ワイルド・ローズ

劇場公開日:

ワイルド・ローズ

解説

「ジュディ 虹の彼方に」「ドクター・ドリトル」のジェシー・バックリーがカントリー歌手を目指す主人公を演じる音楽ドラマ。カントリー歌手になることを夢見ているローズ=リン・ハーラン。しかし、2人の子どもを抱えるシングルマザーで、刑務所から出所したばかりの彼女にとっては、夢の舞台は憧れの場所でしかなかった。家政婦としてローズが働き出した資産家のスザンナは、彼女の歌を聞き、その才能に感動し、彼女をサポートしていく。卓越した歌唱力とカリスマ性で夢へと一歩ずつ近付いていくローズ。しかし、彼女は家族とスターへの階段との間で選択を迫られる。バックリーが見事な歌声で主人公ローズを演じて英国アカデミー賞の主演女優賞にノミネートされるなど、高い評価を獲得。「リトル・ダンサー」のジュリー・ウォルターズ、「ホテル・ルワンダ」のソフィー・オコネドーらが脇を固める。監督は「イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり」のトム・ハーパー。

2018年製作/102分/PG12/イギリス
原題:Wild Rose
配給:ショウゲート
劇場公開日:2020年6月26日

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(C)Three Chords Production Ltd/The British Film Institute 2018

映画レビュー

3.5ハラハラさせつつも目が離せないジェシー・バックリーの魅力

2020年7月31日
PCから投稿

『ジュディ 虹の彼方に』では歌手ジュディ・ガーランドのサポート役を好演していたジェシー・バックリーが、こちらではガッツリ歌いまくるカントリーシンガー役で驚いた。いや、カントリーシンガー志望のシングルマザーと呼ぶべきか。

階級格差、貧富の格差などの社会問題を折り込みつつ、主人公ローズにとっての最大の敵は、理想の高さと反比例するだらしのない自分自身。歌声は素晴らしいし、自信も夢もあるけれど、現実と向き合うことがとことんヘタ。「そんな不器用なダメ人間がどこまで成長できるのか?」がこの映画の主軸であるとすれば、まあここにしかないよなというところに落ち着く話ではある。

そういう意味では驚きはないのだが、ジェシー・バックリーのハラハラさせつつも魅力的な演技と歌声で、やはりローズという人物を応援せずにいられない。口を歪めるような笑い方も、ローズというキャラクターにピッタリ合っていてチャーミングだと思う。

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村山章

4.0彼女の圧倒的なパフォーマンスに心震える

2020年6月29日
PCから投稿

英国映画には伝統技のごとく、一つの才能が逆境を超えて羽ばたいていく名作が存在する。その代表作『リトル・ダンサー』『ブラス!』『フル・モンティ』はいずれもサッチャリズムの時代を背景にしたものだったが、あれから数十年を経て、現代に生まれた『ワイルド・ローズ』もどこか似た香りを持つのが興味深い。

舞台はグラスゴー。この地で出所したばかりのシングルマザーが、子供達を養いつつ、カントリー歌手としてナッシュビルに立つ日を夢見る。もうこの組み合わせだけで十分パンチが効いているが、そこに半ば夢断たれた現実や社会状況を描き、その一方に、逆境を吹き飛ばすかのような彼女のパワフルな歌声がある。すべての核たるジェシー・バックリーのパフォーマンスは一目触れただけで惚れ惚れするほど。さらに人間的な成長と共に、彼女の生き様が変化し、凛々しい表情を宿していく様も心揺さぶる。誰しもに笑顔と底知れぬ元気をもたらす秀作だ。

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牛津厚信

3.5☆☆☆★★★ 『イン・トゥ・ザ・スカイ』の監督が、その前作に撮った...

