死刑にいたる病のレビュー・感想・評価
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これ、ほんとに白石和彌?
脚本が悪いのか役者が悪いのか、初っ端の葬儀のシーンから中山美穂や主役の男性、親戚の親父たち、それに加えて期待していた阿部サダヲまでもが、昭和初期のテレビドラマか?と思うようなセリフ回しと演技で一気に興ざめ。。。
すべての役者が下手に見える演出は本当に「凶悪」を撮った監督か?と疑うほどの出来。
これはだめだ!
自分ごとと思えない世界の話・・・
テーマにしたいことも言いたいこともわかるんだけど・・・
なんか不思議と語りたいことが湧き出てこない映画・・・。
なんか没入できないというか、関係ない世界の話に見えちゃうというか
自分に何か影響を与えるものにはなりえなかった・・・
「世の中にはこういう人もいるんだろうなー怖いなー」という感想にしかならなかった。
面白く印象に残るが登場人物が好きになれない
グロテスクなシーンは目を背けたくなり正直気分が悪かったが、ストーリー展開が面白かったので最後まで集中して見ることができた。
役者の演技もとてもよかったが、登場人物がいずれも好きになれなかったため、ストーリーには入り込めるもののどの主要キャラクターにも感情移入ができず置いて行かれてしまった。
作品としての完成度は高いと思ったが、もう一度見たい、この映画が好きだと思える作品にはならなかった。
他の映画と比べるべきではないかもしれないが、同じサイコキラーの登場する作品でも、羊たちの沈黙のレクター博士はとても好きなキャラクター。やはり自分がその映画を好きだと思うためには、登場人物をいかに好きになれるかもかなり重点を占めているなと実感した。
ただ最後まで見せる力や演出、役者さんの演技はすごい映画だなと思ったので、一度は見ることができてよかった。
ラストシーンは鑑賞後にさっぱりした気持ちで終われるものではないかもしれないが、この映画のオチの付け方としては良いものだったと思う。
有象無象のひとつ
はじめはいいんだけど、謎のために用意された謎って感じでダルくなってくる。
あの筋でいくならロン毛の弟はどうなったか必要だし
主人公の父親がアレな理由も判然としないし、
パン屋の養母についてもうちょっとあるべきだったと思う。
主人公の母親の秘密も「それだけ?」って肩すかしだった。
サダヲが怪演なのは分かるけどレクター博士というには深みが足りない。
”病”というより性癖みたいでタイトルもミスってる感が否めない。
「羊たちの沈黙」あるいは「ダークナイト」あたりと比べてるとやっぱりキツい。
有象無象のひとつ、凡作と言わざるを得ない。
超切れ者の殺人鬼
天性の人たらしで人を洗脳する残忍な天才殺人鬼を阿部サダヲが感情なく上手に演じている。
拘置所内でも同じ事を楽しむために人を操ったと考えると恐ろしさに拍車がかかった。
水上恒司が必死に食らいついている感じも見所の一つだと思うが、非凡さを感じさせる。
監督の白石和彌はバイオレンスを得意とするイメージを持っていたが、ある意味バイオレンスの極みのような映画だったように思う。
岡田健史、イイ
若い青年が着慣れないスーツを着て葬儀に出席し、声も小さく親戚のおじさんたちとのやり取りもぎこちない。冒頭のこのシーンでかなり期待感が上がった。
画も音も良かったけど、何より内向的で人付き合いが苦手な青年を演じる岡田健史がめちゃめちゃ良かった。個人的に八つ墓村の萩原健一を思い出した。
宮﨑優はもうのっけから色気出てる(髪を指で梳く仕草のスローモーションのアップはちょっとやり過ぎではと思わないでもなかったけど)。白石監督の女性の見せ方はいいなあと改めて思った。
空恐ろしい作品
榛村大和は「共感」してほしい……のだろうか?
ラストのシーンがあまりにも衝撃的かつ筧井雅也の推理のはるか上にあるであろう真実の奥深さを感じざるを得ない。
これが見終わった直後の印象だ。
榛村の得意芸である「決めさせる」ことは、もうそれ以上選択肢をなくさせることと同じだ。
まるで拷問のときに「右手が先がいいかそれとも左足か?」と聞くようなものだ。
実際にそうしていたのかもしれない。
加えて榛村は裁判時においても聞かれていないことなど答えない。
「爪」は彼にとって何だったのだろうか?
冒頭の映像で彼がばらまいていたのは花びらだと思っていたのが「まさか、まさか」だった。
雅也はそれを母の爪ではないかと、つまり母との思い出、母への愛やゆがんだ執着が爪だったのではないかと推理したが、「僕が小さい時は母の爪は綺麗だったね」とだけ言って去った。
理由はそこにはないのだろうか、それとも…。
拘置所で出会った髪の長い男。彼もまた長い期間にわたって榛村に支配され続けた人物だ。
「私をわかって欲しい」
これが榛村の一番の願いなのか?
