【金曜ロードショー放送】「ホーム・アローン2」ケビンがホテルで見る映画は何? “芸術的”な置き去りの流れなど、見どころ紹介
2022年12月23日 13:00
クリスマスシーズンに見たい、大ヒット作の続編「ホーム・アローン2」が、本日12月23日午後9時から、日本テレビ系「金曜ロードショー」で放送される。
マコーレー・カルキンを一気にスターダムに押し上げた大ヒット作「ホーム・アローン」の続編では、ニューヨークで迷子になった少年ケビン(カルキン)の冒険が描かれる。前作に引き続きクリス・コロンバスがメガホンをとり、カルキン、ジョー・ペシ、ダニエル・スターンらおなじみの面々に加え、「マイ・レフトフット」で第62回アカデミー助演女優賞に輝いたブレンダ・フリッカーが参戦した。
1年前、クリスマス休暇で旅行に出かけた家族に置いてきぼりにされたが、自宅を泥棒2人組から守ったケビン。今年のクリスマス休暇の行き先はマイアミだったが、ケビンは広い空港で家族とはぐれ、ひとりでニューヨーク行きの飛行機に乗ってしまう。ケビンはパパのクレジットカードを使ってニューヨークで豪遊するが、楽しい時間は長くは続かなかった。かつてケビンの家を襲ったハリーとマーブの泥棒ふたり組が刑務所を脱獄し、偶然にもクリスマスの大強盗を計画して、ニューヨークへと向かっていたのだ。ケビンは、泥棒ふたり組に対して、とんでもない撃退作戦を立てる。
ケビン・マカリスター(マコーレー・カルキン/矢島晶子)
ハリー(ジョー・ペシ/青野武 ※追加収録部分は多田野曜平)
マーブ(ダニエル・スターン/江原正士)
ホームレスのおばさん(ブレンダ・フリッカー/藤波京子)
ケイト/ママ(キャサリン・オハラ/鈴木弘子)
ピーター/パパ(ジョン・ハード/有本欽隆 ※追加収録部分は菅生隆之)
放送を記念し、「映画大好き芸人」として知られるこがけんが、本作の見どころを語っている。
前作では、ひとり留守番をすることになったケビン少年が、ふたり組の泥棒を見事撃退しましたが、今作はその1年後が舞台になっています。再びクリスマスのお話になりますが、なんと今回は家族旅行中にケビンだけが取り残されてしまうんです。しかも、舞台はニューヨーク。一体ケビンは無事に家族の元に帰れるのでしょうか?
この作品の魅力は何と言っても……愛嬌たっぷりでちょっと生意気なケビンの愛らしいキャラクターですね。そして、ひとりだけ家族に置いてかれても、せっかくならひとりを堪能しようという神経の図太さも彼の持ち味です!
ケビンにはイタズラ小僧のイメージが強いかもしれませんが、実はそんなに悪い子ではないんですよ。ただ、運が悪いというか間が悪いというか、結果的にトラブルの種になってしまうことが多いんですね。
前回は、クリスマスの日に大勢で旅行に出発するなか、シンプルに自宅に忘れ去られたケビンですが、今回その点は大丈夫。みんなと一緒に自宅を後にします。では、一体そこからどのようにケビンが置き去りになるのか。これは本作のひとつの見どころと言って過言ではありません。
まるで悪い冗談のような不運が次々に重なるんですよ。母親がケビンがいないことに気付くまでの流れ、そこまでに張られた丁寧な伏線、軽快なテンポ、このハラハラドキドキな演出はまさに芸術と言って良いでしょう。
数々の名シーンがあるのですが、特に注目のシーンは……なんといっても、ケビンの痛快な泥棒撃退シーンです!
今回、なんと前作でおなじみの泥棒たちと一年振りに再会してしまうんですね! オーマイガー! なんという運の悪さなんでしょう。再び、ケビンVS泥棒たちの構図になるんですが、本作の舞台は彼にとって土地勘のないニューヨーク、一体ケビンはどうやって泥棒たちに対抗するのか……いやぁ、ワクワクしますね!
