松本穂香主演作に中田青渚、金子大地、甲斐翔真ら参戦 劇中歌はブルーハーツ「人にやさしく」
2020年5月14日 08:00
[映画.com ニュース] 松本穂香が「おいしい家族」に続き、ふくだももこ監督と再タッグを組んだ主演映画「君が世界のはじまり」に、中田青渚、片山友希、金子大地、甲斐翔真、小室ぺいらフレッシュな若手俳優陣が出演していることがわかった。さらに、「THE BLUE HEARTS」の名曲「人にやさしく」が劇中歌に決定。あわせて、特報とキャラクターイメージクリップもお披露目された。
ふくだ監督自身が執筆した「えん」(第40回すばる文学賞佳作受賞)と「ブルーハーツを聴いた夜、君とキスしてさようなら」を、「リンダ リンダ リンダ」「愚行録」の脚本家・向井康介が、ひとつの物語に再編。「40歳を越えて、もう青春映画を書くことはないと決めていた」と語っていた向井が、ふくだ監督の言葉のひとつひとつに突き動かされ、青春のヒリヒリとしたエネルギーを新たなストーリーとして結実させた。大阪の住宅街で深夜に起きた、高校生による中年男性の殺害事件を軸に、主人公・えん(松本)と周囲の人々の感情が混じり合い、物語が疾走していく。
えんの幼なじみで、次々と彼氏を変える琴子を演じたのは、「街の上で」が控える中田。「一瞬で過ぎ去ってしまう青春時代の儚さや苦しさがぎゅっと詰まっている作品になっていると思います」と作品の魅力を明かす。片山(「ブラック校則」)は母親が家を出ていき父親に鬱屈とした思いを抱える純、金子(「猿楽町で会いましょう」)は純と体を重ねるようになる東京からの転校生・伊尾を体現。琴子に思いを寄せるサッカー部キャプテン・岡田役を務めた甲斐(「#ハンド全力」)は、「あの時みたいに何にも縛られず自由に生きたいなぁなんて青春時代を思い出すこともあると思います。そんな華やかな青春のイメージとはまた違った、思春期の高校生たちのリアルなもがきがこの映画から見えたらいいなと思います」とメッセージを託した。
そして、ふくだ監督が惚れこんだロックバンド「NITRODAY」でボーカル&ギターを務める小室が、ふくだ監督の熱烈なオファーにこたえ、本作で演技に初挑戦。彼氏はいるが、恋をしたことがなかった琴子が初めて一目ぼれする相手・ナリヒラに扮している。「青春時代というものがなんとあまりに痛々しいものであるかを数年ぶりに追体験することになりました。窓の外で止まったままの空、本当にそれがすべてだった日々。でもあの時感じていた、痛みやら焦りやら涙やら全部にまとめて火をつけた時、僕らは残った灰の中からやさしさを拾い集めることができるんじゃないか。そういう希望があるこの映画が好きです!」とコメントを寄せた。
特報は、「自分だけ自由になりたいなんて、そんなんで人に優しくできんのかな」と呟くナリヒラや、「キスしてほしい」と伊尾に迫る純が映し出され、寂れゆく街で燻る高校生たちの、淡くはかない青春の一端を活写。キャラクターイメージクリップは、それぞれの思いにフォーカスした映像に仕上がっている。
「君が世界のはじまり」には、ほか板橋駿谷、山中崇、正木佐和、森下能幸、江口のりこ、古舘寛治も出演する。今夏にテアトル新宿ほか全国で公開予定。
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