ロケ地めぐりも楽しい!変化を続けるラスベガスの最新映画スポット事情
2017年5月12日 23:00
[映画.com ニュース] “映画の都”といえばハリウッドと相場が決まっているが、アメリカで最もエンタメに力を入れている都市といえばラスベガス。巨大で個性的なカジノホテルで有名だが、映画絡みのスポットも数知れない。猛スピードで変化を続ける享楽の街ラスベガスの、最新映画スポット事情をお届けします!
ラスベガスを舞台にした映画は数多い。「オーシャンズ11」(01)に登場したベラッジオホテルの美しい噴水ショーはどんな観光ガイドにも紹介されている人気スポットだ。名門カジノホテル・シーザーズパレスは「レインマン」や「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」(09)で知られ、売店には「ハングオーバー」グッズが並んでいる。チャニング・テイタムが自らの主演作「マジック・マイク」(12)をモチーフにしたショー「MAGIC MIKE LIVE」をオープンさせたことは先日お伝えした通りである。
もうひとつ、映画にちなんだショーが昨年6月にザ・パラッツォ・ホテルで始まった「BAZ」(2018年3月まで続演予定)。映画監督バズ・ラーマンの世界観を舞台化するというコンセプトで、「ロミオ+ジュリエット」(96)、「ムーラン・ルージュ」(01)、「華麗なるギャッツビー」(13)の名シーンを再現するレビューショーだ。ラーマンといえばケバケバしさと紙一重の絢爛豪華なビジュアルと音楽を融合させる天才であり、狂騒に満ちた一夜の夢のようなラスベガスにぴったりと言えよう。
ハラーズホテルでは、60年代に活躍したボーカルデュオ、ライチャス・ブラザーズが定期公演中(6~8月は休演)。ライチャス・ブラザーズといえば代表曲「Unchained Melody」が「ゴースト/ニューヨークの幻」(90)でフィーチャーされて90年代にリバイバルヒット。またメンバーのビル・メドレーは「ダーティ・ダンシング」(87)の主題歌「Time of My Life」を歌っており、コンサート自体も「あの映画の名曲を!」を売りにしているのが特徴。「トップガン」(87)のサントラに提供した「You've Lost That Lovin' Feelin'」ももちろん歌ってくれる。
お腹が空いたら必ず行くべきなのがマーク・ウォールバーグが兄のドニー・ウォールバーグと共同経営しているハンバーガー店「ウォールバーガーズ」。マークは「バーニング・オーシャン」(16)、「パトリオット・デイ」(16)、「トランスフォーマー 最後の騎士王」(17)と主演作がダンゴ状態の超売れっ子だが、ファミリービジネスとして始めた「ウォールバーガーズ」にも本気で取り組んでおり、昨年秋に西海岸エリアでは初店舗となるラスベガス店をオープンさせたばかり。
場所はバリーズホテル前のショッピングエリア・グランドバザール内で、前述のベラッジオホテルの真向かいという超一等地。店内にはウォールバーグ一家の写真や、出演作のタイトルやポスターがディスプレイされている。
メニューには「マークのお気に入り」「ドニーのお気に入り」とおススメが紹介されており、「ママのお気に入り」なんてものもある。そもそもが「ウォールバーガーズ」はバーガー自慢だったウォールバーグ家の家庭の味を楽しんでもらおうというコンセプト。冷凍ものは使用せず、絶品バーガーやこだわりの自家製レモネードを提供している。店名は完全にダジャレのネーミングだが、セレブのサイドビジネスと侮るなかれ。ソースと肉の相性が絶品でどのメニューを頼んでも美味い。
すっかり観光ガイドみたいな記事になってしまったので、観光ガイドが絶対に無視する映画スポットも紹介しておこう。カジノ内で毎日サーカスをやっていることが売りの老舗ホテル「サーカス・サーカス」はドーム型遊園地「アドベンチャードーム」を併設しているのだが、遊園地内に「パシフィック・リム」(13)のアトラクションがあるのだ。
『パシフィック・リム』といえば怪獣と巨大ロボットが激突する、4DX上映の人気を後押ししたSFアクション大作。これほどアトラクション向けのタイトルもない。早速9ドルのチケットを買って入ってみた(遊園地自体は入場無料)。
場内にはシートベルト付きのシートが並び、間近に巨大スクリーンが広がる。ユニバーサルスタジオにあった「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のような体験型アトラクションだ……と言いたいが、規模は印象だけで言うと1/10以下。中身は「パシフィック・リム」の某バトルシーンに合わせてシートが揺れるだけで、様々な効果を駆使する4DX等が登場している現在の基準ではあまりにも原始的なもの。しかも映像の画質がビックリするほど悪い。すべてがロークオリティで笑うしかないシロモノである。
ただ、シートの揺れに関しては、4DXやMX4Dがゆりかごに思えるくらいに激しい。場末の遊園地のノリを愛する向きには、ぜひこの雑なワイルドさを体験してみて欲しい。
4DX的なアトラクションで言えば、ヴェネチアンホテルに併設の「マダム・タッソーの蝋人形館」がマーヴェル映画とのタイアップ企画を行っていて、マーヴェルヒーローが活躍するアニメを上映する体感型コーナーがあってそちらの方がはるかにクオリティが高い。館内ではハリウッドセレブ(の蝋人形)との記念写真も撮り放題なので、映画好きであれば行ってみて損はない。ラスベガスはロケ地めぐりのスポットも多く、「MAGIC MIKE LIVE」も年末まで公演が続くことが決定しているので、旅の目的地としてのご検討をお勧めいたします!(取材・村山章)
フォトギャラリー
Amazonで関連商品を見る
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
【推しの子】 The Final Act NEW
【忖度なし本音レビュー】原作ガチファン&原作未見が観たら…想像以上の“観るべき良作”だった――!
提供:東映
物語が超・面白い! NEW
大物マフィアが左遷され、独自に犯罪組織を設立…どうなる!? 年末年始にオススメ“大絶品”
提供:Paramount+
外道の歌 NEW
強姦、児童虐待殺人、一家洗脳殺人…地上波では絶対に流せない“狂刺激作”【鑑賞は自己責任で】
提供:DMM TV
全「ロード・オブ・ザ・リング」ファン必見の超重要作 NEW
【伝説的一作】ファン大歓喜、大興奮、大満足――あれもこれも登場し、感動すら覚える極上体験
提供:ワーナー・ブラザース映画
ライオン・キング ムファサ
【全世界史上最高ヒット“エンタメの王”】この“超実写”は何がすごい? 魂揺さぶる究極映画体験!
提供:ディズニー
ハンパない中毒性の刺激作
【人生の楽しみが一個、増えた】ほかでは絶対に味わえない“尖った映画”…期間限定で公開中
提供:ローソンエンタテインメント
【衝撃】映画を500円で観る“裏ワザ”
【知って得する】「2000円は高い」というあなただけに…“超安くなる裏ワザ”こっそり教えます
提供:KDDI
モアナと伝説の海2
【モアナが歴代No.1の人が観てきた】神曲揃いで超刺さった!!超オススメだからぜひ、ぜひ観て!!
提供:ディズニー
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。