グァダニーノ監督、OpenAI騒動を映画化 ガーフィールド主演でAI業界の内幕描く
2025年6月4日 22:30
Photo by Alberto E. Rodriguez/Getty Images for CinemaCon「君の名前で僕を呼んで」「チャレンジャーズ」などで知られるイタリアの鬼才ルカ・グァダニーノ監督が、2023年のOpenAI社内騒動を題材とした新作映画「アーティフィシャル(原題)」の製作に着手することが、米Deadlineによって報じられた。アンドリュー・ガーフィールド、モニカ・バルバロ、ユーラ・ボリソフの名が出演候補として挙がっている。
Amazon MGM Studiosが配給する本作は、ChatGPTで知られるAI企業OpenAI社で2023年に発生した、サム・アルトマンCEOの電撃解雇とわずか5日後の電撃復帰という前代未聞の企業騒動を描く。脚本は「サタデー・ナイト・ライブ」の元構成作家で脚本家としても活動するサイモン・リッチが担当し、「ハリー・ポッター」シリーズ全8作品を手がけたデビッド・ハイマンがプロデューサーを務める。
23年11月17日、OpenAIの取締役会がアルトマンCEOを突然解雇した。表向きの理由は「取締役会との不誠実なコミュニケーション」だったが、実際にはより深刻な問題があった。
解雇の背景には、アルトマンの情報隠蔽が問題視されていた。ChatGPTのリリースを取締役会に事前報告せず、取締役らがTwitterで知ったほか、OpenAI名義のスタートアップファンドを個人名義で運営していた事実も報告していなかった。さらに複数の幹部が取締役会に対し、アルトマンから「心理的虐待」を受けたと証言していたことも判明した。
しかし事態は急転する。約770人の従業員のうち700人以上がアルトマンへの支持を表明し、130億ドル出資のマイクロソフトへの集団転職を示唆。同社の強い圧力もあり、わずか5日後の11月22日、アルトマンは新体制でCEOに復帰した。
グァダニーノ監督にとって「アーティフィシャル(原題)」は、コリン・ファレル主演のDC映画「Sgt. Rock(原題)」製作延期を受けた代替プロジェクトとなる。今夏撮影開始予定だった同作が1年延期となったため、「常に働くことを好む」とされる監督は迅速に新企画を立ち上げた。
同監督はAmazon MGM Studiosとの関係を深めており、「チャレンジャーズ」に続き、ジュリア・ロバーツ、ガーフィールド、アヨ・エデビリ主演の「After the Hunt(原題)」でも同スタジオとタッグを組んでいる。プロデューサーのハイマンは次期ジェームズ・ボンド映画の製作も控えており、本作への注目度は高い。
ハリウッドではFacebookの誕生を描く「ソーシャル・ネットワーク」(デビッド・フィンチャー監督)の成功以降、テック業界の内幕を描く作品が注目を集めている。グァダニーノ監督がこの複雑な人間ドラマをどのような視点で描くか注目される。撮影は今年後半の開始が予定されており、契約締結の完了次第、正式にスタートする見込みだ。
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