「その夜の侍」で監督デビューの赤堀雅秋監督、新藤兼人賞金賞を受賞！

1996年に「最優秀新人監督賞」として始まった同賞は、邦画の独立系プロダクション56社による協同組合日本映画製作者協会が、最も将来性のある新人監督におくる。現役プロデューサーのみが審査員を務める日本で唯一の新人監督賞で、「この監督と組んで仕事をしてみたい」「今後この監督に映画をつくらせてみたい」という観点から新人監督を選出する。17回目を迎えた今年は、139作品が選考対象となった。

劇作家や俳優として活躍してきた赤堀監督は、「身に余り過ぎる光栄です。何の謙そんでもなく、支えていただいたスタッフ、キャストの皆さんのお陰」と感激しきり。そして、「映画界の異端の巨匠・新藤兼人さんが、演劇界の極北の人間と揶揄（やゆ）される僕の頭を優しくなでてくれたようで、本当にうれしいです（笑）。これからも生々しい人間を描くべく精進いたします」と決意を新たにした。

これまでに、是枝裕和監督（96／「幻の光」）、橋口亮輔監督（02／「ハッシュ！」）、李相日監督（03／「ＢＯＲＤＥＲ ＬＩＮＥ」）、沖田修一監督（09／「南極料理人」）ら人気監督が受賞している。授賞式は、12月7日に都内で行われる予定で、受賞者には新藤監督がデザインしたトロフィーなどが授与される。

「その夜の侍」は、赤堀監督が脚本も兼ね、劇団「THE SHAMPOO HAT」の同名戯曲を映画化。妻をひき逃げ事件で失った男が、刑期を終え出所したひき逃げ犯と対じする姿を描く。堺、山田をはじめ綾野剛、谷村美月、木南晴夏、坂井真紀、安藤サクラ、田口トモロヲ、新井浩文らが出演している。11月17日から全国で公開。