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ルカ・グァダニーノ版「サスペリア」、ベネチアで賛否両論

2018年9月4日 13:00

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ティルダ・スウィントンが一人二役を務める
ティルダ・スウィントンが一人二役を務める
Photo by Andreas Rentz/Getty Images

[映画.com ニュース]ルカ・グァダニーノ(「君の名前で僕を呼んで」)監督が、ダリオ・アルジェントの傑作ホラーをリメイクした新作「サスペリア(原題)」が、ヴェネチア映画祭のコンペティション部門で披露され、大きな反響を振りまいた。

本作はダリオファンを公言するグァダニーノ監督が長年温めてきた企画で、監督の古くからの友人でもあるティルダ・スウィントン(2役)をはじめ、ダコタ・ジョンソンクロエ・グレース・モレッツミア・ゴス、さらにオリジナルでヒロインを演じたジェシカ・ハーパーも加わった贅沢なキャスティングとなっている。また、サントラを手がけるのはこれが初となるレディオヘッドのトム・ヨークが音楽を担当したことでも注目されていた。

ベネチアには、監督と女優陣に加えヨークも参加。ヨークは会見で、グァダニーノ監督から依頼されたときのことを振り返り、「正気の沙汰じゃないと思ったよ。随分悩んだけれど、やらないで後悔するのは嫌だと思い、引き受けることにした」と語った。

もっとも、グァダニーノ監督は舞台を1977年のベルリンに移し、リメイクというよりはニュー・バージョンと呼べるものに仕立てた。特にマーサ・グラハムピナ・バウシュを参考にしたというダンスシーンは、振り付けや衣装もセンセーショナルにアレンジ。パゾリーニの「ソドムの市」や「エクソシスト」を彷彿させるような過激なシーンもあり、反応は賛否両論に分かれた。

グァダニーノ監督は、「もちろん僕はオリジナルの大ファン。だからこそ、どうしても自分なりの解釈でやってみたいと思った。77年は『サスペリア』が公開された年であるとともに、フェミニズムの運動も盛り上がった時期で、そういう空気を映画に反映させたかった」と語った。いずれにしろ、オリジナルを知っていても、驚きを伴う内容になっていることは確かだ。(佐藤久理子)

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