アイ・アム まきもとのレビュー・感想・評価
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必要と合理性、人間の尊厳と他者への思いやりについてあらためて考えさせられる作品
阿部サダヲのポスターの顔が、死刑にいたる病と同類に思えて、一瞬怯んだが、もっとヒューマンで人情的だったので、まずは安心。
基本的になぜ牧本さんが、一人おみおくり係をやっていたのか、詳細は分からなかったが、本当にこういう部署が役所にあったら、なんと素晴らしいことか。
恐らくは、孤独死を向かえた人たちの親族を探し、ご遺体を引き取ってもらう、というのが仕事のはずなのに、誰も引き取り手がないご遺体を個人で供養する牧本。そこには本能的に人を愛し尊敬する、彼の優しさがあった。あり得ない話かも?でも人として、これが正しい姿なのではないかと思える、穏やかで暖かい気持ちにさせてくれる作品。
生と死を感じ考えるきっかけに
思った以上に泣いてしまいました。
特にラストシーン、そこだけ見たら?ってなる絵面ですがストーリーを含めてみると物凄く寂しいような悲しいような、でもなんだか救われたような気持ちになりました。
好きだったシーンはまきもとがジャケットに、抱っこした赤ちゃんにつけられた白いヨダレ(ミルクの吐き戻し?)の跡を見つけるところ。
そこまでまきもとが死に携わる人間で自分の死を当たり前のように受け入れる覚悟があったところに、生を感じ暖かな気持ちになる瞬間です。あの赤ちゃん独特のミルクっぽい香り。抱っこのシーンでも、赤ちゃんの匂いを嗅いで独特な香りを感じまきもとは少しほっこりした表情でした。
あと國村さんの演技がエグい!一瞬阿部サダヲより國村さん注視してしまいました笑
おそろしく察しが悪い男の頑張った頑張った
2022年映画館観賞53作品目
10月16日(日)イオンシネマ石巻
ACチケット1000円
元ネタになった海外映画『おみおくりの作法』未鑑賞
監督は『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』『舞妓Haaaan!!!』『なくもんか』『綱引いちゃった!』『謝罪の王様』『あやしい彼女』の水田伸生
脚本は『十二人の死にたい子どもたち』『ゾッキ』の倉持裕
身寄りがない若しくは身寄りが受け取りを拒否した亡くなった人のために自費で葬儀をする変人市役所職員おみおくり係牧本壮という男の話
新任の上司の方針でおみおくり係の廃止が決定
おみおくり係最後の仕事として蕪木の葬儀をしようと蕪木ゆかりの人々を訪ねる
舞台は山形県庄内市という架空の市
庄内町はあるが庄内市はない
ロケ地は鶴岡市酒田市庄内町とオール山形と思いきや新潟県村上市も
隣県だがわりと離れている
みはる食堂のシーンは村上市らしい
酒田港ではイメージに合わなかったのだろうか
主人公がおそろしく察しが悪い
そのためかハートフルコメディーに仕上がっている
わからないことはわからないとはっきり言うのは大事なことだがそれも度が過ぎては失礼にあたる
たしかに良い人だけど自己中で発達障害っぽいので刑事さんにいつも怒られる
テンパってたときのあのポーズはせんだみつおっぽい
阿部サダヲはこのテンションがちょうど良い
大人計画の舞台じゃないんだから
阿部サダヲの当たり役と言っても過言ではない
いくらなんでも包丁で人の顔にばつ印の傷をつけるなんて酷い
あの男の傷跡にはシャボン玉ホリデーでギャングのコントをやったときにボスに扮した谷啓を彷彿させた
運転免許証の写真を引いたアングルで見たとき一瞬おヒョイさんかなと思ったが宇崎竜童だった
昔の有名な映画のテーマソングになった海外の名曲はこの作品のエンドロールにも使用されそれを宇崎竜童が歌った
いつのまにか宮沢りえも孫がいてもおかしくない年齢になった
赤ん坊がみはるの子供なわけがない
牧本は一人暮らしだが食卓の風景は異様
鬼束ちひろの『私とワルツを』の歌詞ではないが奇妙な晩餐そのもの
