世界の音楽賞を席巻! 歌手の夢と家族の狭間でもがくシングルマザーの物語「ワイルド・ローズ」予告編
2020年6月5日 10:00

[映画.com ニュース] 世界中の映画祭で音楽賞を席巻し、米批評家サイト「Rotten Tomatoes」で92%(6月2日時点)というハイスコアをマークした映画「ワイルド・ローズ」の予告編がお披露目された。「ジュディ 虹の彼方に」「ドクター・ドリトル」の注目女優ジェシー・バックリーが、カリスマ的な才能を持つシングルマザーを演じ、圧巻の歌声を披露している。
2019年の米ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞の「インディペンデント映画トップ10」に選出された本作。バックリーが歌手の夢を追う主人公ローズ=リン・ハーランを演じたほか、ジュリー・ウォルターズ(「リトル・ダンサー」)がローズの母役、ソフィー・オコネドー(「リリィ、はちみつ色の秘密」)が、ローズに手を差し伸べる資産家スザンナ役で共演した。
予告編では、故郷のスコットランドで幼い子どもたちを育てるかたわら、遠く離れたアメリカで成功する夢を諦めきれず音楽活動を続けるローズを活写。そんな現状を母親から叱責され、子どもからは「ママなんて嫌いだ!」と言われてしまう。不器用ゆえに夢と家族の間でもがき苦しみながらも、ステージに居場所を求め懸命に生きるローズ。歌唱シーンがドラマティックに切り取られ、遂にチャンスを掴んだ彼女がラスト5分で響かせる歌声に期待が高まる映像となった。

映像の後半でローズが歌い上げるのは、主題歌「GLASGOW」。第25回放送映画批評家協会賞の主題歌賞や19年の英国インディペンデント映画賞の作曲賞を受賞したほか、アカデミー賞の主題歌賞ショートリストにも選出された。音楽学校で培われたパワフルな歌声を持つバックリーが、英国アカデミー賞の授賞式で披露したパフォーマンスには、イギリスを代表するアーティスト・アデルも喝采を贈ったという。
メガホンをとったトム・ハーパー監督(「イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり」)は、「ジェシーの歌を聴いて、すぐに皆『まさにこれがローズの歌だ』と言いました。その歌は映画の本質を捉えていました。ローズができる限り人生を進み、最後には本当の自分のルーツから逃げられない、と悟るこの映画の場面そのものの瞬間でした。映画の物語を歌の中に見事に表現していました」と語る。海外メディアも、「『アリー スター誕生』を越えた!」(英デイリー・メール)、「ジェシー・バックリーはスターへの階段を登る伝説の歌声を披露」(米バラエティ)など、賞賛した。
「ワイルド・ローズ」は、6月26日から東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開。
(C)Three Chords Production Ltd/The British Film Institute 2018
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