竜とそばかすの姫のレビュー・感想・評価
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細田守監督の卒業作だった
これには細田守監督の作品たちを愛する人へのファンサービスのような作品という側面がある。
これまでの時をかける少女から未来のミライに至るまでの作品のオマージュと対比が随所に散りばめられている。オマージュには些細なものから本質的なもの、スタジオの好みまで多岐に渡る。
【今作におけるオマージュ】
最も小さなものではおおかみ子供の雨と雪のような家族団欒で焼き鳥を食べるシーン、大きなものでは終盤の時をかける少女のように下り坂で転ぶシーン。なかにはバケモノの子の渋天街を思わせる迷路や、サマーウォーズにもあったセーラームーンを意識した変身シーンが再登場した。
またオマージュとは違うが、ストーリーの展開内で初めてカップルが成立するというファンサービスもある。
これらは物語の本質とは関わりのないものだが、これらによって本作が細田守監督の総集編的な意味合いを持つことが十分すぎるほどに感じられる。
そして細田守監督が実際の体験を基にストーリーを組み上げるのはスタジオのプロモーションで知っている人も多いだろう。それが今回はなんだったのか。
それはインターネットへの怒りだったように思う。
時をかける少女で名を揚げ、サマーウォーズで世間が抱くイメージと期待に応えつつ大きなヒットを生んだ。結婚して親戚が増えた体験からサマーウォーズを描き上げた監督は、おおかみ子供の雨と雪から1作挟んで自身の子供と子育てをテーマに作品を作ったが、それらは監督への世間のイメージから離れた受け入れられにくい作品だった。特に未来のミライに対するネットの声はすごいものだった…今作はそれらに対する気持ちが噴出しているように見えてならない。
今回の作品は視聴者目線で明確な敵が存在する。ジャスティンという行き過ぎた正義を振るうキャラクターで、世に言う正義マンを揶揄した存在である。しかし敵として描かれる彼が裁きを受けることはない。スポンサーが剥がされるくらいである。社会の実情を強く映し出した存在と展開だが、これと同じキャラクターとして竜の父親がいる。彼も映画内で何らかの裁きを受ける描写はない。DVを働き、見ず知らずの少女に暴力を振るうような、人の道から外れた存在に然るべき罰を与えることのできない現実を描いている。彼らはこの物語が監督から見た社会をそのまま描き出した作品であることを示すキャラクターである。
【今作における対比】
全編を通して、一貫して監督の出世作であるサマーウォーズとの対比が描かれる。
インターネットのよい面に強くフォーカスしたサマーウォーズと、負の側面を嫌というほど強調した竜とそばかすの姫。仲間や親戚がアバターを通してインターネット上で集まることをメインとしていたのに対して、仲間たちがASより先に現実で駆けつける今作。
監督自身が作り上げたインターネット像に対して、経験を以って否定をする今作は、観る人が「つまらない」という感想をインターネット上で述べることに野暮ったさを感じさせるものである。不特定多数相手に本当に聞いてるかも分からないような言っても言わなくてもいいことを、顔も出さずに述べることは今作に限ってはよしておいた方がいいんじゃないか…と。
実際今作の感想として「つまらない」とだけネット上に記した知り合いに対して、本当に映画を観たのかと疑ってしまった。
作品単体だけでなく、監督が今作を通して伝えたかったことを受け取るべき時間だったように思う。
最後に、今作は歌がとても素晴らしい作品であることは疑いようもない。観終わった後も楽しみのある良い作品だった。
映像と音楽が素晴らしい
これまでの力を総集させたような、映像の素晴らしさは良かった。特に最初の「U」での映像は、映画館で引き込まれるような魅力を作れていた。
音楽についても、ベルの歌には多様性と魅力が作れており、中村佳穂さんの声がきいていた。
