二宮和也、ゲーム三昧で妻に捨てられたダメ男に!? 不良品ロボットとの冒険描く映画「TANG タング」に主演
2021年6月11日 07:00
二宮和也が、イギリスの小説「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を映画化する「TANG タング」で主演を務めることがわかった。二宮は「嵐」の活動休止以降、初の主演映画となる本作で、ゲーム三昧で妻に捨てられたダメ男を演じる。「フォルトゥナの瞳」「きみの瞳(め)が問いかけている」の三木孝浩監督がメガホンをとる。
物語の主人公は、ゲーム三昧で妻に捨てられ、無職で人生迷子中の春日井健(二宮)。ある日、健の家の庭に、記憶を無くした不良品ロボットが現れる。どこから、何のためにやってきたのか分からないそのロボットは、自らを“タング”と名乗る。この迷子同士の運命の出会いで、驚きに満ちた壮大な冒険の幕が上がる。
主演を務めるのは、「母と暮せば」で日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を獲得し、「検察側の罪人」「浅田家!」で同賞の優秀主演男優賞に輝いた二宮。本作では自らがハリウッドデビューを果たした、クリント・イーストウッド監督作「硫黄島からの手紙」のワーナー・ブラザース映画と再びタッグを組む。演技プランや撮影スタイルなど、様々な面で挑戦尽くしの作品になったという。
二宮は「タングというロボットを通じて、ダメ人間が社会と向き合う。一見、特殊な形に見えますが、普遍的な友情物語だと思っています。引き続き、世の中が大変な状況下ではありますが、無事に撮影が終わり、ホッとしています」と述懐。「個人的には監督の演出に応えられる様に必死についていった印象的な作品となりました。公開を楽しみに待っていただけたら嬉しいです」とコメントを寄せた。
愛され不良ロボット“タング”に命を吹き込むのは、「STAND BY ME ドラえもん」「DESTINY 鎌倉ものがたり」などを手がけてきた、日本を代表するVFXプロダクション「白組」。最高峰のVFX技術で作り上げるハイクオリティな映像に、期待が高まる。ドラマ「恋はつづくよどこまでも」「着飾る恋には理由があって」の金子ありさが、原作を日本版にアレンジし、脚本を執筆する。
原作の「ロボット・イン・ザ・ガーデン」(作:デボラ・インストール/訳:松原葉子/小学館文庫刊)は、人間とロボットのハートウォーミングな物語が人気を博し、2016年のベルリン国際映画祭で「映画化したい一冊」に選ばれた。日本でもシリーズ累計発行部数21万部を超え、海外作家のデビュー作としては異例のベストセラーを記録。また20年からは「劇団四季」の16年振りの一般オリジナルミュージカルとして舞台化され、雑誌「ミュージカル」の「2020年ミュージカル・ベストテン」で、作品部門第1位に選出されている。
親日家で知られる原作者のインストール氏は、「ワーナーブラザースジャパンによる『ロボット・イン・ザ・ガーデン』の実写映画化は私にとって大きな喜びです。彼らがこの企画に向ける誠実さと熱意を感じ、私はこの映画が素晴らしい作品になることを確信しています」と語る。さらに「特に楽しみなのは、『硫黄島からの手紙』で西郷を演じた二宮和也さんが健を演じるということです。繊細さとユーモアを持った彼は、まさに健を演じるのにぴったりな方だと思います。長年日本映画を見てきたファンのひとりとして、タングの物語がスクリーンで見られる喜びを、日本の映画ファンと共有できることを非常に楽しみにしています」と、主演・二宮への期待をこめた。
「TANG タング」は、22年に全国公開。三木監督、田口生己プロデューサーのコメントは、以下の通り。
10万馬力があるわけでもなく4次元ポケットを持っているわけでもない何にもできないポンコツロボットのタング。でもそんなタングだからこそ、その眼差しから見える人間の世界の滑稽さ愛おしさを、二宮和也くん演じる同じく何にもできないダメ男・健との旅の中で感じられる様な作品にしたい。昨今の邦画では類を見ない実写とCGキャラクターの融合した世界は、とてもチャレンジングな企画であり、新たな可能性を感じる作品でもあります。他者への不寛容が肥大しつつある今だからこそこの荒唐無稽で大胆な物語が、どこかおおらかで他者そして自分自身を受け入れる勇気をちょっとだけ与えてくれるような映画になってくれればと願っています。健とタングの珍道中、ぜひお楽しみに!
(実写化の理由)
2016年に原作小説「ロボット・イン・ザ・ガーデン」に出会い、この愛おしい物語に強く強く惹かれました。そして、ポンコツだけど、無限の可能性を秘めたタングがスクリーンで活躍する姿を誰よりも見てみたいと思いました。笑いあり、冒険あり、涙あり、宝箱のような映画にしたいと考えています。この映画で健とタングの間に起こったような友情や、つながりの価値について考えてもらえれば嬉しいです。
どんな難役とも向き合い、数々の作品で観客を魅了してきた、まさに日本を代表する俳優二宮さん。そんな二宮さんが未来の世界でロボットを相手に冒険に出るという、主人公の健を演じていただけたら、とんでもない化学反応が起きるのではないか、そんな期待を持ってオファーさせていただきました。今作品を一緒に作れるこの機会にとても興奮しています。
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