「リビングルームシアター」開設！　「凱里ブルース」「ロングデイズ・ジャーニー」などが視聴可能

2020年5月18日 10:00

［映画.com ニュース］　配給会社「リアリーライクフィルムズ」が、独自のオンラインシアター「リビングルームシアター（Living Room Theater）」（https://www.reallylikefilms.com/livingroomtheater）を開設することがわかった。ビー・ガン監督作「凱里ブルース」（6月6日公開予定）、「ロングデイズ・ジャーニー　この夜の涯てへ」、奥原浩志監督作「黒四角」などが視聴でき、両監督からのビデオメッセージも披露されている。

「リビングルームシアター」の名前の由来は、米オレゴン州ポートランドにあるミニシアター「Living Room Theaters」から取られたもの。2006年にオープンした同館は、地元に密着し“個人の貸し切りにも対応”“併設するレストランから気軽に飲食を持ち込める”など、まるで自宅のリビングルームで映画と接するような自由さを信条としている。開館当初からデジタル設備を導入し、対応する上映素材さえあれば、若いクリエイターたちにも上映の機会を与えている。

「リビングルームシアター」は、4つのカテゴリーに分けられており、そのひとつとなるのが「架空映画館（Imaginaly Thater）」だ。新型コロナウイルス対策のような“外的影響”から劇場公開が困難になった非常時にのみオープンし、映画館と配給・原権利者の利益を最低限保護する目的のために設営。今回は「凱里ブルース」「ロングデイズ・ジャーニー　この夜の涯てへ」が上映対象となり、プラットフォーム（Vimeo）使用料、クレジット会社手数料などを引いた視聴料が、賛同劇場と配給に50%ずつ配分される。視聴料は24時間限定で1800円。

そのほか、劇場公開と同時（興行、原権利者、制作サイドの理解を得られた場合のみ)、DVD未発売、VOD未配信、リバイバル作品を中心としたラインナップとなる「プレミア・ロードショー」（視聴料24時間、もしくは48時間限定で1000～2000円と幅を持たせる予定。映画館と配給への配分は「架空映画館」と同様）、アーカイブ作品を中心とした「シネマテーク」（視聴料は48時間で500～1000円を想定。配給と交わされた原権利者との契約に基づいて、視聴料が配当）、短編作品を含む劇場未公開作品を国内外から広く募り、将来の才能を発掘する「ショーケース」（今秋の開設を目指し、現在準備中。作品公募は8月開始予定）で構成されている。

ラインナップは、以下の通り。

▽架空映画館 Imaginaly Thater

「凱里ブルース」6月6日午前11時～7月3日　※期間延長の可能性あり
「ロングデイズ・ジャーニー　この夜の涯てへ」5月23日午前11時～6月21日

賛同劇場：シアター・イメージフォーラム（「凱里ブルース」のみ）、シネ・ヌーヴォ（「凱里ブルース」のみ）、京都みなみ会館、神戸元町映画館（「凱里ブルース」のみ）、札幌シアターキノ、シネマヴィレッジ8・イオン柏、ユジク阿佐ヶ谷、横浜シネマリン、シネマジャック／ベティ、あつぎのえいがかんkiki、シネマスコーレ、静岡シネギャラリー、Cafeガシマシネマ、シネマ尾道、KBCシネマ、シアター・シエマ、Denkikan、宮崎キネマ館（「ロングデイズ・ジャーニー　この夜の涯てへ」のみ）、桜坂劇場ホールなど

▽プレミア・ロードショー

＜リバイバル＞
「黒四角」5月23日午前11時～6月21日

＜アルミードコレクション＞　6月6日午前11時（各作品に、個別の配信期間を設定）

「血筋」
賛同劇場：ポレポレ東中野、横浜シネマリン、新潟シネウインド、第七藝術劇場、京都シネマ、神戸元町映画館、シネマスコーレ、山口情報芸術センター、松本CINEMAセレクト

「ネクタイを締めた百姓一揆」
賛同劇場：フォーラム盛岡

「フェイクプラスティックプラネット」
賛同劇場：アップリンク渋谷、シネ・ヌーヴォ、京都みなみ会館、シネマスコーレ

「あの群青の向こうへ」
賛同劇場：アップリンク渋谷、シネ・ヌーヴォ、京都みなみ会館、松本CINEMAセレクト

「歌ってみた　恋してみた」
賛同劇場：横浜シネマリン、シアターセブン、シネマスコーレ

▽シネマテーク

「あさがくるまえに」5月23日午前11時

「シーヴァス　少年と闘犬」（公開時のタイトルは「シーヴァス　王子さまになりたかった少年と負け犬だった闘犬の物語」）5月23日午前11時

「キュクロプス」6月6日午前11時