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【中国映画コラム】東京国際映画祭&東京フィルメックスで注目した“中華圏の5本”を紹介します!

2020年11月29日 17:00

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「不止不休(原題)」ポスター
「不止不休(原題)」ポスター

北米と肩を並べるほどの産業規模となった中国映画市場。注目作が公開されるたび、驚天動地の興行収入をたたき出していますが、皆さんはその実態をしっかりと把握しているでしょうか? 中国最大のSNS「微博(ウェイボー)」のフォロワー数279万人を有する映画ジャーナリスト・徐昊辰(じょ・こうしん)さんに、同市場の“リアル”を聞いていきます!


第33回東京国際映画祭が11月9日、第21回東京フィルメックスが11月7日、無事に閉幕を迎えました。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、世界各国の映画祭がオンライン開催に変更、または開催中止に。多くの映画祭がフィジカルな開催を断念せざるを得ない状況になっています。そのなかでも、東京国際映画祭と東京フィルメックスは、規模を縮小しつつも、リアルの上映にこだわり抜き、最後まで完走を果たしました。これは本当に素晴らしいことだと思っています。単に「映画祭の開催が成功した」というだけではありません。この先行き不透明の時代に、どのようにバランスを取り、大規模なイベントを開催するのか――東京オリンピックを控える今、その先行事例として、さまざまな面が参考になると思っています。

コロナ禍での海外渡航禁止によって、イベントはかなり減少していました。映画祭にとってはやや物足りないことになってしまいましたが、その結果、例年より多くの時間を映画鑑賞に割くことができました。両映画祭合わせて、鑑賞した作品は30本以上。第77回ベネチア国際映画祭金獅子賞、第45回トロント国際映画祭観客賞を獲得した「ノマドランド」(クロエ・ジャオ監督)、第70回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞した「悪は存在せず」(モハマド・ラスロフ監督)はもちろんですが、アンドレイ・コンチャロフスキー監督作「親愛なる同志たちへ」、フランスで大きな話題を呼んだ「ラヴ・アフェアズ」(エマニュエル・ムレ監督)、東京フィルメックスで最優秀賞作品に輝いた「死ぬ間際」(ヒラル・バイダロフ監督)は必見の出来となっています。

日本映画では、日本における外国人労働者の苦境をリアルに描いた「海辺の彼女たち」(藤元明緒監督)、中国・平遥国際映画祭、釜山国際映画祭で連続受賞を果たした春本雄二郎監督作「由宇子の天秤」、第68回サン・セバスティアン国際映画祭のオフィシャルコンペティション部門で最優秀撮影賞を獲得した「泣く子はいねぇが」など傑作だらけでした。そのほかにも中国、台湾、香港発の話題作がプレミア上映されました。今回は、そのなかから特に気になった5作品を紹介させていただきます!


「不止不休(原題)」
「不止不休(原題)」

罪の手ざわり」以降、巨匠ジャ・ジャンクーを助監督として長年支え続けたワン・ジンの長編監督デビュー作。舞台は、2003年・SARS流行後の中国。若きジャーナリストが、B型肝炎患者に対する差別が蔓延していることを暴き出していきます。中国国内では、既に“2020年度、最も期待されている中国映画”の1本として紹介され、今年のベネチア国際映画祭オリゾンティ部門での上映後、さらに注目度は上昇。18年に中国でメガヒットした「薬の神じゃない!」の再来と称されているんです。

近年の中国では、厳しい検閲審査、情報統制という困難に直面しながらも、ギリギリのところで奮闘している作品が数多く生まれています。「不止不休(原題)」は間違いなく、その内の1本。特に、劇中で描かれるB型肝炎患者に対する社会的差別は、今の“コロナ時代”に共通する部分が多い。さらに、その差別の根源である“情報に対する判断力”にもつながっていくんです。先日、東京フィルメックスの市山尚三ディレクターにインタビューした際「コロナ禍以前に撮られた作品ですが、まさに“コロナ時代”になった現在、日本を含めて色々考えさせる優秀な作品」と評価していました。2021年の日本公開が決定しているので、是非チェックしてみてください!


▼「恋唄1980」(監督:メイ・フォン
「恋唄1980」
「恋唄1980」
(C)Parallax Films

北京電影学院教授であり、ロウ・イエ監督作品の脚本家として活躍しているメイ・フォン。第29回東京国際映画祭の最優秀芸術貢献賞を受賞した「ミスター・ノー・プロブレム」に続き、2度目の同映画祭参加となりました。本作の基となったのは、中国の作家・于暁丹の小説「北京1980」。1980年代初頭の北京などを舞台にし、若者たちの恋愛と成長の物語を描いています。

