食べることであり、それは至高の体験なのだという。

評論のほうで宗教とのつながりと、キリストの血と肉について言及したが、キリスト教で骨と肉に関して思い浮かぶのは、アダムの肋骨からイヴが創られたという聖書の記述。体の一部が愛する人になったという話と、愛する人の骨まで食べて一体になるというのは、対をなしているか、または循環しているようにも思われる。

「食べちゃいたいくらいにかわいい」という表現もある。人肉食は言うまでもなくはるか昔から忌避されてきたタブーなのだが、まだ文明人になりきらない進化の途上で、共食いは時々起きていたのかもしれないし、「イーター」と呼ばれる種族はそんな遠い昔に枝分かれした人種的なマイノリティーだ、なんて妄想する人がいてもいい。

それにしても、マーク・ライランスが演じるサリーを筆頭に、本作の大人たちは大抵どこか恐くて、同時に哀しい。それがまた、若い恋人たちとのコントラストとして効いている。

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高森 郁哉

4.0ジャンルの枠に収まらないグァダニーノの最新作

2023年2月19日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

怖い

1980年代後半のアメリカ中西部を、お互いが食人族と分かった若いカップル、マレンとリーが旅していく。旅の目的は幼い頃マレンを捨てた母親を探すこと。2人は旅の途中で恋に落ちる。果たして、彼らの行手に何が待っているのだろうか。

人喰いシーンは想像以上にリアルで、並のスプラッタ映画の比ではない。でも、それをカバーして余りあるのは、ラブロマンスとしての濃度だ。人肉を栄養にしてきたマレンとリーに訪れる衝撃の結末を含めて、これはむしろ、愛と欲望についての映画だと言える。

これまでも、ジャンル映画の枠をぶち壊してきたルカ・グァダニーノが、セクシュアリティの違いを超えた友情、または愛情の可能性を追求したTVドラマ『僕らのままで』にも勝るセンセーショナルな新作が、これ。もはやジャンル分けは不可能だし、グァダニーノがアメリカ映画進出第1作として本作を選んだのは、ある意味挑戦状だったのかも知れない。

ガリガリに痩せた美しい人喰いの青年、リーに扮したティモシー・シャラメが、監督の企みに喜んで協力しているように見える。ハリウッドアイドルの有り様は確実に変化している。

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清藤秀人

2.5直視しにくい

2024年1月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

生きるために命をいただくのは自然の摂理と思っているのに、カニバリズムは容認できないのは何故なのか。先の短い老婆はギリギリよくて、妻子ある男だとアウト!主人公マレン(テイラー・ラッセル)の矛盾した葛藤は、違う形で自分にも在る様な気がしましたが、如何せん、なかなか直視しにくい題材ですね。ホラーテイストでありながら究極の愛を描いているところは、「ぼくのエリ 200歳の少女」(08)に似ているような気がしましたが、個人的な好みは真逆でした。自分でもよくわからないですね…(汗;)。

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赤ヒゲ

3.5感想メモ

2023年11月19日
スマートフォンから投稿

泣ける

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ヒラめ

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