首のレビュー・感想・評価
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欲望と裏切りの時代劇
かなりバイオレンスな映画で
首を斬られるシーンも頻繁にでてくる
定期的にギャグっぽいシーンも挟んでいて
滑稽さを描いているように思う
しかし作品的に冗談に感じられないところが多く
あまり笑えなかった
本能寺の変にいたって
その後、明智光秀が討たれるシーンまで描かれている
でも本能寺の変そのものはけっこうあっさりしている
男色もそれなりにでてくるが光秀の周囲に多い気がする
でも光秀が荒木も信長も裏切るので
これが戦国時代のリアルだったのかなと思ってしまう
この映画での織田信長は完全に暴君になっていて
見ていて恐ろしい
信長は頑張った家臣に跡目を譲るかと思ったら
現実では自分の子供を跡目にすることを知ったことによって
裏切りと陰謀が加速している
本作では頻繁に
斬られたり、殺されたりするシーンが多いので
その中で徳川家康の危機回避のすごさが目立つ
毒入りの鯛を見抜くは普通無理だろ
でも影武者はやられまくり
家康は醜女が好みとか史実だったのか?
茂助については侍になりあがろうとする
百姓はロクな最後にならないということなんだろうか?
本作は現実に近いような
欲望にまみれたバイオレンスな時代劇になっており
合戦のシーンは迫力があるが
血みどろのシーンも多いのでグロいのが苦手な人にはキツイと思う
世界のキタノ、凱旋
最高傑作とは言えないが、北野映画の集大成的な作品であることに疑いない。
素晴らしいことに90年代の映像美が帰ってきている。
内容はやや散漫な印象であるものの、「首」と介錯にまつわる複数の見立てを1つの映画の中で描き切ろうと腐心した跡とも取れる。
また、男色、エログロという事前評判であったが、実際には全編ずっしり重たく、山田風太郎的(あるいはソナチネ的)な物寂しさを感じる演出であった。時に挟まれるコント的な挿話なしには、見通すのはかなりしんどかったのではないか(史実を嘲る本作のスタンスを明確にもしており必要な演出と思う)。
本作には幾つかのハイライトがあり、うち1つは炎上する本能寺での一連のやり取りであろう。
ネタバレになるので記載しないが、同時代的な問題提起を孕み、且つ胸のすくカウンター表現であった。喝采。
演技面では中村獅童が圧巻。加瀬亮の傍若無人な信長像は謂わば壮大なフリであり、先述の本能寺において回収される。
海外の映画祭で何らか受賞して然るべき秀作であった。次回作にも期待したい。
北野武全開です!!
予告を見た感じ“戦国アウトレイジ”だと思ったのですが、案外そこまででした。
序盤から信長の尾張弁に圧倒されます。東海圏以外の方は理解大丈夫だろうか心配です。
そこから、官吏的な光秀(西島さん)、荒木村重(遠憲さん)を中心にストーリーは進みます。
中盤以降は、秀吉(北野武)と曽呂利(木村祐一)、その他、千利休、家康を中心に進展していきます。
そして、あれよあれよと山崎の戦いです。
本作、特に戦闘シーンが秀逸です。鉄砲と弓矢の恐ろしさよ…最近、Youtubeで黒澤作品の「乱」を見ましたが、迫力は引けを取りません。
ただ…アドリブなんでしょうが色々と意味のない会話があったり、脚本&編集が少し勿体ないなと思いました。(北野監督なんですよね…)
後、やたら“軽い”首に違和感MAXでした。発泡スチロール??笑
とはいえ、先に述べた通り戦闘シーンは迫力満点で、是非映画館でご観賞ください!!