ただ、残念なのが内容。これまでの総集編のような細田作品のワンシーンを入れており、ファンの心をくすぐるようなシーンは作られていたが、全体的に少し内容が浅い気がしたので、この内容に対して詰め込まれたのは少し寂しかった。また色々な調整があったかと思うが、忍などへの回収の少なさ、Uの説明の少なさ(多言語対応や、感覚共有できる設定と現実世界での状態など)、母親との唯一の繋がりなっている音楽という存在とそれを乗り越えるシーンの心理描写の少なさなどは残念だった。
あとから知ったが、キャラクター作りにディズニーメンバーが絡んでいるようだが、普通にみていると明らかな美女と野獣のオマージュは意味がよくわからなかったし、明らかに上記で表現しきれなかったシーンが多くあるのに、このオマージュを差し込まないといけない理由がわからなかった。
不快なポイントが多い
かなり欠点のある映画だと思う
まず、ストーリーのノイズになる部分がすごく多い
欠損描写のある飼い犬や自閉症気味の竜の弟など、何故わざわざその設定を入れたのかストーリー上の必要性が一切ないように感じる
あと学校のマドンナとボートレーサーの恋愛模様、丸々ストーリーから省いてよかったと思う
こいつらのために使った尺無駄すぎる
こいつらに活躍の場与えたいのか、遠征で行っていた場所と竜の家が近いなんて無茶苦茶な偶然を作り出す羽目になって、ご都合主義が過ぎる
あとママさん合唱団も別にいらないです。
理由は鈴を東京に送り出すときにわざわざ駅まで送ってそのままバイバイって、送り出す先はDVするようなやつのところですけど~~~大人としてゴミすぎるし、意味分らないので
この映画全体的にストーリー上関係のない人に時間を取りすぎ、しかもそれをうまく使いこなすこともできず、肝心の竜とのエピソードが浅くなるという悪循環……
うすーい美女と野獣ごっこやるくらいでそこまで鈴が頑張る理由が納得しづらいものとなってる
幼馴染の男の子が鈴=ベルと知った部分ももっとしっかり理由付けすべきだし
『そこ描くの???』『そこ描かないの???』がぐちゃぐちゃな映画で気持ち悪かったです
細田さんは映画作るときに箇条書きのワードをつないでいってるだけに感じることが多い
「美女と野獣」「自閉症」「DV」「歌」とか上手く扱えないならもっとテーマ絞ってほしい
僕らのウォーゲームやサマーウォーズの頃はできてたのに……
あと歌声メインで主演の女性選んでるんだと思うけど普通に声優としては下です
けど間違いなく歌はいいです、ただ歌ってる時間って作中で20分くらいですあと100分は下の演技聞かされます
面白かったが、オチが合わなかった
周囲の評判が悪かったのと、細田監督のテレビ出演で「監督の人柄がいい……!アニメに対して真摯な人なんだな。あと、出演者がイラスト描いてもらって喜んでるのをみて、すごく喜んでる姿がいい」となったので観に行きました。
・オープニングが物凄い
・キャラもそこまで悪くない
・これからどうなるか分からなくてドキドキする!
・日本の学校や高知の風景など、海外展開を意識しているのかな?
・気になる箇所あるけど、それが気にならないぐらい映像と音楽に圧倒される!楽しい!!
って観ていたんですが。
オチが合わなすぎて「え」ってなりました。
終わりよければ全てよしの言葉がありますが。
終わりが悪すぎる(個人の感想です)と、そこまで気にしなかった違和感が不満となって溢れ出るんですね。
・高知から神奈川まで高速バスで行くようになった
箇所から「おや」となりました。
・周囲の大人の無力さ
・助けに行くときの準備の悪さ
・雨の中走り回って探す無策さ
・結局助けた子供達を放置して高知に帰ってくる
・女子高生に怯える大人
どうして「なんでそうなる???」の連続と「え?折角の設定使わないの?」という疑問が高まりました。
・女子高生一人が危険な大人の男の元に行ってなにができた
・主人公は殺されていたかもしれないのに無責任な周囲の大人
子供達が14歳であるなら、これから4年間子供達はあの親の元で過ごします。
これが、ネットを使って脅迫材料集めていたとか、ネットを使って住所特定してたとかならわかるんですが。あまりにも子供達に未来が不安すぎる最後の閉め方で
「こんなラストにするなら、ここら辺の人たち(につかってた時間)いらなくない?」とまで思いました。カヌーの男の子たちのやりとりを楽しく観ていたのに…!!