彼自身がしたこと。それには理由が存在する。その真実をわかって欲しいがために雅也を使って事件を再調査させ、榛村自身の「思い」をわかって欲しかったのだろうか?
雅也はよくやった。ほぼ榛村の思いまでたどり着いた。しかし結局すべてを理解したわけではなかったのか?
理解したと思っていた雅也は、恋人になった狩野明美のバッグの中から榛村からの手紙を発見し愕然となる。
そもそも明美も榛村の「元獲物」だったのだ。雅也は「中学校時代と雰囲気変わったよね」と言ったのは、明美は榛村と接触しながら変わったことを意味する。
元獲物に手当たり次第に手紙を書き続ける榛村を想像するだけで気持ちが悪くなる。
他にも多数いそうだ。
明美は榛村の指示に従い雅也にしつこく接触したのだろう。
雅也の性格も熟知しているし、明美からの報告も受けていた。
何よりも賞賛すべき点は、
雅也が調査に動き出す動機、そして彼の父は誰なのかに関する部分で、そのシーンは固唾を飲んでしまうほど圧巻だった。物語に引き込まれてしまう。そこに仕組んである金田と明美のふたつの平行線。見事でしかない。
さて、
殺された23人の高校生と1人の成人女性 いったい誰が逃げ出せたのだろう?
24人目は誰だったのか? ここは追及されていないが、榛村の証言では「慢心」が原因とされている。
つまり逃げ出してしまったことに気づいた榛村は、燻製小屋を放火し、爪を川に流したことになる。そうして警察が来るのを待ったのだろう。睡眠薬が切れたことが原因としている。
さらに、
殺された被害者と殺されなかった元獲物の差はどこにあるのだろう?
榛村はそれを年齢によって区分していたというが、雅也は自分もその年齢になったら殺害するつもりだったと反論した。
しかし、おそらくそれは「頭がよかったか否か」だったのではないだろうか? そこに加える要素はいくつかあるにせよ、基本的に雅也も、金山兄妹も、そして明美にもその部分の共通性がある。
従順で賢く容姿も悪くない被害者。賢い部分が欠如した「元獲物」
逆に元獲物には、生きながら長期間にわたって苦しめ続けることが、榛村の第2の快楽だったのではないだろうか?
それが逮捕されたことで唯一の楽しみになった。今となっては限定されてしまった第2の快楽、これこそが手紙を使って元獲物たちを使って遊ぶ理由だと思う。
最も大きな被害者は金山一樹。今でも弟を彫刻刀で傷つけたことに苦しんでいる。そうであれば、彼は根津カオルを殺してなどいない。
彼が証言台に立った理由は、榛村によってそれしか選択肢を与えられなかったからだろう。根津カオルが24人の犠牲者のうちの何番目なのかはわからないが、その間に榛村は呪いのように金山に選択肢のない選択をさせ続けたのだろう。そうすることで第2の快楽を拘置所に居ながら楽しむことができるのだ。
しかし、
明美への苦しみという榛村の快楽はどこにあったのだろう?
いずれ雅也は明美が榛村と接見していることに気づく。「話してはいけない」とは言われていない。彼女とのことも榛村によって仕組まれたことに気づく。そしては雅也は彼女に褪めてしまう。これが狙いだったのかもしれない。
こうして人を操って陥れることこそが、榛村の快楽だ。
雅也は根津を殺したのは榛村だと最終的に推理した。榛村の態度を見てそう確信した。
頭がよくないはずの雅也の推理は、本当は的中していたのかもしれない。榛村は雅也との接見を切り上げようとする。「爪」についてもつぶやくだけだが、それも当たっていたのではないだろうか?
そして彼とはもう会わないのかもしれない。「馬鹿に俺の心理がわかるはずはない」と高を括っていたからだ。
これが榛村がしてしまった2度目の読み間違いだ。
もしそこまで雅也が気づいたとき、雅也はきっと榛村に操られていた明美を救いたいと思うはずだ。それが彼が発見することになる新しい選択肢となる。榛村に対し一矢報いることになるはずだ。
かなり奥深く読み応えのある作品だった。
空恐ろしく、面白かった。
色々な伏線が回収される
日本アカデミー賞からひたすら気になっていた作品です。
大量殺人犯役が阿部サダヲ?!こんなん絶対おもろいやん!