2024年3月9日
iPhoneアプリから投稿

☆☆☆★★★

『イン・トゥ・ザ・スカイ』の監督が、その前作に撮った音楽映画。
主演はこの後、『ジュディ 虹の彼方に』で、印象的な演技を見せたジェシー・バックリー(公式サイトではバックリーなので)だけに、観る前から期待感が膨らむ。

観客7名。簡単に。

(本人曰く)イギリスで、男なのに女に生まれたカントリー歌手。

好きな道を突き進むローズ。その為に周りに迷惑をかける日々だが、元から「パン屋で20年働くのは自分には無理だ!」…と、意に返さない。
そんな彼女を、多くの人が支援するも。母親だけはその姿を良しとしない。
何よりも、自分の子供をないがしろにしている事が許せない。

映画は序盤から、ローズ目線で進んで行くだけに。この母親との、根深い確執が少しずつ炙り出されて行く。

ただ好きなだけ。実力は有っても、歌い手がオーディエンスに対して、自分自身を曝け出し。《何を伝えたいのか?》が、はっきりと歌声に現れなければ。人々の心の隙間には入り込めず、〝 単なる歌の上手い人 〟 にしかすぎない。
それを初めて意識するのが、ある有名なDJに言われた「伝えたいメッセージは何だい?」との問いかけ。

その言葉が有り。更には、スザンヌの夫に言われあた一言で。今の自分の置かれた立場と共に、しっかりと、母親との確執と。幼い2人の子供との関係を見つめ直すローズ。

それまでの展開で、まるで『ジュディ 虹の彼方に』でのジュディの姿を想起させるローズの描かれ方で。その後のジェシー・バックリーの活躍を、予見している様でも有りました。

「責任は持って欲しかったけれど、希望は捨てて欲しくなかった!」

やっと母親との確執も和解し、今こそ自分の在るべき姿を探しに、憧れの地へ降り立つローズ。
あまりにも出来過ぎの展開…と思わせながら、映画は別の展開へ。

♬ どこより故郷が一番 ♬

♬ どこよりここが一番 ♬

♬ 靴の踵を3回鳴らそう ♬

最後も『オズの魔法使』を表す歌で締め、不思議な感覚を感じつつも。素敵なジェシー・バックリーの笑顔で、幸せな気持ちにさせてくれる良作でした。

2020年 6月28日 角川シネマ有楽町

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松井の天井直撃ホームラン

3.5ジェシー・バックリー。抜群の歌唱力!!

2022年8月13日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

『ボヘミアン・ラプソディ』『アリー/スター誕生』の成功あたりから、
続々と似たような映画が生まれる。
エルトン・ジョンの伝記映画『ロケットマン』
ジュディ・ガーランドの『ジュディ 虹の彼方に』
観てませんか、「エルヴィス」に、
セリーヌ・ディオンの伝記映画「ヴォイス・オブ・ラブ」
流れが止まりません。

この映画『ワイルド・ローズ』は、フィクションなのです。
主役のジェシー・バックリーの抜群の歌唱力と
気持ちよくまとめたストーリーを楽しめばそれで十分満足・・・ってことなのですが、

しかし取ってつけたような映画である。
まず実話でないと聞くとガクンと値打ちが下がる。

イギリスのグラスゴーで、カントリー歌手を夢見てるローズ=リン・ハーランは、
26歳でありながら8歳と4歳の2人の子の母親。
おまけに刑務所に一年いて、出所したばかり。
足首にICチップを埋め込まれて(血がダラダラと流れてたぞー)
午後7時から翌朝7時まで外出禁止なのだ。

イギリス人とカントリー歌手。
カントリーと言えばアメリカが本場。
(グラスゴーって、違和感あるよね)
で、ローズもアメリカ・カントリーの聖地ナッシュビルを目指すのだった。

まあ、音楽映画と言うジャンルの映画。
主役が歌が上手い。子役が可愛い。
(お姉ちゃんの子なんか、うま過ぎて作り話と思えなくなった)
つまり、遅ればせの自分探し。
目の前の大事なものに気づく話だった。

母性愛にも親孝行にも、故郷の良さにも、気づくのが
あまりにも遅すぎる気がするけれど、
作り話なので・・・。

因みにジェシー・バックリーは、『ジュディ 虹の彼方に』では、
ジュディのイギリス公演のお世話係のローズを好感度満点で演じ、
『ドクター・ドリトル』では病気に伏せるヴィクトリア女王を演じてました。
この作品でイギリスのアカデミー賞の主演女優賞にノミネートされたそうです。
売れっ子街道間違いなしです。

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琥珀糖
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