そして「架空現実」の魅力のなさ。
システム説明は凄いなぁって思ったんですけどその世界の魅力がまるでわかりません。
ただ、アバターを着て会話をするだけなんでしょうか?
メンタルケアの役割を強く感じすぎて、宗教のようにも感じる世界でした。
途中までの期待値が高かった分、最後が本当にもったいなかったんですが。
そういえば、ジブリ(すみません、苦手で)もしゃくが足りないのではと思わせる最後のたたみかけが合わないので個人の好みの問題なんだと思います。
結局最後まで見れた面白さ、映像美、音楽。
映画館でしか感じられないので観に行ってよかったです。
歌と映像は良かった、それだけ。
歌も綺麗だし、映像も良かったけど話の内容がめちゃくちゃ。
目的がよくわからないし、身内で盛り上がってるだけで見てるこっちはついていけない。
グローバルに描いてるのに結局は日本内で片付けるのがしょうもなく感じたし、ジャスティスの存在理由が意味不明すぎた。スポンサーってなんでついてるのかも変な緑のビームでアバターじゃなく本体を見れる機能も謎。そんな危険なもの搭載されないでしょ。
美女と野獣とサマーウォーズの劣化版。
ワイスピ見ればよかった。
美麗な音楽と圧倒的な映像、歌える事の喜びの発露
開始から流れる音楽と圧倒的な映像は、これから始まる物語をワクワクさせてくれる。
高知の自然豊かな映像と仮想現実世界の煌びやかな映像の対比は流石、細田監督と映像スタッフさん達の確かな手腕によるものです。
主人公の心理描写や背景が細かく表現され、
歌える事の喜びの発露が見事に描かれていますが、対比となる竜の心理描写があまり表現されてなく、何故そこまで憎しみ、壊したいのか、竜に嫌悪感を向けるのは全て大人のアバター達であるのに対し、子供達は竜を擁護し憧れを抱いている背景が描かれていないのが気になりました。(同じ境遇のアバターを守ったり等があれば)
終盤にかけて圧倒的有能感があったはずのおばちゃんズが主人公を一人だけで竜の元に送り出すのに違和感を感じてしまい、その後の展開も無理があったと思います。そこはずっと見守って来た主人公の父と相手を対比させた方が現実的で、見守る父の描写があれば、相手との差異が明らかになり納得できるのにと感じました。表現したいものが沢山あったと思うが時間、予算の都合でエンディングはこうなったのかと少し悲しくも思います。
歌がダメってなんなんだ。
歌って言葉を伝えるツールでもあるはずなのに言葉が全然入ってこない。。。。
クライマックで音圧、楽器増やして盛りあげるけど音楽映画として恥ずかしくないの??
高知から向かってる間にあの兄弟は???
ゲームを使ってなんとかできないの?
他に方法あるでしょう?
都合よくなんであのタイミングであの子供が出てくるの??
そもそも母親が川で子供を助ける???救命胴衣1着着て??我が子の前で自殺しに行くってことでしょう。慌ててた??作り手がバカなだけでしょう。
観客あほだからこれぐらいの綺麗な映像流しとけば感動するぞって
観客なめんな
なめられんな観客
ダメなもんはダメと純粋に言いたい。
曲と歌は良かったが、、、
内容に絡まない登場人物多すぎ、あれもこれも詰め込みすぎて結局何だったんだ?と言う印象だけ残った。
主人公の成長したきっかけもよくわからない。最後まで疑問ばかりが残った。終わり方も何も解決しておらず、伝えたいこともよくわからなかった。これだけの内容なら歌と映像のPVだけで充分かと。
あ、あと大人たちがあまりにも無能すぎて終始モヤモヤした。父親との不仲はなんで解消されたんだ?
