「ndjc2020」合評上映会で植木咲楽、木村緩菜、志萱大輔の3監督作品がお披露目
2021年2月4日 19:00
「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2020」の合評上映会が2月3日、新型コロナウイルス感染拡大防止対策ため、来場者を絞って都内劇場で行われた。
「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト」は、日本映画の振興の一環として文化庁より特定非営利活動法人 映像産業振興機構が委託を受け、2006年度よりスタート。次代を担う長編映画監督の発掘と育成を目指し、プロのスタッフの指導のもと、オリジナル脚本、35ミリフィルム撮影で30分の短編映画を制作する人材育成プロジェクトで、15年目を迎えた。昨年も吉野耕平監督「水曜日が消えた」、ふくだももこ監督「君が世界のはじまり」、中野量太監督「浅田家!」、佐藤快磨監督「泣く子はいねぇが」など、修了者の長編劇場公開が続いている。
昨年夏に実施されたワークショップ参加者20人の中から植木咲楽、木村緩菜、志萱大輔の3監督が選出された。脚本指導後、製作実地研修として各短編が昨年11月28日から順次クランクインし、今年1月の仕上げを経て完成した。
映画・ドラマ・ドキュメンタリー作品の助監督および映像作家として活動中の植木監督作品は「毎日爆裂クッキング」。食の情報誌で働き、上司の執拗なプレッシャーにさらされる主人公:相島文を安田聖愛が演じ、肘井ミカ、駒木根隆介、今里真、小日向星一、大谷亮介、渡辺えりが共演している。植木監督は「食べ物がテーマの作品を作りたいと思っていたのと、昨今の空気を笑い飛ばしたかった」と述べ、安田は「(今里演じる)嫌な上司だったので、クライマックスのシーンは感情を爆発させやすかった」と撮影を振り返った。
在学中からピンク映画や低予算の現場で働き、現在は助監督として活躍中の木村監督作品は「醒めてまぼろし」。常に睡眠不足の女子高生・清水あき子を小野花梨が演じ、青木柚、遠山景織子、仁科貴、柳原尊哉、尾崎桃子が共演している。木村監督は「私自身、友だちや恋人もなく、ひとりで生きていくのにどうしたらいいんだろうという時の思いで書いた脚本。小野さんとは、どういう気持ちでいくか、いろいろと話し合いながら撮影した」と思いを語った。
そして、映像ディレクター、エディターとしてミュージックビデオやウェブCMなどを手掛けている志萱監督作品は「窓たち」。美容師の朝子を小林涼子、その恋人でピザ屋でアルバイトしている森を関口アナンが演じ、瀬戸さおり、小林竜樹、里々佳が共演している。小林は「リハーサルを入念にさせてもらい、いろんな熱量がぎゅっと詰まった現場で、朝子の感情を丁寧に演じることができて楽しかった」と撮影の感想を述べた。志萱監督は「映画を作るのが好きなので、長く続けていくにはどういう監督になるべきかを考えた。見ていただけることが、なんて素晴らしいことなのだろうと思う」と、映画を完成させ、上映された喜びを語った。
植木監督は主人公の脳内をビジュアル化して描くという発想が秀逸で、木村監督は自身の思いを投影しながら夢と現実の世界を独特なテンポで行き来して見せる。そして、志萱監督は男女の繊細な感情の揺れを女性的な視点でじっくりと描き高い完成度を示した。なお、「毎日爆裂クッキング」はアルタミラピクチャーズ、「醒めてまぼろし」はシネムーブ、「窓たち」は角川大映スタジオが制作プロダクションを担当。3作品は、2月下旬から3月にかけて東京ほかで劇場公開される予定となっている。
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