沢尻エリカ、犬童一心監督と初タッグ!「猫は抱くもの」は18年6月23日公開
2017年12月20日 06:00
[映画.com ニュース] 女優の沢尻エリカが「ヘルタースケルター」以来6年ぶりに主演を務める映画「猫は抱くもの」が、2018年6月23日から公開されることがわかった。メガホンをとるのは 「ジョゼと虎と魚たち」「メゾン・ド・ヒミコ」の犬童一心監督。「いつかお仕事でご一緒できたらいいなと、ずっと思っていました」「自分の中に、犬童監督への絶対的な信頼感みたいなものがあったので、自分の直感を信じようと思いました」と出演オファーを快諾した沢尻とともに紡ぐのは、孤独な30代女性と、自分を彼女の恋人だと信じて疑わない猫との関係を描いた風変わりな物語だ。
本作は、人気推理小説「猫弁」シリーズで知られる大山淳子の同名小説(キノブックス刊)を実写映画化。人気少女漫画家・大島弓子の自伝的エッセイ漫画「グーグーだって猫である」の映画&ドラマ版を手がけ“猫映画の名手”とうたわれる犬童監督が、「人の世界」と「猫の世界」、そして「1人の女性の内面の世界」を縦横に交錯させるという大胆な演出手法によって、ハートウォーミングなストーリーを描き出している。
主人公は、ある地方都市のスーパーマーケットで働く33歳の女性・大石沙織(沢尻)。アイドルグループ「サニーズ」のメンバーとして芸能界で活動していたが、歌手としては芽が出ず、全てに嫌気が差して都会から逃げてきた彼女にとって、唯一心を許せる存在は、ペットショップで売れ残っていたロシアンブルーのオス猫・良男だけ。沙織から正直な気持ちを語りかけられていた良男は、いつしか自分を人間だと信じ込み、恋人しての役目を果たそうとするが、次第に“2人だけ”の日常に変化が訪れる。
10月30日からスタートした撮影は既にクランクアップ。ダンス&歌唱シーンにも挑戦した沢尻は、沙織という役どころを「すごく多面的なキャラクター」と説明し「過去にアイドルとして挫折していて、その経験から逆に、自分というものをうまく出せなくなっている。でも芯の部分には『本当はこういう風に生きたかった』という強い想いも抱えている。沙織が心に抱えているもの自体は、実は多くの人たちと共通してるんじゃないかなとも感じました」と告白。また心の支えとなる愛猫の良男については「『好きになれない自分』もすべて引っくるめて受け入れてくれる、最大の理解者なんじゃないかな。人間の恋人とはちょっと違うのかもしれないけれど…なくてはならない存在」と語っている。
「全編が今まで経験したこともない撮り方ばかりでした」と沢尻を驚かせた犬童監督は「沢尻エリカさんの魅力と実力を実感できました」と充実の撮影を述懐。「うまくいかないことの輝き、置いてきぼりを食らっている時間の魅惑。成功への希求ではなく、積極的な諦めを選んだ時にこそ踏み出せる一歩、その爽快さ。元アイドルの沙織が自分を見つめ、未来への答えを探す最中、揺れる心のダイナミックな動きを、映画の遊びと、演者たちの魅力でエンターテインメントにしていきたい。そして、究極の相棒“猫”、その存在の大きさを表現したい。世代や年齢に関係なく楽しめる、人生の絵本を描いてみました」と作品にこめた思いを明かしている
「猫は抱くもの」は、 「そこのみにて光輝く」「オーバー・フェンス」の高田亮が脚本を担当。18年6月23日から東京・新宿ピカデリーほか全国公開。
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