もったいない
歌はすごく好きでした。歌唱力や曲は、映画で見る価値はあったかなと…。だからこそ、ストーリーがもっとよければ、リピーターも増えたかもしれないと思いました。正義正義といってた人との折り合いもスッキリしなかったし、虐待受けてた子が家からでたらスズがいる偶然とか、忍くんとの関係とか、キャラクターが多すぎるのはいいとしても、もっとストーリーがシンプルで深い方が歌の良さが引き立った気がします。
映像と歌だけの映画
映像と歌は凄くいいのに、それを脚本が全て駄目にしている。
多くの要素を詰め込もうとしすぎてどれも中途半端。
出てこなくても良かったキャラクターが多すぎる。
無駄なシーン、キャラクター、設定。
母親が亡くなってから父親と不和になるのはまだ分かるが、それが解消するきっかけが薄すぎて、それならなぜ今まで解消出来なかったのかが分からない。
暴力をする父親がいる家庭に乗り込もうとしていることを分かっているのに何故周りの大人はすずを一人で行かせるのか。
「僕も頑張るよ」で家庭内暴力を解決とする、脚本の薄さ、軽く見ているという本質が見えました。
竜の中身の男の子は割と初めから反抗的だったのに家庭内暴力は解決されなかった。
それなのに、頑張ると言う言葉で何が変わるのか。
ネットが使えない環境で幽閉されているならまだしも、使えているところで一切外に助けを求めなかったのは何故か。
映画中のアンチの言葉が多すぎて見ていてとてもしんどい。
これは、美女と野獣をモデルにしているという言葉でスルーしていいものでは無い。
オマージュの域を超えている。
そのままのシーンが多すぎて正直に言うと酷すぎる。
細田守の作品が今まで好きだったので今回の作品は正直ガッカリです。
サマーウォーズ、おおかみこどもの雨と雪は脚本が細田守だけではなかったのに、今回は細田守だけで書いているようですね。
細田守の女性像は強いというのは私自身もとても好きな部分です。
ですが、今回のすずは殴られても立ちはだかる。
そんな強さは必要ありません。
女性が殴られるシーンを簡単に入れて、それでも立つのが強い女性なんだぞ、と言わんばかりの演出。
どうしたんですか。
ここ数年の中で1番ガッカリ
上映後、周りの方も「何あれ?」「意味分かんない」など言ってる人が多かった。
美女と野獣をそのままパクってるシーンもあり得ないし、色々とこだわったと言ってた割には、何でここでクジラ?とか何で手ぶらで東京来れるの?とか疑問に思うシーンも多々あり。
トータル的に内容の薄い作品だし…
助けに行った家族もただお父さんに言っただけで…それだけで変わるの?結果どうなったの?って感じだし、とにかくつまらない作品だった!
映像と歌は綺麗だし良かったですが。
期待ハズレ
ここにレビューを書き込むのは初めてです。
なぜわざわざ書き込んだのかというと、この作品が素晴らしいと評価されるのがあまりにも不本意だし、何が評価されているのか全く理解できないから、この思いをまだ観ていない人に伝えたくて…
細田監督作品は全部映画館で観たい人、
佐藤健が関わるものなら絶対映画館でチェックしたいって強いこだわりがない人は、
DVDで全然いいと思います。
サマーウォーズと美女の野獣の掛け合わせのような内容
途中、何を観せられてるの?と思いました。
何でその設定にした?
周りの大人の行動はそれで正解ですか?
と問いたい。
映像が美しい作品なら他にたくさんあります。
私はこの作品を誰にもお勧めしません。
お勧めしている人とは、感性が合わなさすぎて多分友達になれない。
私、細田守さんとはお別れの時かも…。
音楽、歌はとても良かったです!!