そして本シリーズの醍醐味でもある泥棒たちがケビンの仕掛けた罠に引っかかる時の楽しいリアクションは、本作でももちろん健在です(笑)! 泥棒たちがアクロバティックにこけたり、吹っ飛んだりする様は、まるでアニメ……! 痛々しくもあるのについつい笑ってしまう演出はグレートですね!
ニューヨークでひとりぼっちになったケビンは、父親のクレジットカードを使って高級ホテルのスイートルームで豪遊します。普通であればたった9歳の子どもがひとりでできることではないですよね。それをどうやって実行するのかも本作の見所です。
ケビンが親のクレジットカードで豪遊していくなかで、「生きてて良かったぁ」とか、「人生、生きてると良いことあるんだ」と呟くシーンがあります。
これもまだ9年しか生きていない子どものセリフだと思うと、笑っちゃいますよね。
一方、本作の序盤では、ケビンは家族のなかで居場所がないのかも……、もしかしたら学校でも居場所がないのかも……と匂わせる様なシーンが出てくるんです。
それを踏まえると、本作はケビンが居心地の悪い日常からかけ離れたニューヨークに来ることで、だんだん生きることにポジティブになっていくストーリーであるとも言えます。
さらに、本作でケビンは親以外の大人と交流することで成長していくんですね。泥棒を撃退しようとする理由も前作と本作とでは全く違うんです。前作では、自分の家を守るためでしたが、本作では、ほかの理由で撃退を決意するんです。一体それはどんな理由なんでしょう? その理由に胸を打たれる方も多いでしょう。
この日はクリスマスです。街には子どもたちがサンタさんにお願いしたプレゼントで溢れています。ただ、そのプレゼントは本当に欲しいものでしょうか? 大切なものでしょうか? クリスマスを舞台にする本作は、ケビンを通して「本当に大切なもの」を教えてくれます。それこそが本シリーズが長年愛されている理由かもしれません。
ちなみに、ホテルの部屋でギャング映画を見るシーンがあります。これは1938年作「汚れた顔の天使」というギャング映画を元ネタにしたパロディ映画「さらに汚れた心の天使」というタイトル作という設定なのですが、実は「ホーム・アローン2」のためにわざわざ作られた作品なんですね。ちなみに一作目の「ホーム・アローン」のなかで流れる映画作品も「汚れた心の天使」というタイトルで、これも「ホーム・アローン」のために作られたオリジナル作品でした。今回は前回の劇中映画の続編が流れているという設定なんです。細かいですね。
また、ホテルの支配人の顔が一瞬、緑色の顔のアニメのキャラになる演出があります。これは絵本に出てくるグリンチというモンスターで、アメリカではクリスマスの代名詞的なイジワルなキャラなんです。イジワルな支配人の性格を示唆するシーンなんですね。面白いです。
そして、この作品にはドナルド・トランプ前大統領がカメオ出演しています。なぜなら、この舞台になったホテルのオーナーだったからなんですね。見逃さずにチェックしてくださいね。
そして、先週放送した「グレムリン」との共通点があります。「グレムリン」では脚本を書いていたクリス・コロンバスがこちらでは監督をしているということ。彼は、本当に心躍るワクワクする作品を作る人ですね。
クリスマスの夜、果たしてケビンの心からの願いをサンタは叶えてくれるのでしょうか?
・12月30日 「ライオン・キング」(地上波初放送・本編ノーカット)
・23年1月6日 「ハウルの動く城」(放送枠35分拡大・ノーカット)
・23年1月13日 「思い出のマーニー」(放送枠15分拡大・本編ノーカット)
・23年1月20日 「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」
・23年1月27日 「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト」
・23年2月3日 「パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド」
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