劇場公開日 2023年11月23日

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「映画タイトルがこんなにもしっくり来るのは」首 梅じんの相棒さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0映画タイトルがこんなにもしっくり来るのは

2023年12月2日
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鑑賞方法:映画館

北野映画をスクリーンで観るのは初めてでした、観終わっての感想はエンタメ界の帝王、たけしさんだからこそ戦国時代、本能寺の変に至るまでの人間関係を描きながらも面白おかしく仕上げてるのは世界の北野たるところかと。
織田信長だけが尾張弁で家康、秀吉他は標準語に違和感を覚えるといった評論も聞いたけども名古屋で生きてきた自分にとっては尾張弁への監督のリスペクトが感じられた。すべてが標準語でも何の違和感もなかっただろうが、尾張地方の武将の話ゆえに信長だけバリバリの尾張弁のセリフにしたんだと。
三英傑他すべてが尾張弁だったら愛知以外の観客はセリフを聞き取るだけで疲れて内容が入ってこない為だと。
信長の尾張弁は見事でした。方言指導がしっかりされてたんだとわかります。今やあそこまでの方言は聞こえて来ないけど私が子供の頃は使ってたし、聞こえてきた言葉。
そんな方言すら文化としてリスペクトしてる北野武監督の感性を逆にリスペクトしてます。
戦国時代は首を取る、首を落とすことが戦利品であり証であったことを最初から最後まで描くことで、また拘ったことこそが監督の意図するところなのかと思いました。
途中アドリブなのかと思わせるシーンも何度かあって面白かったですよ。
確かにR15になるだけ首が次から次へと落とされる描写も開始早々に慣れてしまいました。
それも北野武監督の演出の妙なのかな。だとしたらやはり賞賛される所以が理解出来ます。
最後にあんなにも格好悪い中村獅童さんは初めて見ました、それは演技力の凄さなのかな。
役者さんそれぞれの演技力にも注目です。

梅じんの相棒