市役所のおみおくり係として自費で無縁仏の葬儀をする牧本壮に阿部サダヲ
蕪木の娘で養豚場で働く津森塔子に満島ひかり
アパートで孤独死した蕪木孝一郎に宇崎竜童
身寄りがない遺体を一時管理している地元刑事の神代享に松下洸平
牧本と親しい葬儀屋の下林智之にでんでん
蕪木がむかし働いていた食肉加工会社の元同僚の平光啓太に松尾スズキ
県から異動してきた市民福祉局局長に就任したばかりの小野口義久に坪倉由幸
小野口の部下で牧本の職場の直属の上司に篠井英介
かつて蕪木が路上生活をしていた時のホームレス仲間に嶋田久作
オウムを残して孤独死した老女が住むアパートの管理人に池津祥子
蕪木の元恋人で港で食堂を営む今江みはるに宮沢りえ
炭鉱時代の元同僚で事故の際に盲目になったものの蕪木に命を助けてもらい恩義を感じている槍田幹二に國村隼
カラコンだろうけど國村隼が演じた盲目の男はグラサンをつけてないと怖い
昔のジュリーみたい
これは映画の作品なのか
俳優さんたちはいいし魅力的。
でもストーリーがどうかなと思う。 映画って何でもありだとは思うけど。
映画って「喜怒哀楽」? なんだか分からなくなってきた。
俺、日常を変に飾らず表現した映画は好きなんだけど。
多分、ありえない人間への戸惑いと違和感が、ひとつ入り込めないことにつながっているんだと思う。
ちょっと一つ
阿部サダヲはやっぱり良いです。
コメディ映画とはちょっと言い難い。ちょっと大人向けのほんのり切ない温かな人間ドラマ
おそろしく察しの悪い男
イギリス映画『おみおくりの作法』(2013)を原作として描かれた作品だと知らずにいたのですが、大好きな映画でもあるリメイク作とあらば見なくてはならぬ。しかし、寡黙な男ジョン・メイ(エディ・マーサン)の役が阿部サダヲ??と驚きもありました。そして、実際鑑賞してみると、ロケ地が山形県ということもあり、限りなく同ロケ地の『おくりびと』(2008)もリスペクトしてるんだなぁ~と感じました。
細かなところは改変があるし、なんと言っても発達障害に近い性格の牧本は、ジョン・メイの性格とは異なっているとも言える。ただし、最後の仕事への執念はまさしくオリジナルのプロットと同じ。孤独死を真剣に考え、誰よりも恐れていたことに違いはない。
孤独、潔癖症、空気を読めない男・牧本。細かなところでは、放置された遺体の臭い対策としてメンソレータムを塗っていること(ニベアも意味ある?)。「ありがとう」と感謝の言葉や挨拶もワンテンポ遅れている割には信念を曲げない。工事現場の赤いコーンや誘導灯を怖がっているのも一つの性格。歩行者用信号機の赤が何度も映し出されるのもこだわりの一つなのだろう。
この時期に孤独死を扱うのにも意味がありそうだ。コロナ禍で家族葬専門の式場が乱立しているし、人知れず死んでいく人の多いことも忘れてはならない。死者を弔う、尊ぶということさえ稀薄になりつつある現代において有意義な内容なのだと思う。オマケ的なウンチクとして、神道で葬儀をする家族が多くなってるとのこと。宗教も価格競争なんだなぁ・・・ただし、無宗教葬儀だってあるからね。
そんな牧本。せっかく家族がいるのに参列しないことに心の中では不満もあるのだろう。自分の墓地まで用意したけど、参列者はあるのだろうか。その不安を埋めるかのように無縁墓地の弔いを積極的にお世話する。葬儀代だって自腹・・・こんなにいい人がいるだろうか!蕪木(宇崎竜童)の生活を調査するうちに、自分の将来来る孤独死と重ね合わせたのかもしれない。さらに、炭鉱、路上生活、養豚場、食品加工工場と、蕪木の歩んできた道のりを知り、ますます共感して死を見つめたのだろう。オリジナルを知ってるだけに、あの横断歩道が出てくる度に涙してしまった。
もう一つ細かな点。蕪木の遺品である時計とガラケーを絶えず持ち歩いていた牧本だったけど、しっかり充電器も持っていたところが鋭い!写真見てたら電池切れちゃうもんね~
今の希薄化した世の中への!
