7つ子を徹底的に追いつめる!「セブン・シスターズ」グレン・クローズが語る“悪役論”
2017年10月3日 14:00

[映画.com ニュース] 「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」や「シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム」、「プロメテウス」で知られるノオミ・ラパスが1人7役に挑戦した「セブン・シスターズ」で、野心あふれる政府長官ニコレット・ケイマンを演じたグレン・クローズが、作品の魅力を語った。
舞台は、2073年。度重なる戦争の影響で主要国は滅び、「ヨーロッパ連邦」が新たな超大国として君臨していた。人口過多と食糧不足から、政府は厳格な“一人っ子政策”を発令。2人目以降の子どもは親元から引きはがされ冷凍保存されるという状況のなか、偶然生まれた7つ子は、週に1日ずつ外出し、共通の人格を演じることで監視の目をくらませてきたが、ある日“マンデー(月曜日)”が帰宅しなかったことから、姉妹の日常が狂い始める。フランスで世界初公開され、興行収入約400万ドル、観客動員約50万人のオープニング成績を収めた。
「アルバート氏の人生」や「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」、「危険な関係」など多彩なキャリアを歩んできたクローズは、本作で一人っ子政策を強行するケイマンに扮している。7つ子の前に立ちはだかる敵だが、飢餓(きが)で兄弟姉妹を亡くした過去を持つ複雑なキャラクターだ。クローズは、ケイマンを「幼いときにひどいトラウマを受けた女性」と解説する。「食糧難の時代に飢えた家族は、ケイマンだけは生き残るべきだと決めたのよ。その心理的負担こそが彼女のトラウマとなっていて、未来の子どもたち、つまり未来の世代のために地球を救わなければ、と強く思い込んでいるの」。
ケイマンの内面に注目したクローズは、その理由を「ただの悪役はひどく退屈だと思ったのよ。悪魔のクルエラ・ド・ヴィル(映画『101』に登場する悪女)を演じたからには、クルエラよりひどい悪女は演じられないわ。私はどうしてケイマンがああいった行動をとったのかに興味があったの」と明かす。「世界を人が住める場所にするためには、人口を減らさなければいけない。人々が責任ある行動をとらないとき、それをどう実現すればよいのかしら。映画のなかでこう言うシーンがあるわ。『私たちはまだこの惑星で生き残るのに優れた頭脳を使っていない。地球や人類を維持していく術を学んでいない。頭を使っていたなら、とっくに思いついていたはずよ』。世界はすでに人口過剰を規制しなければならない段階に達したと見ているのよ」と、ケイマンが私利私欲のためではなく、人類の存続のために動いているという見方を示した。
「セブン・シスターズ」は、ジェレミー・レナーとジェマ・アータートンが共演した「ヘンゼル&グレーテル」のトミー・ウィルコラ監督がメガホンをとり、「ジョン・ウィック」や「スパイダーマン」のウィレム・デフォーが7つ子の祖父に扮する。10月21日から全国順次公開。
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
KILL 超覚醒
【面白すぎてヤバい映画】世界中の観客が熱狂・発狂し、配給会社が争奪戦を繰り広げた“超刺激作”
提供:松竹
ズートピア2
【質問:すみません、今年の冬、どの映画を観たらいいですか?】答え:私は「ズートピア2」を絶対に観ますね!!
提供:ディズニー
人生にぶっ刺さる一本
人生に迷ったとき、この映画が“効く”だろう。すべての瞬間が魂に突き刺さる体験が待っている
提供:ディズニー
ブルーボーイ事件
【日本で実際に起きた“衝撃事件”を映画化】鑑賞後、あなたは“幸せ”の本当の意味を知る――
提供:KDDI
プレデター バッドランド
【ヤバすぎる世界へようこそ】“最弱”ד下半身を失ったアンドロイド”=非常識なまでの“面白さと感動”
提供:ディズニー
てっぺんの向こうにあなたがいる
【世界が絶賛の日本映画、ついに公開】“胸に響く感動”に賞賛続々…きっとあなたの“大切な1本”になる
提供:キノフィルムズ