80年代という時代を再現するため、4:3のスタンダードサイズにし、当時の若者の服装、街、風景に趣向を凝らして“最高の雰囲気”を醸し出しています。文学的な表現、断片的な描き方には“あの時代”へのノスタルジーも感じられるんです。キーワードとして登場するのは、大島渚、ドストエフスキー。閉鎖的ながら自由に生きることができた80年代の中国は、今の時代から振り返ってみると、複雑な気分になるでしょう。中国国内のレビューサイトでは“中国版「ノルウェイの森」”と評価する方もいるんです。「ミスター・ノー・プロブレム」を含め、メイ・フォン作品の日本劇場公開が実現することを願っています。


▼「無聲」(監督:コー・チェンニエン
「無聲」
「無聲」

「久々に台湾から凄い新人監督が出てきました」と市山尚三さんが絶賛した本作は、台湾で実際に起こった事件を基にした社会派作品。ろうあ学校の裏に隠された“闇”に、カメラを鋭く向けています。本作を見てすぐに連想したのは、韓国映画「トガニ 幼き瞳の告発」。事件そのものを描くだけでなく、社会システム構造への疑問に呈し、そこで生活している我々にも訴えかけてくる内容です。

また、ろうあ学校という舞台を活用し、コー・チェンニエン監督は“無聲”という言葉を、非常に上手く映像に取り入れています。不穏な空気感が終始感じられる。とても熱意のある完成度の高い社会派映画です。来年以降のの日本公開を期待したいと思います。

無聲」は、東京フィルメックス・オンライン特設サイトで上映中(https://www.online-filmex.jp/film/wu-sheng-the-silent-forest/)


▼「日子」(監督:ツァイ・ミンリャン
「日子」
「日子」

台湾映画の巨匠ツァイ・ミンリャンによる久々の劇場公開作品です。7年前に「郊遊 ピクニック」を撮り終えた後、商業映画に興味を失ったツァイ・ミンリャンは、劇場と一線を画し、美術館上映の映像作品、ドキュメンタリー、VR作品など、映像の可能性を模索してきました。「日子」に関しては、長年のパートナーであるリー・カンションなどのことを考慮し「美術館での上映は、ふさわしくない」となったようです。第70回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に選出され、「テディ賞」を受賞しています。

物語は、ある男と移民労働者であるマッサージ師の日常を描いたもの。作品のテイストは、相変わらず“作家ツァイ・ミンリャンの作品”という感じですが、今回レベルアップしています。セリフ&字幕なしで進行し、時に料理を作り、時には野菜を洗い、時にはただそこに座っている――観客に“時の流れ”を体験させたい、日常生活についての事柄を改めて思考させたいという意図が感じられます。これが映画というジャンルを超えている。まさに新しい可能性がひらけたと言っていいでしょう。コロナ時代の今、本作を見れば、きっと新たな発見ができるはずです。

日子」は、東京フィルメックス・オンライン特設サイトで上映中(https://www.online-filmex.jp/film/ri-zi-days/)


「七人楽隊」
「七人楽隊」

中国映画市場の急成長によって、多くの香港映画人が中国へ赴き、新しい映画の道を歩き出しました。現在、広東語セリフの映画がかなり少なくなっていて「香港映画はこれからどうなるのか」と多くの香港映画人が心配しています。そんななか生まれた「七人楽隊」は、ジョニー・トーが総合プロデューサーとして企画・発案したプロジェクトです。元々タイトルは「8 1/2」。名を連ねた監督7人に加え、ジョン・ウーが参加し、1人1本を製作。そこに“未来”をテーマにした“1/2本”が制作される予定でしたが、ジョン・ウーが健康上の問題で降板。結果、今の7人体制となりました。

“殿堂入り”ともいえるメンバーで構成された監督陣は、香港への無限の愛を込め、非常にノスタルジックな作品を完成させました。北京語セリフが登場したのは、リンゴ・ラム監督による「迷路」だけ。老人が香港の中心地で道に迷い、北京語を話す人物が彼を案内するというひと幕――このパートの最後には「香港よりいい所はたくさんありますが、故郷に対する愛は香港にしかない」という字幕が挿入されています。リンゴ・ラム監督が既に亡くなっていることを考えると、少し複雑な気持ちになります。今後の香港映画界がどうなるかはわかりませんが、再び“巨匠たちのフィルム”を劇場で楽しめる日が来ることを祈っています。


「海が青くなるまで泳ぐ」
「海が青くなるまで泳ぐ」

今回紹介した5本以外にも、ジャ・ジャンクー監督の新作ドキュメンタリー映画「海が青くなるまで泳ぐ」、「ブッダ・マウンテン 希望と祈りの旅」のリー・ユーがプロデュースした新鋭シェン・ユーのデビュー作「兎たちの暴走」、グイ・ルンメイ主演作「足を探して」、台北金馬賞最優秀主演女優賞(チェン・シューファン)を受賞した「弱くて強い女たち」といった中華圏の注目作が、東京国際映画祭&東京フィルメックスで上映されていました。今年は大変な時期だからこそ、映画祭の重要性を改めて強く感じました。来年の映画界は、今よりも深刻な状況になるかもしれません。ですが”映画の力”で苦難を乗り越えていけると信じています。

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