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話題沸騰!「NOPE ノープ」ジョーダン・ピール監督インタビュー “あの物体”の制作プロセスも解説

2022年9月2日 13:00

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ダニエル・カルーヤとジョーダン・ピール監督
ダニエル・カルーヤとジョーダン・ピール監督
(C)2022 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

アカデミー賞(脚本賞)受賞作「ゲット・アウト」、続く「アス」で世界を魅了したジョーダン・ピール監督の最新作「NOPE ノープ」が公開された。クリストファー・ノーラン監督作「TENET テネット」などを担当したホイテ・バン・ホイテマがIMAXフィルムで撮影、また、大友克洋の「AKIRA」を彷彿とさせるシーンがあったり、劇中の“謎の飛行物体”は「新世紀エヴァンゲリオン」に見られるハイパー・ミニマリズムとその「バイオメカニカルなデザイン性」に影響されたことをピール監督が公言するなど、公開前から話題を集め、そして公開後もジャンルを超越した特大スケールの物語、その驚くべき映像表現が絶賛されている。

日本のファンからの熱い声援を受け、ピール監督がオンラインインタビューに応じた。既に本作の衝撃を味わった方は是非もう一度、スクリーンでピール監督のこだわりと思い入れを確認して欲しい。

(※このインタビューには一部物語の核心に触れる記述があります)
――映像表現、映画史への敬意と愛、そして作り手も技術も進化し続ける映画界への挑戦に溢れた作品だと感じました。こういった物語をIMAXでの作品として発表するその決意と確信、そしてこの物語はどのようなプロセスで構築されていったのでしょうか?

いい質問ですね。いろんなことが繋がっています。まず自分で認識していたのは、スペクタクルなものを作りたかったことです。それはいろんな意味があるのですが、その一つは、ビジュアル的に魅力があり劇場で見たくなるようなものを作りたい、二つ目はUFOについての脚本を書いていた時、やはり自分は人間の過ちについてを入れずにストーリーは書けないと思ったことです。

それと空飛ぶ円盤についての話ですが、空飛ぶ円盤と人間との関わりについても描きたかったのです。その中でストーリーを書いていったのですが、映画を作る上での祝福と同時に映画に対する告発になっていきました。そのプロセスというのは注目という概念を侵入的で暴力的・有毒的に搾取する可能性があると考えます。

――「ゲット・アウト」「アス」が既に、現代社会にはびこる諸問題をジャンル映画に盛り込み高い評価を受けています。それらを超える作品を作らなければ……というようなプレッシャーはありましたか?

はい、ありました。いつも自分は一番良い映画を作らなければいけないというプレッシャーを感じています。ですがそのプレッシャーを自分で和らげるために、いつも思い出そうとしているのが最高の映画というのは既存の映画と似ているわけではないということなんですね。ベストな映画というものはすごくユニークで特別な性質があるという美徳を私は学んできました。

画像3
――映画史に刻まれるべき映像技術の第1歩が、馬に乗るバハマ出身の黒人の姿を映したものだった――この史実を今作「NOPE」で知る人は多いと思います。これまで作られてきた白人文化をベースとしたジャンルに、一石を投じたいという思いもあったのでしょうか? また、“馬に乗った黒人”のエピソードをどのようなきっかけで知ったのでしょうか?

多くのことがあったんですが、黒人と映画との関係を見直していこうという試みなのです。まずはスペクタクル映画を作りたいと思いました。その中で映画というマジックを作り上げる、アナログとしての映画=“フィルム”を考えなければならなかった。

その上でエドワード・マイブリッジのことを検索しました。彼はいろんなイメージを撮った最初の一人で、アニメーションというアイディアを彷彿させた人なんですね。そして映画の起源をリサーチして、スペクタクルの純粋性を考えたときにその馬に乗った黒人のイメージを見つけました。

 私自身が黒人の映画監督として、また黒人が主人公の映画をつくっているのでこれは非常に面白いポイントになると思い、その彼(馬に乗った黒人)の名前を調べようと思ったところ、名前が見つかりませんでした。そのことを知って「くそっ(なんてことだ)」と思い、彼のレガシーを取り戻さなければならないと思ったんですね。まさに映画の起源となる最初のイメージとなるその彼のことを黒人ということで、誰も興味をもってなかったという事なのです。この人のレガシーを取り戻そうということが本作のDNAになっていきました。主人公が先祖を取り戻すという動機にもなったのです。

――本作は様々な文脈から、新たなSFホラーの傑作になると評価されると思いますが、ピール監督ご自身、どのような作品に影響を受けてこられましたか?

たくさんの素晴らしい作品があるのですが、トップリストを考えると一番は「エイリアン」(1979)、2番目は「未知との遭遇」(1977)、3番目は「サイン」(2002)、4番目に「オズの魔法使」(1954)、そして「キングコング」(1933)。「キングコング」のオリジナル版は、そのスケールやスコープの大きさを知ってもらいたかったのでクルーにも見てもらいました。なぜ後世にこれほど大きな変容をもたらしたのか、クルーにも理解してほしかったし、それを学ぼうという気持ちもありました。そして搾取、スペクタクルにすること(訳註:見せ物にすること)、それは「ジュラシック・パーク」(1993)にもあることなんですが、それらについてのレッスンにもしたかったのです。

また、「オズの魔法使」についてはその中にホラーがあると思ったのです。劇中で竜巻が起きたり、空飛ぶ猿が登場したり、俳優たちがきちんとケアされていない、という意味での深い搾取が撮影現場で行われていたこと。この映画のレガシーは賞賛されるものでありつつ、告発される部分もある、ということになります。そういったことがこの映画に焼き付いています。

画像2(C)2021 UNIVERSAL STUDIOS
――「Gジャン」の造形、完成までのプロセスについて教えてください。もともとあなたのアイディアであの形として確固たるものとしてあったのか、美術やVFX担当者らとのすり合わせであのような形になったのでしょうか?

この映画を最初に作り始めた頃は、空飛ぶ円盤という分かりやすいものを作りたかったのです。それはマイケル・マイヤー(ホラー映画『ハロウィン』シリーズに登場する架空の殺人鬼)のマスクと同じようなものでした。そして、とてつもなく壮大で皆が見たくなるような生き物を作りたくなりました。脚本段階での生き物の形は非常にミニマリズムで明らかに動物なのですが、風に踊るような布状のようなものが見えてくる形、さらに折り紙をおるような形でした。そのアイディアを作ったのはMPCのアートディレクターであるレアンドロ・レグランジです。彼が元のアイディアの美しさに形やスタイルを与えてくれました。オーロラや鳥のような。彼が言っていた形の美しさで、例えば鳥のクジャク(自分を見せるような)、水面下の生物などいろんな要素を組み合わせて新しい動物をつくろうと話していました。

このように最初のプリンシパルアートはレアンドロが考えましたが、いかに機能していくか、進化していくかを、MPCのギヨームと僕で考えました。早く動く時は、空気より軽く、布のように、それが有機的に進化して帆船の様になっていったんです。それはエネルギーを保存して、つまり風を使って浮かぶ形になっていったのです。何か新しい生き物をつくるというのは非常に楽しい冒険でもありました。最初は大胆なアイディアを使ってそれから膨らんでいき、緑の四角というものも浮上してきました。90度の角度のものが自然界にある、といったみんなの期待を上回るもの。そういったパズルのピースが重なっていくように皆が引き込まれるような物体になっていきました。

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