映像も、Uの世界のちょっとバタくさい絵柄(キャラデザ)が好みでは無いですが、とても美しかった。
……………以上です。
物語として色々唐突過ぎる気がする。
しのぶくん、君クライマックスで急にしゃしゃってくるじゃん…。(結局、音楽再生しただけだけど。)
Bell(鈴)が竜にあんなに入れ込む(固執し執着する)理由が全然わからない。。。
(竜に対して)急にグイグイくる「わかってあげる」「私に話して」と来る様が最早傲慢に感じてしまいちょっと中盤は正直不快でした…。
あと、なんだろう…私、ディズニーアニメ観に来たんだっけ???となったかな。
そして最後、鈴が2人に逢いに行った事で…確かにあの2人の心は救われたかなとは思うけど、現実であの子達があの後本当に救われていると良いな。
(【あそこら辺】みたいな雑な特定でよく2人と出逢えたな…とか、たまたま表に出て来たのなんで?とか、48時間では何かおこってしまうかも!!って飛び出したけど飛行機無くて夜行バスで向かって…ゆーて12時間近く掛かると思うんだけど…などなど思うけども。)
現実的な意味での救済がある事を願います。
(女子高生が1人逢いに行った事で、周囲の人間は気が済んで無いといいな的な意味でも。)
映像と歌はすばらしい
細田監督の作品が好きで期待していましたが、正直ストーリーに疑問が多く最後まで入りこめませんでした。
そして私も子どもの頃からそばかすがあるので他の方より敏感に感じるのかもしれませんが、必要以上にそばかすがマイナスであるというような表現に感じ、ずっとモヤモヤしてしまいました。
もちろんキャラクターの差別化やキャラ付けとして必要なことであるとは分かるのですが、容姿やコンプレックスを描く時にはもっと細やかな配慮が必要なのではと思いました。
また内容を詰め込みすぎていて、色んな要素が中途半端で疑問を感じる点が多く、最後むりやりまとめたように感じてしまいました。
ストーリーのメインでもある竜を悪として排除しようとする部分も、そのきっかけや動機が弱くなぜそこまで竜を全世界が追い詰めるのかと思いました。
ただ映像と歌は本当に素晴らしく、映画館の大画面と音響で体験できてとてもよかったと思います。
歌がとても良かった!!
歌、映像はとても素晴らしかった。
ストーリーもまぁまぁ良かった。
全体的に言えば、”美女と野獣”+”レディ・プレイヤー1”を割った感じ。
四国の ”沈下橋” や ”におどブルー” とかの設定は細かく再現出来ていていい感じ。
でも、Uの世界の設定は少し不明な部分もあった。
児童虐待とかダークなシーンがあったが、個人的にはサマーウォーズとかの明るい感じが好きなので、ちょっと嫌だった。
主人公の女の子がめっちゃいい子で好き。
お金を返してほしい。
冒頭の電脳世界と歌のすばらしさに、もしかしたら思ったよりいいのではないかと感じました。しかしダメでした。細田守脚本作品特有の独特な倫理観、不快な主人公やその周囲の人間たち、回収されない伏線、不必要に多いキャラクターたち。途中退場しようか真剣に悩みましたが、最後まで我慢して見ました。
まずキャラクターが多すぎ、魅力的でもありません。ミスリードにしかなっていない幼馴染の男の子、同じく幼馴染だがそうとは思えないほど口が悪いメガネの子、なぜここまで親子関係がこじれているのかよくわからない描写の少ない父親、気持ち悪いカヌーの男の子となぜかその男の子が好きな吹奏楽部の女の子。すずを武蔵小杉まで送り届けることしか役割を果たしていない合唱団の面々。ライフジャケット一枚で見ず知らずの女の子を助けるという無謀なことをして結局死んでしまう母親。母親に対して「あんなことをするから死んだんだ、無責任」と叩く人のボイスが入った場面ではしみじみと頷いてしまいました。そもそもこの映画ではネット上の人物たちが主人公をいわれのない?批判をしている場面が多く不快ですが、その批判はこちらにとってはもっともなことであり、主人公たちが間違っているのです。しかし物語は主人公に寄り添って進みます。ブーイングをしたいくらいでした。