いつか絶対観よ!と心待ちにしてました。
このサイコパス役は阿部サダヲにしかできない。
(もしくは佐藤二朗)
少し前まで放送されていた阿部さん主演のドラマではバラエティ感満載でオモシロおじさんだったのに
今回のサイコパスシリアルキラー役への転身具合がもう私の語彙力では表現できないほど素晴らしい役者さんですね。
岡田健史くんも素晴らしい。ぼそぼそ喋る感じがまたいい。
寝る前に観て寝落ち寸前の書き込みなので小学生並みの感想しか言えませんがとにかく良き。楽しめた。
“みんな彼を好きになる”
ゾッとする怖さ。
ずっと目が離せなかった。
阿部サダヲってこういう役も演じられるんだ。
マジですごい。
何考えてるのかわからない感じがめっちゃ怖かった。
岡田健史も役のイメージにぴったり。
ボソボソ話す感じとか、急に早口になって熱くなる感じとか。
ただ、今回一番目を引いたのは宮崎優かも。
この映画で初めて知ったんだけど、めっちゃ可愛いし、最後のあの演技は震えた。
ずっと暗くて陰湿な雰囲気が続く中、サスペンス要素もあって最後まで面白かった。
かなり激しめのグロシーンもあるので苦手な人は注意。
マインドコントロール
水上恒司さんが好きでこの映画を見てみましたが、拷問のシーンに気分が悪くなり見なければ良かったかとも思いました。
誰かとこの映画を見ようとしている人は相手を選ぶかもしれません。気分が悪く吐き気も出ました。
物語が進むにつれて、それぞれの心理描写に引き込まれました。悪い環境にいるものほど優しくされるとその人を信奉し対象者の洗脳が可能になる。
看守の態度の変化や村人の言動からも人の心に入って行く榛村のマインドコントロールの恐ろしさを感じました。
自分の父かもしれない、凶悪犯罪者のDNAが受け継がれているかもしれないと思い込み殺人を犯そうと気が狂ってしまった様子も、よく心の葛藤が描かれていました。
最後の最後はビックリしました。原作ではどんな風に描かれているのか、細かなストーリーが気になる映画でした。
衝撃のラスト
……と銘打ってる映画で、まぁそこまでじゃないかなとは思いながらも、はぇ〜と驚きはあって面白かった。どんでん返しってほどではないんだけども
結局榛村の手のひらの上というのは、阿部サダヲの演技が説得力を出していて良かったかな。もう少し灯里回りを掘り下げても良かった気はするけど
ただまぁラストあのまま何も無く終わる訳も無いのは分かってたし、灯里と居た時点で割と展開は読めなくはなかったかな
犯人はサイコな人物で完全に頭がイカれている。ラストまでサイコなシーンのダメ押しがあって、 これで監督や脚本家の趣味の悪さからやっと解放されて ほっとした。
動画配信で映画「死刑にいたる病」を見た。
2022年製作/128分/PG12/日本
配給:クロックワークス
劇場公開日:2022年5月6日
阿部サダヲ
水上恒司
岩田剛典
中山美穂
予備知識無しで見はじめる。
知っているのは阿部サダヲ主演ということだけ。
映画が始まってからわずか9分後にとてもキツい描写がある。
「うわあ、こんな映画だったのか」
見たことを少し後悔するが、我慢してそのまま見る。
これは猟奇快楽殺人、しかも被害者は24人という
とんでもない殺人鬼の話だった。
あとで白石和彌監督の作品だと知った。
白石和彌監督と言えば
「孤狼の血」「彼女がその名を知らない鳥たち」
「日本で一番悪い奴ら」「凶悪」など
犯罪に関する作品ばかりだが、これもそうだった。
劇中で何度も残酷で眼を背けたくなるようなシーンがある。
登場人物はエキセントリックな人ばかりで、
榛村(阿部サダヲ)、雅也(岡田健史)、雅也の母親(中山美穂)、
皆どこかで繋がりがある。
そんなことあるか?
と突っ込みたくなるが、
これはお芝居なのでしょうがない。
犯人(阿部サダヲ)はサイコな人物で完全に頭がイカれている。
ラストのラストまでサイコなシーンのダメ押しがあって、
これで監督や脚本家の趣味の悪さからやっと解放されて
ほっとした。
見応えはあったが、2度と見たくない映画だと思った。
満足度は5点満点で3点☆☆☆です。
後半の続きは原作では明かされてるが、映画では明かされず。 原作の映...
後半の続きは原作では明かされてるが、映画では明かされず。
原作の映像化が上手い
阿部サダヲのキャスティングが素晴らしい。美術もさながら、照明まで、サスペンスで恐ろしさを表すのに最大限に全てを使っている。
ただ、小説では分かることが映像化すると分からない部分あり。
独特な阿部サダヲのキャラがよく役に合っていたと思う。独特さがラスト...
独特な阿部サダヲのキャラがよく役に合っていたと思う。独特さがラストまで気持ちが悪かった。
描写がグロテスクなシーンがあったため、目を背けたくなるほどでした。
全406件中、21~40件目を表示