第64回「映画の日」中央大会開催、特別功労章を新海誠監督らが受章
2019年11月30日 08:00
[映画.com ニュース]第64回「映画の日」中央大会の式典が11月29日、都内ホテルで開催され、映画業界関係者が一堂に会した。
明後日の12月1日は、日本における映画産業発祥(日本初の有料公開)を記念する日として1956年に「映画の日」に制定されている。式典では、映画業界で40年以上勤務した永年勤続功労章受章者42人の表彰が行われ、日本映画界に多大な貢献をした者に贈られる特別功労章を映像文化製作者連盟会長の塚田芳夫氏、アニメ映画「君の名は。」に続き「天気の子」も大ヒットした新海誠監督が受章した。
続けて、今年の映画界に最も寄与した作品に授与される第37回ゴールデングロス賞の授賞式も行われ、興収140億円を超える大ヒットとなった「天気の子」が日本映画部門で最優秀金賞を受賞。優秀銀賞は同じく92億円の「名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)」、57億円の「キングダム」、55億円の「劇場版 ONE PIECE STAMPEDE」、50億円の「映画ドラえもん のび太の月面探査記」が受賞した。
外国映画部門では、興収131億円の「ボヘミアン・ラプソディ」が最優秀金賞、優秀銀賞を122億円の「アラジン」、101億円の「トイ・ストーリー4」、67億円の「ライオン・キング」、61億円の「アベンジャーズ エンドゲーム」が受賞。全興連特別賞として、「翔んで埼玉」と「ボヘミアン・ラプソディ」が受賞した。100億円超えが日本映画で1本、外国映画で2本出て活況を呈している。
日本映画製作者連盟の岡田裕介会長は、「映画館数は、全体として昨年に比べ20スクリーンほど増え、本年末には3580スクリーン前後となる。邦画・洋画の興収を合わせると、現在までの統計では昨年対比119%となっており、このままいけば年間興収の新記録が達成される可能性は極めて高いのではないか」などと語った。
また、新人脚本家を発掘し、創作活動を奨励する第45回の「城戸賞」は、脚本421編の応募があり、10編の最終審査作品の中から「黄昏の虹」の町田一則氏が準入賞を受賞。三嶋龍朗氏の「上辺だけの人」、林田麻美氏の「母と息子の13階段」、弥重早希子氏の「邪魔者は、去れ」が佳作に選ばれ、表彰された。
なお、映画界が推進している障害者のバリアフリー化の活動に対して、一億総活躍・少子化担当大臣で、「2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた障害者の芸術文化振興議員連盟」の衛藤晟一会長より感謝状が贈呈された。