【第45回日本アカデミー賞】「ドライブ・マイ・カー」西島秀俊に最優秀主演男優賞!「日本映画のために身を捧げる」
2022年3月11日 22:12

第45回日本アカデミー賞の授賞式が3月11日、東京・グランドプリンスホテル新高輪国際館パミールで行われ、「ドライブ・マイ・カー」の西島秀俊が最優秀主演男優賞に輝いた。
西島は第42回で「散り椿」で優秀助演男優賞を受賞しているが、今回の最優秀主演男優賞で初めての栄冠を手にしたことになる。主演男優賞は佐藤健(「護られなかった者たちへ」)、菅田将暉(「花束みたいな恋をした」)、松坂桃李(「孤狼の血 LEVEL2」)、役所広司(「すばらしき世界」)とタイプの異なる良作で作品世界を生き切った俳優陣が結集。それでも、昨年のカンヌ国際映画祭での4冠を皮切りに、3月28日(日本時間)に授賞式を控える第94回アカデミー賞では日本映画史上初めて作品賞にノミネートを果たし、西島自身にもアジア人男性として初めて全米批評家協会賞の主演男優賞をもたらした主人公・家福悠介に軍配が上がった。
(C)東京写真記者協会濱口竜介監督がメガホンをとった「ドライブ・マイ・カー」は、 村上春樹氏の短編小説集「女のいない男たち」(文春文庫刊)に所収された小説を映画化。妻を亡くし喪失感を抱える、舞台俳優であり演出家の家福と、ある過去を胸に秘める寡黙な専属ドライバー・みさき(三浦透子)の旅路が描かれる。
昨年の第44回で最優秀主演男優賞を受賞した草なぎ剛(「ミッドナイトスワン」)からブロンズを受け取った西島は、「本当にありがとうございます。驚いています。このように名誉な賞をいただいて感謝しております」と謝意。そして、「濱口監督、スタッフの皆さんの力でいただいた賞だと思っています。そして岡田将生くん、霧島(れいか)さん、世界中から参加してくださった俳優の皆さん、三浦さん、僕たちはとにかく毎日本読みをしていましたね。相手の言葉に耳を澄ますことが自分の演技のためではなく、相手のそこにいることにすごく影響を与えるんだと改めて実感させてもらえた現場でした」と述懐する。
(C)東京写真記者協会さらに「いま世界が混乱していて色々な繋がりが切れているなか、しかも今日は3月11日ということで、東日本大震災から11年が経ちました。人との繋がり、魂の再生の物語が、今日こうやって賞をいただけたのは何か大きな意味があるのではないかと思っています。これからも人生、それから人に寄り添う希望を持つような素晴らしい作品に参加したいと思っています。日本映画のために、これからも身を捧げたいと思っています」と誓いを立て、場内から大きな喝さいを浴びていた。
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