しかもこのような不快な感情を抱き映画を批判するような自分のような人間について、この映画では「そんな批判が自分たちを陶冶するんだ、そもそも半分叩かれてても半分には支持されているんだ、世界を変えているのは自分たちなんだからせいぜい批判してろバーカ」とキャラクターが言っているシーンがあります。劇中では主人公を叩く人たちに向けての言葉ですが、その言葉がこの映画に対してモヤモヤを抱える自分たちに向けられているようで非常にイラつきました。開き直らないでほしい。
次に、自分の肉体的情報が反映されるインターネットというものに気持ち悪さを感じました。女性なら特に不快感を感じるはずです。Uの世界なら人生をやり直せると言っているのに、顔がブサイクな自分の肉体的情報が反映されたアバターを使わざるを得ないなら、結局現実と同じ結果を招くのではないでしょうか。監督は、自分の顔や肉体的条件に対してさほどコンプレックスを抱いたことがないのではないでしょうか。だからこのような設定を考え出してしまうのではないでしょうか。
そして、Uの世界。映像美は確かに素晴らしいですが、結局何がどうできる世界なのかよくわかりません。急に歌い出した主人公をぐるっと取り囲むくらいしかできないのではないでしょうか? それに、50億のアバターが存在すると言うのに、主人公たちが接触しているのはほんの数人であり、しかもその中には顔見知りが多いです。スケールが大きいように見せかけて結局小さな世界しか描写できていません。もっと「レディプレイヤー」のようにネット上で仲良くなった人間と絆を育む場面があった方が世界観が広がったのではないでしょうか。
また、歌がすごい!映像がすごい!という部分で擁護する意見をよく見ますが、バトルが強いはずの竜の戦闘シーンは画面外で戦闘するなどまったく映像美が生かされていません。歌も、歌を担当している歌手のことを知らなかったのであまり響きませんでした。そもそも映画というものはストーリーやキャラクターなど映画による魅力で勝負するべきで、歌や歌のMVのようなパフォーマンス的な部分で評価されると言うのは映画というフォーマットに即していないのではないでしょうか。
主人公たちキャラクターについても本当に不快でした。主人公は、同級生を勝手に自分のアバターにしています。そのことを悪いとも思っていません。さらに竜についても「あなたは誰?」と執拗にアンベイル=正体を特定しようとし、その理由も明かされません。劇中でもアンベイルされることは非常に危険でリスクを伴うことであり、誰もが避けようとしているにも関わらず。
竜についても、ベルのライブを邪魔することしかしておらず、完全に不審者です。しかも「出て行け」とベルを拒絶しているにも関わらず、ベルは何故か竜の元へ通い続けます。オマージュ的の「美女と野獣」では美女は野獣に人質に取られた父親を助けるためにあえて野獣に人質交換を持ちかけたのであり、理屈が通っているのに。
幼馴染たちや、合唱団の面々も無責任すぎます。ネット上で(しかも顔にコンプレックスのある女の子に向かって)顔を晒すことを強要する。しかもそのあと女の子を1人暴力性のある人物の元に送り出してしまう。それ以前にみんなで集まれたのだから、1人くらいついていってあげるべきです。
「時をかける少女」のファンでした。これ以降は、どなたか別の方に脚本をお任せした方が良いのではないでしょうか。
タイトルなし(ネタバレ)
話が面白くありませんでした。
期待していただけに、何も感じず家に帰ったので、とても残念で、ガッカリしました。
映像は美しすぎる!!と思うし、音楽、そして歌も本当に最高で、それらは大好きでした。
