【全米映画ランキング】「ダークナイト ライジング」のオープニング興収は歴代3位に
2012年7月24日 17:45
[映画.com ニュース] 05年、08年と世界的に大ヒットを記録したクリストファー・ノーラン監督による新「バットマン」シリーズの最終章「ダークナイト ライジング」が、北米4404館の劇場で拡大公開された先週末の全米ボックスオフィス。同作によるオープニング興行収入の記録更新に期待が集まっていたが、20日未明に米コロラド州デンバー郊外オーロラで映画館銃乱射事件が発生。その影響で、週末3日間のオープニング興収は約1億6080万ドルにとどまった。
約1億6080万ドルという数字は、「アベンジャーズ」(12年/約2億700万ドル)、「ハリー・ポッターと死の秘宝 Part2」(11年/約1億6910万ドル)といった3D映画を含むと歴代3位、2D映画のみでは歴代新記録で、ノーラン監督によるダークナイト3部作の中では第2作「ダークナイト」(08年/約1億5840万ドル)を上回る最高のオープニング興収となった。
公開前の予測では1億8000万ドル以上の興収は間違いないと見られていたが、20日の深夜興行の開始直後に銃乱射事件が発生。全米各地で模倣犯への警戒モードが高まったため、予測よりも2000万ドルほど低い成績となった。この事件を受け、同作を配給するワーナー・ブラザースはじめ、ハリウッドのメジャースタジオ各社は被害者と遺族に配慮し、週明けの23日まで興収レポートの発表を控えていたが、これは2001年の9・11テロの週末でも起きなかった全米ボックスオフィス史上、前代未聞の事態だった。
12人の死者に58人の負傷者を出した凶悪犯罪に水を差された「ダークナイト ライジング」だが、作品の内容に関しては評論家、観客の双方から大絶賛を浴びており、過去最高のヒットとなる可能性を秘めている。当面は「アベンジャーズ」の数字にどこまで迫ることができるかに注目が集まりそうだが、秋以降は賞レースにも絡むとみられており、息の長い興行になりそうだ。
出演はクリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、ゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマンらレギュラー陣の他、敵役ベインのトム・ハーディ、キャットウーマンのアン・ハサウェイにジョセフ・ゴードン=レビット、マリオン・コティヤール。第2作「ダークナイト」から8年後を舞台に、ゴッサム・シティの破滅を目論むテロリスト・ベインとバットマンの壮絶な戦いが描かれる。
2位は前週首位の「Ice Age: Continental Drift」で約2040万ドル。3位は約1000万ドルの「アメイジング・スパイダーマン」で、17日間の累計は約2億2800万ドル。3億ドル超えはかなり厳しくなってきた。
今週末はベン・スティラー、ビンス・ボーン、ジョナ・ヒル共演のコメディ「The Watch」に、青春ドラマ「Step Up Revolution」が公開となる。