「レッド・スパロー」監督、ジェニファー・ローレンスを動かしたオファー方法とは?
2018年2月27日 16:30

[映画.com ニュース] 「ハンガー・ゲーム」シリーズで知られるフランシス・ローレンス監督が、ジェニファー・ローレンスと再タッグを組んだスパイスリラー「レッド・スパロー」について語った。
元CIA工作員のジェイソン・マシューズ氏による同名小説を映画化。病気の母に治療を受けさせるべく、ハニートラップと心理操作を武器としてミッションを遂行するロシアのスパイ“スパロー”となったドミニカ(ローレンス)が、命がけの任務に身を投じていく。「ブライト」のジョエル・エドガートン、「リリーのすべて」のマティアス・スーナールツ、「ジャスティス・リーグ」のジェレミー・アイアンズ、「オリエント急行殺人事件」のセルゲイ・ポールニン、「さざなみ」のシャーロット・ランプリングら豪華キャストが名を連ねた。
「原作を読んでとても気に入った。同時に、この主人公をジェニファー・ローレンスならやれると思った。そして何よりも、僕は彼女とまた仕事をしたかったんだよ」とオスカー女優ローレンスへの絶対的な信頼をのぞかせる監督。「ジェニファー(・ローレンス)とは5年のあいだに3つの映画をやってきたんだが、今後はまったく違ったものを一緒にやりたいと思っていた。キャラクターの外見も演技も、物語のテーマもトーンもまるで違う。そんな環境に彼女を導いたら、どんな演技を見せてくれるだろうとワクワクしたんだ」と自身にとってはローレンスありきの企画だったというが、「でも彼女がこういうテーマを引き受けるか、こういった強烈な内容を受けるかどうか、心配だったんだ」と過激な内容に懸念もあったという。
「当時のジェニファーは、この手の映画に慎重になっていた」としつつもローレンスが本作に必要不可欠だと考えた監督は、「脚本はできていなかったし、まだ彼女には原作を読んでほしくなかった。だから、まずストーリーの内容をおおまかに説明し、“このキャラクターに興味を示すかどうか”を探ったんだ」とローレンスの気持ちを鑑みた入念なアプローチを敢行。
さらに、ローレンスが興味を抱いたと見るや、一種の“当て書き”のような形でローレンス向けに物語を仕上げていった。「映画を製作していく過程で、ストーリーやキャラクターをローレンスの雰囲気に寄せていった。そして彼女には、脚本の進行に合わせてストーリーや内容の一部を説明していったよ。だから、正式な台本を手にするころには、彼女は(役を演じるための)ウォーミングアップを完了していたようなものだったね」と用意周到にローレンスを引き込んでいったそうだ。
監督の思いを受け取り、出演を決断したローレンスは、「この映画にはたくさんの無慈悲な場面があり、居心地の悪さを覚える人がいるかもしれない」と前置きしつつ、「でも、この物語を可能な限り正確に、危険を危険のまま描ければと思ったの。それが、自分自身が数年にわたって抱えてきた不安よりもずっと大事なことだと思えて、あえて挑戦したのよ」と覚悟のほどを明かしている。
「レッド・スパロー」は、3月30日から全国公開。

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