それぞれのシーンで、それぞれ引き込まれます。
でもやはり、全体を通して、話が面白いとは思いませんでした。
美女と野獣まんまのところがありますが、あそこはいるのかな、と感じます。インスパイア、とは聞こえが良いですが、パクリと言われれば、そう感じてしまいます。
また、リアルプリキュアみたいなところが何だか本当に冷めました。悪役?というのでしょうか、そのキャラも冷めました。戦隊モノを見ているのか……と…
仮想現実というのがいけないのか、Uやめればいいじゃん、危機じゃないじゃん、と、冷めた気持ちがずっと心にありました。
Uと現実の自分がとても密接につながっているというのは、中盤の額の怪我で気がつきました。でも分かりにくい。
いくら竜が仮想現実の中で強いからといって、ヤバいから顔晒して…となる流れがわかりません。
なぜ東京にすぐ行って慰める必要があるのか、なぜそんなにアッサリと、いきなり、夜中、送り出すのか。
わたしの解釈が甘すぎて間違っているのかもしれませんが、よく考えながら、熟考して考察し理解する映画だと思いませんでした。
美しい歌、映像(CGも2Dも)は、本当に素晴らしいと思います。また、初めの母親との過去のシーンは、涙が出てしまいました。わたしの感動の頂点はそこです。本当に心打たれます。そこらは必見です。
わたしはもう一度映画館には行きません。
全く入って行けず
何がなんだか全く分からず最後まで入っていけなかった。
導入部で、ベルの音楽最高!みんな好きだよね!って観客を
掴むと思うんだけど、
全然良さが分からない…と思った自分は、最後までその感覚
のままだった。
仮想世界では出たり入ったりが可能だと思うんだけど、
追い詰められたら通信を切れば良いんじゃ?
とか、突然現れたりするので何でもあり感が強くて、
大ピンチの時も割と冷めて観てしまった。
ただ、美女と野獣のまんまだなと言う事は分かった。
しかし、野獣は人間の世界に存在してるから醜いとなる
わけで、
ここは仮想世界だから竜=醜いとはならないのでは?
色んなキャラクターがいるし、もっと変なキャラたくさん
いたし。マントの模様がアザってどう言う事なんだろうか?
ディズニーに近づいて失敗したなと言う感じ。
主人公が恋する男の子が、
偽りの姿じゃ伝わらないから姿を晒すしかない。
と言うのだけど、
それも、自分を偽る事はダメですか?
自分を隠してもう1人の自分として生きる事はそんな
ダメな事ですか?と思いました。
何億人の前に姿を晒して歌うって、
めちゃくちゃ勇気いるんだぞ!と説教してやりたくなりました。
親友の女の子も、私たちが積み上げて来たモノが崩れる
と言う事しか言ってなかったし、主人公の事考えてやれよ
と思いました。
現実世界の話も仮想世界の話とリンクしてるとは
到底思えず、二つの話が二つのまま、
無理やり最後くっつけた感じがした。
と言うか現実世界は何も始まりも終わりもしてない気が…
ラストの竜とベルの現実でのまとめも
千と千尋のハクと千尋のような。
細田守監督作は、作品に描かれる女の子が苦手だなと
思ってたけど、前作、今作と続き監督作自体が
苦手かもしれない。
脚本がおかしいんじゃない、倫理がないのだと思う
勘弁してほしい。
こんなラストの展開を見たかったわけじゃない。
高校生1人で虐待家族のもとに深夜バスで向かう?なにが感動的なの?おぞましい展開。
あと、すずが恋心を抱く、しのぶ。顔をさらせなんて、よく言える。どれだけのリスクがあるかわかってる?
もうツッコミ満載というか、脚本がおかしいの前の問題。これは倫理がないのだと思う。
アニメのテクニックや演出だけではダメ。
すずが正体をさらして、不特定多数の前で歌うシーンが、とてもよかっただけに、本当に残念。
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