【映画.comが選ぶ鬱映画】フィンチャーにハネケ…絶望エンドが待ち受ける13作品
2015年4月4日 21:50

[映画.com ニュース] 新学期、新年度を迎える準備に心弾ませる人が多いこの季節。そんな溌剌とした気分に水をさしたいわけではありませんが、映画.com編集部では、来るべき五月病のシーズンを先取りし、あえて絶望的なエンディングが待ち受ける名作13作品をご紹介します。
鬱映画界の重鎮ラース・フォン・トリアーの「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を筆頭に、売れっ子ホラー監督ジェームズ・ワンの出世作「ソウ」、パク・チャヌク監督作「オールド・ボーイ(2003)」など多くの映画ファンの心に爪あとを残した傑作から、フランク・ダラボンが“全映画ファン震撼”のラストを用意した「ミスト」などをピックアップしています。
近年公開作品では、「ニュー・シネマ・パラダイス」「シチリア!シチリア!」の名匠ジュゼッペ・トルナトーレ監督の「鑑定士と顔のない依頼人」を選出。ジェフリー・ラッシュ演じる気難しい鑑定士が、引きこもり美女の依頼を受けるなかで、謎にのみ込まれていくのですが、畳みかけるような追い討ちに「もう、おじいちゃんをそっとしておいてあげて!」と言いたくなること請け合いです。
そして、忘れてはいけない「ゴーン・ガール」。2014年末、ロザムンド・パイクの怪演が、多くの男子映画ファンに「結婚=怖い」という恐怖を植えつけました。カップルで鑑賞し、きずなを確かめ合うのもよいかもしれません(仲が深まる保証はありません)。ブラッド・ピット&モーガン・フリーマン共演作「セブン」とは異なるベクトルで、希望を奪い去ったデビッド・フィンチャー監督は、これからも良質な絶望を提供してくれることでしょう。
また、見る者をどんよりした気分にさせるミヒャエル・ハネケ作品では、不条理の窮みをスクリーンに焼き付けた「ファニーゲーム」をチョイス。ニコラス・ローグ監督が自分の葬送を目撃した男の異様な体験を描く「赤い影」は、オカルト映画の名にふさわしい展開が待ち受けています。
13作品ってなんだか不吉! 人間不信に陥り、夢も希望も雲散霧消する映画すべてを見終わったとき、絶望のその先にあるものは……。13作品は以下の通り(製作年度順)。
▽「ゾンビ」(1978/ジョージ・A・ロメロ)
▽「赤い影」(1983/ニコラス・ローグ)
▽「セブン」(1995/デビッド・フィンチャー)
▽「ウィッカーマン」(1973/ロビン・ハーディ)
▽「ファニーゲーム」(1997/ミヒャエル・ハネケ)
▽「レクイエム・フォー・ドリーム」(2000/ダーレン・アロノフスキー)
▽「ダンサー・イン・ザ・ダーク」(2000/ラース・フォン・トリアー)
▽「オールド・ボーイ(2003)」(2003/パク・チャヌク)
▽「ソウ」(2004/ジェームズ・ワン)
▽「ミスト」(2007/フランク・ダラボン)
▽「鑑定士と顔のない依頼人」(2013/ジュゼッペ・トルナトーレ)
▽「ゴーン・ガール」(2014/デビッド・フィンチャー)
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