喜劇かと思ったら…
喪失感に寄り添う生き方
とてつもないエゴであったとしても、真っ直ぐに人を想う気持ちは やはり尊い
まぁ、とにかく阿部サダヲさんが今作品でもお見事。
空気の読めない、いわば少し変人だけど真っ直ぐでマイペースな中年男性をリアルに内包しているさまは唯一無二だなぁ。と。
そして、わめき散らす松下洸平さんも、意外に新鮮で(笑
満島ひかりさんと阿部サダヲさんの空気感は言わずもがな。
「おみおくり」を命や魂を送り出すのでなく、
人間が生まれ、日々生活してきた日常人生を辿り、紡ぎ、送り出す。
【死】を題材にしているが【生きてきた】も考えさせられた“おみおくり”作品。
人生に深く関わった。とか、浅い付き合いしかなかった。とか
そんなのは関係無い。結局 一期一会だ。
人生に刻まれた時点でその人達とは巡り合わせ。
誰かの記憶に自分が生きていた証は刻まれる。
それぞれの人生にそれぞれの理由があって、一人で最期を迎える人もいる。
時には知らずに人を傷つけていることもあるし、傷つけられることもある。
そんなこんな も いっさいがっさい 含めて
誰かが少しでも自分を懐かしんでくれたり、思い出してくれたり、
ほんの少しでも愛しんでくれたならきっとそれだけで十分。
死ぬ時にはきっと一生なんてあっという間だったと思うのかな∙∙∙。なんて。
だからこそ、どんな人のどんな人生も
『頑張った 頑張った』な、素敵な人生。
ラストに向けての展開も、この作品の深意を儚く美しく際立たせたと思う。
観終わった後に、牧本さんを思い返すと何故か涙が溢れてきた。。
そんな愛おしくも可愛い、そして面倒臭い(笑
まじめで真っ直ぐで愛に溢れた素晴らしい牧本さんに出会える。
そんな作品でした。
不器用だけどそれでいいやさしさがある
前半ギクシャク、後半しみじみ
前半のまきもとさんのお仕事紹介パートは過剰なBGMやまきもとさんを取り巻く人々の舞台のような大げさな演技(あれ必要?)でどうなるかと思ったが、後半の旅行パートで宮沢りえや満島ひかりが出てくると打って変わって落ち着いた雰囲気に。
自分を褒めたい
阿部サダヲさんが適役な作品。 本年度ベスト級!
阿部サダヲさん。
最近観た死刑囚の作品もお似合いだったけど本作も適役。
唯一無二な日本の役者さんって感じで彼の演技に引き込まれた印象。
孤独死した身寄りの無い方の親族を探し、お葬式や火葬をする役所に勤める「まきもと」さん。
知的障害がある感じのキャラ。
空気が読めない感じに笑える。
亡くなった方の親族を探しお葬式に参列してもらう情熱が素晴らしい。
前半は今一つな感じだったけど、後半の予想外な事件が衝撃的。
そこからの展開に泣けた。
もはやファンタジー映画(笑)
まきもとさんの無駄な様な仕事が報われた感じに感動。
まきもとさんの生活環境から少し考えれば結末は読めてしまう感じ。
自分は全く結末が読めず、それが逆に良かったのかも(笑)
警察の遺体安置所を貸倉庫的に使うまきもと。
その為、警察との関係も悪い中、警官の神代の心遣いに泣き笑う(笑)
憎めないキャラのまきもと。
自宅で食事するシーンの孤独さが辛い。
金魚が唯一の友達って感じ。
満島ひかりさん。
宇崎竜童さん。
宮沢りえさん。
でんでんさん。
皆さん素晴らしい演技だった。
最近お気に入りの片山有希さん。
ちょい役だけど登場♪
テンション上がりました( ´∀`)
ホヘェー❕趣旨はわりと暗めだが…あれっ?あの人も!こんな人まで…⁉︎
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