神木隆之介&門脇麦、初共演の「太陽」は現代だからこそ生まれた本音を映す作品
2016年4月22日 12:00

[映画.com ニュース] 劇作家・演出家の前川知大率いる人気劇団「イキウメ」の傑作舞台を映画化した「太陽」で初共演した神木隆之介と門脇麦が、映画.comのインタビューに応じた。
映画の舞台は、ウイルスのまん延によって人口が激減した近未来の日本。人類は、心身ともに進化しながらも日光を受け付けず夜しか生きられなくなった新人類「ノクス」と、ノクスに管理される旧人類「キュリオ」という2つの階層に分かれていた。神木と門脇が演じるのは、ノクスからの経済制裁を受け、寒村で貧しい生活を送るキュリオの幼なじみ同士。ノクスに憧れ、裕福な生活を夢見る鉄彦(神木)と、村の復興を1番に考える結(門脇)の人生が、経済制裁が解かれたことによって大きく変わっていくさまが描かれる。
子役としてキャリアをスタートし、芸歴20年を超える神木。「桐島、部活やめるってよ」(2012)、「るろうに剣心」シリーズ(12~14)、「バクマン。」(15)とヒット作に次々と出演してきたが「本作は、1回2回台本を読んだだけじゃ理解できなかった。この台本を映像化したら、どんなメッセージが新たに生まれてくるんだろうなというのが楽しみでしたね」と挑戦心をくすぐられたと話す。「愛の渦」(13)や「闇金ウシジマくん Part2」(14)、NHK連続テレビ小説「まれ」などで存在感を発揮してきた門脇も「舞台だと想像をかきたてられる余白を残しておけるけど、映像だと具現化しなくちゃいけない。どうするんだろうと好奇心が湧きました」と同調する。
気合いみなぎる両者にとって、初共演も大きな楽しみだったそうだ。「麦ちゃんは、女優として恐ろしいものを持っている方というのは承知でした。優しい方なのですが、お芝居となるととんでもないものを目の奥に秘めている。麦ちゃんが立っているだけで、この作品がどういうものを表しているのか、というのがわかるくらいすごい人です」(神木)、「神木君演じる鉄彦は、(結にとって)いつも先を歩いているイメージ。(撮影中は)神木君が入ってきて、顔を見るだけで安心しました。私が横になっていて、鉄彦が『ごめんね』と謝りに来るシーンがあって、ふっと後ろに気配を感じて、声がぽろっと聞こえた瞬間に涙が止まらなくなった。きっと、頼り切っていたんだろうなと思います」(門脇)。
最高の共演者を得た2人は、さらに、メガホンをとった入江悠監督(「SR サイタマノラッパー」シリーズ)が持ち味とする“長回し”によって潜在能力を引き出されていった。「(撮影を)1回切ると、冷静な状態で演じることができる。でもキュリオ側は感情で動くことが多くて、長回しだとテンションが上がりますし、ありがたかったです。スリルがあって楽しかったです。(見た方が)『臨場感がある』っておっしゃるシーンは、僕らも実際に臨場感を味わって演じているんです」(神木)。
SF、人間ドラマ、サスペンス、多くの要素を内包した作品だが、神木は熟考したのち「その人の本当に思っていることが洗いざらしになる(洗いざらい明らかになる)映画」と語った。「この映画には汚いところも、素直なところもゆがんでいるところもあるし、見た人の感想によって、その心が洗いざらしになる」。対する門脇は「現代だからこそ生まれた映画」とした上で「突飛な設定に(物語を)置いているからこそ、現代人や現代社会が抱えている問題が冷静に見えてくる。SFと人間ドラマが、絶妙なバランスで保たれている。あんまり今までの日本映画にはなかったんじゃないかと思います」と独創性を強調した。
「太陽」は、4月23日から全国公開。
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