東京国際映画祭「黒澤明賞」14年ぶりに復活 今年はアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥと深田晃司
2022年10月7日 20:00

東京国際映画祭が、日本が世界に誇る故・黒澤明監督の業績を長く後世に伝え、新たな才能を世に送り出していきたいとの願いから、世界の映画界に貢献した映画人、そして映画界の未来を託していきたい映画人に贈る賞「黒澤明賞」を14年ぶりに復活させた。今年の受賞者はアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督と深田晃司監督に決定した。
過去にはスティーブン・スピルバーグ、山田洋次、侯孝賢などが受賞していた同賞、今年は選考委員を山田洋次、仲代達矢、原田美枝子、川本三郎、市山尚三東京国際映画祭プログラミング・ディレクターが務め、イニャリトゥ監督と深田監督を選出した。
イニャリトゥ監督は、2000年に「アモーレス・ペロス」で長編映画監督デビューし、同作で第53回カンヌ国際映画祭の批評家週間部門、第13回東京国際映画祭でグランプリを受賞、アカデミー外国語映画賞にノミネートされた。以降「バベル」(06)、「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」(14)、「レヴェナント 蘇えりし者」(16)と精力的に作品を発表しアカデミー賞監督賞をはじめとした数々の映画賞を獲得。最新作「バルド、偽りの記録と一握りの真実」は、本年度ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に選出され、東京国際映画祭のガラ・セレクション部門で上映されることも決定しており、11月より一部劇場でも公開される。
選考委員は、授賞理由を「デビュー作『アモーレス・ペロス』で世界の目をメキシコ映画に向けさせ、その後アカデミー賞を始めとする多くの賞を受賞しながらも、作品ごとに常に新しい試みに精力的に挑戦している姿勢が評価に値する」としている。イニャリトゥ監督は東京国際映画祭では2009年に審査委員長を務めており、それ以来の参加となる。
深田監督は、2016年「淵に立つ」が第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞し、同作で2017年には第67回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞したほか、新型コロナウイルス感染拡大の影響で経営危機に陥るミニシアターが続出したことに対し、同じく映画監督の濱口竜介氏らとともに全国の小規模映画館支援のためのクラウドファンディング「ミニシアター・エイド基金」を立ち上げるなど、若手映画監督としての枠を超えた活動を展開。最新作の「LOVE LIFE」は今年、第79回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門で上映された。
今回、選考委員からは、作品性が若手映画監督として優れている点や、世界に向けて将来の活躍が期待される日本人監督である点などに加え、映画制作活動以外での精力的な活動についても評価の声が高く、今年度の受賞者として決定した。
第35回東京国際映画祭は10月24日~11月2日、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催。黒澤明賞授賞式は 10月29日に帝国ホテルで開催予定。
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