納得
戦国時代版アウトレイジ
うーん、面白いけど
加瀬亮が信長と同じ歳とは知らなかった(~_~;)
加瀬亮、もっと若者かと思ってました(爆)
時代考証??? まあ、最初からあまり気にしてないのだろうけど、特に登場人物の人間関係と言葉遣いはやはり気になりますね(本当の様な嘘をつくのが名作の鍵なのに)。
それから年齢的なキャスティング(秀吉・家康)はメチャクチャでしたが、小気味良いテンポと飽きの来ない演出であっという間の130分でした。
でも、最近のファンタジー時代劇「原田版 関ヶ原」や、冒頭10分で我慢の限界を超えた「キムタクバタフライ」と比べると随分マシな作品だったと思います。
主題が首だから、斬首のグロさは否定しないけれど、男色がテーマの様にも感じられ、そのあたりはカットしてその分もっと「アウトレイジ」風に全員悪党を際立たせた方がよかったと思います。椎名桔平使えばよかったのに・・・とにかくオッサン達のからみ(遠藤キモい)が気色悪すぎる💦
なんか茂助の演技が狂い過ぎて、本当に中村獅童なのかなと最後まで観ていました(笑)
曽呂利は大竹を返り討ちにすべきだったね。ラストは飄々と利休の庵を去る曽呂利の後ろ姿であったならば★★★★でした。
しかしタケシは笑わせる。そこは100点❕❕
戦国コント(昭和エンタメ)
おっさんずラブだぎゃ
武士の美意識が笑いのツボに
たけし解釈の本能寺の変
いかにして明智光秀が謀反を起こすに至ったか、たけし解釈で描く。
みんな腹の底を隠しながらのしあがろうと必死。
明智光秀と荒木村重のやられっぷりは可哀想、だけどBLはきちぃ。
織田信長はまさしく魔王。カリスマ性は皆無でイかれっぷりはお見事。忠臣に裏切られるのは当然。
豊臣秀吉はコントパート、でなんだか一番腹黒い。でもコントがちょっと滑ってる…
徳川家康が冤罪で狙われながらも、のらりくらりと交わしていく飄々とした感じが良い。
たけしといえばバイオレンス描写のイメージだが、戦国時代はこれが当たり前な世界だと考えるといまいちパッとしなかった。
首を取ることを最大の手柄としていた異常な時代の中、あのラストはたけしの冷めた視点を感じた。
攻防劇コメディ
戦国エンターテイメント
俳優さんは良かった。
現代から戦国時代に変えただけの、
まさにアウトレイジそのものでした。
でも、この時代を本当に描こうとすると、
こんな血生臭いものになるのだろうと思う。
スクリーンから血の匂いがしてきそうだし。
加瀬さんの信長、西島さんの光秀の存在感は抜群だし、
大森さん、浅野さん、監督の北野さんのトリオの
掛け合いがセリフなのかアドリブなのかわからない
ところも楽しかった。獅童さんの狂言回し的な役柄が
とても良かったし、ピッタリだった。
でも今までの北野作品から規模が大きくなっただけで、
北野作品のファンとしては、イマイチでした。
何か違う気がして、何か足りない気がして。
ただ死がとても近くに確実に存在していて、逃れられない感じは
今までと一緒だったように思う。
ただ刀であんなに簡単に人の首って斬れるものだろうか?
ブラック企業…
全体的にえぐかった…
学のない農民が武士に憧れるのも、裏切って殺した親友の幽霊を見るのも、戦場を間抜けに駆け抜けるのも、あの時代の生き方だったのかなぁと思う。あぁやって生きるしか道はなかったんだろうなぁ。
武士の世界は、ブラック企業のパワハラ上司過ぎて見るの辛くなってくる。
加瀬亮大好きなので、最強パワハラ上司は解釈違い過ぎて辛かったですけれど、こんな役も出来るって流石だな…と思いました。狂ってましたね…
そんな上司に、長年よく耐えたよ明智光秀…ちゃっかり野心家だったけど…
西島秀俊も大好きなので末長く生きてほしかった…でも、最期、野心の塊のあの表情は格好良かった。
秀吉一派は、あのえぐい世界を和ませてくれる掛け合いで、度々笑わせていただきました。
秀吉が草履を投げ捨てるところは、静かにしなくちゃいけない映画館なのに「んふっ」て堪えきれず笑ってしまった。
秀長が気の抜けた感じなので、作中で一番癒されてました。
新左衛門が秀吉のところで賭け事してる時、あそこに劇団ひとりいましたよね?出てるって知らなかったし、ちょっと過ぎる出番だったので自信ないけど、そこも笑っちゃった。合ってたら嬉しい。
家康のところは服部半蔵がイケメンスパダリ過ぎて出る度ときめいてました。いやちょっと嘘つきました突然の空中戦は笑いました。
最後のオチが一番ブラックで笑いました。
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