幻の光

劇場公開日

18%
41%
34%
7%
0%
採点

採点する

採点するにはログインが必要です。

新規会員登録

Check-inCheck-in機能とは?

Check-in機能を使うにはログインが必要です。

新規会員登録

0/120文字

(連携設定はこちら

解説

「誰も知らない」の是枝裕和監督による劇場映画デビュー作で、原作は宮本輝の同名小説。祖母の失踪という幼い頃の思い出を引きずるゆみ子は、子どもを授かり、夫の郁夫とともに幸せに暮らしていた。しかしある日、動機がわからないまま郁夫は突然自殺をしてしまう。再び愛する者を引き止められなかったゆみ子は、悔恨の思いを秘めながら奥能登へと嫁いでいく……。ベネチア国際映画祭金のオゼッラ賞受賞作品。

1995年製作/110分/日本
配給:シネカノン

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第52回 ベネチア国際映画祭(1995年)

受賞

金のオゼッラ賞(最優秀撮影賞) 中堀正夫
詳細情報を表示

U-NEXTで関連作を観る

映画見放題作品数 NO.1(※)! まずは31日無料トライアル

※GEM Partners調べ/2021年10月|Powered By U-NEXT

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画レビュー

4.0【”幻の光”に吸い寄せられてしまった人を、引き留められなかった後悔の念に苛まれる女性の、深い喪失感からゆっくりと再生して行く姿を能登半島の美しい海岸を背景に、静かなトーンで描いた作品。】

NOBUさん
2020年12月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

知的

幸せ

ー是枝監督が、”様々な家族の姿”を拘りを持って描き続けている事は周知の事実である。そして、その根底には”人間の善性を信じる”という固い想いがあることも・・。
 それ故に、それを裏切るようなネグレクトなどの唾棄すべき行為に対しては、強烈な怒りを込めて、「誰も知らない」「万引き家族」などの作品に、”様々な家族の姿”として反映させてきた。
 今作では、愛する人と”家族”になった女性の深い喪失感とゆっくりと再生して行く姿を、能登半島での”新しい家族”の姿と、荒々しい海と向き合い生きる人々の姿を絡ませて描いている・・。-

◆冒頭の、ゆみこが幼い時、”四国の宿毛に帰るんじゃ・・、死ぬために・・”と言いながら姿を消した、ゆみこの祖母の姿が、その後の展開を暗示させるところから物語は始まる。

 ・大人になったゆみこ(江角マキコ)が、小さい頃知り合ったいくお(浅野忠信)と結婚し、ゆういちが生まれ、ゆみこは幸せな生活を送っている。
 が、ある日、いくおは突然”この世から”居なくなる・・。
 - 江角マキコさん演じるゆみこの、哀しみが深すぎて、涙も出ず、無表情で独り暗い部屋の中で佇む姿。-

 ・ゆみこは幼子を抱え、伝手で能登半島に住むたみお(内藤剛)と再婚するが、表情は暗いままである・・。だが、二人のために荒れた海に蟹を取りに行ってくれたとめのおばあさんを始め、たみおの父(柄本明)や、朝市の売り子のおばさんから、さりげないが、優しい態度で接しられ、ある日、ゆみこは漸く夫たみおに能登の海岸で問いかける。
 ”何で、あの人は死んだんや・・。分からへん・・。”
 たみおは、
 ”父ちゃんが言っていた事がある。海に出ていると、”誘われることがある・・。” チラチラとした灯りに・・。人間、誰でもそういうことがあるのではないかなあ・・。”

 - 海岸沿いを歩く葬列。鳴る鈴の音。
 それは、いくおが盗んできた自転車のカギについていた鈴の音、そしてゆみこがいくおの形見として、大切に持っていた鈴の音に聞こえる。
 絶妙な構成である。-

<ある女性の深い喪失感から、ゆっくりと魂を再生して行く姿を静かなトーンで描いた作品。 是枝監督が現在でも拘る”家族”を裏テーマにした作品でもある。
 ”二つの家族の姿:一つは、いくおと築いた家族、もう一つは、たみおと築いた家族”
 の姿を通して、
 ”人間の魂の揺らぎ”
 を、能登半島の荒々しいが美しい風景、逞しく生きる人々の姿を通して描き出している作品。>

コメントする (コメント数 0 件)
共感した! (共感した人 1 件)
NOBU

5.0人生の意味は言葉にできない、感じるもの

JIさん
2020年10月11日
PCから投稿

平穏な日常から、ふっと消えるようにこの世を発つ人たち。
 主人公のゆみ子は、釈然としない死に対する印象を記憶に抱えることになります。
 この作品は、彼女の曖昧模糊とした死生観を踏まえた世界認識や心情を描写すべく、何気なく映る光景に対してまで、非常に繊細な意図を持たせていると感じられました。

私が特に感銘を受けたのは、表情やセリフといった明快な説明は廃し、むしろ現実の風景と人物との画面上の関係性から、人物の心情を浮き上がらせるような演出です。
 表情やセリフで語る感情表現は分かりやすいですが、明瞭な表現は時として、記号化・言語化できない繊細な情報を覆い隠してしまうものでしょう。
 現実の風景は、つまりゆみ子の内面と連続した環境でもあるのです。周囲の環境を見つめることで、彼女の繊細な感情の在りかを探るような演出がされています。
 しかしそのため、村や町や家の中に対して、どこからどう見るのか、とても鋭い視点の観察がされていると察せられました。水平垂直、明暗の利用、場合によってはやや構成的なまでに画面を整理し、画面全体をもって意味のある一枚絵としているかのようです。
 その結果、一見何気ない無意味に思える要素、ストーブの灯り、家の角の陰、それから、鈴や自転車ベルといった音など、場面ごとに一見些細な様々なものが力を得ています。
 途中、平穏な生活の描写は、ゆみ子の日々の時間感覚を体験する事ができますが、そんな続いて行く日常の流れの中で、不意に死が訪れかねないという認識を度々思い起こさせられ、不安とも不可解ともつかない特異な感覚をもたらしていると思われました。

人は生きる意味を探求することが生涯のテーマである、などと言う人がいます。しかし私はこれに若干の疑問を感じます。
 「生きる意味」の「意味」というのは、言語化できる意味に過ぎないのではないでしょうか。
 哲学的な問題に対し、何か簡潔な言葉で言い表そうというする態度を見ると、私はその人の感性を疑ってしまうことがあります。
 言語化できない、しかし強烈な意味というものは確かに存在し、それは安易な言葉で捉えようとすると、忽ちこぼれ落ちてしまう。
 ゆみ子に共感するかは別としても、彼女の環境世界を想像することで、何か貴重な体験を得られた気がしています。

コメントする (コメント数 0 件)
共感した! (共感した人 2 件)
JI

2.0リアリティはある

ケイさん
2020年8月18日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (コメント数 0 件)
共感した! (共感した人 0 件)
ケイ

3.0奥能登が舞台

kossyさん
2020年8月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (コメント数 0 件)
共感した! (共感した人 1 件)
kossy
すべての映画レビューを見る(全14件)
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る