竜とそばかすの姫のレビュー・感想・評価
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終盤の展開に正直言って
良識を疑いました。
【大人を含む周囲「がんばれー」→少女1人で川崎へ→加害親と面会→加害親退散→周囲「おかえりー」】
「母親が英雄的な行動ゆえに亡くなった」件の主人公なりの落とし前という意味は分かります。
でも、これは頂けません。
現実と地続きの社会問題を邦画アニメ大作が無神経な描き方をしている。影響力を考えると、有害と言わざるを得ないです。
細田監督の独特さを今までほんのりと支持してきましたが、何か決定的なズレを感じました。
一見良いテーマを打ち出してしまっているだけに、不誠実な描写をするだけで、かえって有害なものに成り下がってしまうんですよ。
結果的に「U」の世界もテキトーなものに感じてしまいました。
見る価値はありますが
鑑賞1回目。
面白くないという評価が多いですが、私個人的には面白かったと思います。
何より本作は映像のクォリティが高く、冒頭から圧巻の映像美を見せつけられ、一気に引き込まれました。サマーウォーズのときのようなワクワク感がさらにバージョンアップしたような感じです。明らかに、これはサマーウォーズを意識しているな、という印象を受けました。1コマ1コマ芸術作品のようでした。
歌も素晴らしかったです。映画の世界観に上手くマッチした曲と、中村さんの圧倒的な歌唱力に心を奪われました。
しかし、問題なのは脚本です。
物語の最後の部分、とても感動したシーンがあったのですが、その中に、いかにも「君たちはここ感動するよね」と言わんばかりの描写があって冷めてしまいました。
この映画では、少女の成長•恋愛•親子関係•ネットの怖さ•児童虐待•孤児•歌•映像•仮想世界•ルッキズム•青春•友人関係•正義と悪、、、など、様々な要素が盛り込まれていましたが、盛り込まれすぎていて正直まとまっていないような印象を受けました。恐らくこの映画の主軸は主人公の成長であり、仮想世界を舞台とした歌が見せ場であるので、そこをもう少し強調し、他の部分を削るべきだと思いました。少々こじつけのような雑で強引な関連付けもみられました。
そもそも少女の成長がメインなはずなのに、Uにいる瞬間から少女は既に成長しているような印象を受け、いまいち成長という部分が伝わってきませんでした。
恋愛要素も入れるなら、そこはそこでもう少しはっきりとして欲しかったです。結局主人公はしのぶ君のことが最後まで好きなのか、いやはやしのぶ君は主人公の親の役割をしていたので寧ろ心を通わせた男の子と結ばれるのか、微妙な終わり方をしたために最後に混乱してしまいました。
主人公の友達の描かれ方も雑で、中途半端なところまで掘り下げるので、それなら友達の成長を入れるとか、そもそも友達をあまり描かないとか、どちらかにしてほしかったです。
物語自体は、サマーウォーズ×時かけ×美女と野獣×現代社会の問題、という感じです。明らかにサマーウォーズを意識しているのは分かりました、恐らく監督も得意のバーチャル世界を売りに出せば失敗しないと、コケてしまった前作の未来のミライで学んだのでしょう。サマーウォーズ現代版という感じでした。河原の描写は、まさに時かけのそれを思い出してしまいました。青春という要素を盛り込みたかったような気がします。中盤に美女と野獣にしか思えないシーンがありました。なかなか辿り着けない城(城)、醜いと忌み嫌われる竜(野獣)、手下のAI(ルミエールたち)、正義感を振りかざして追い詰めるジャスティン(ガストン)、たまに痛むアザ(バラ)、バラ園、一人で乗り込み心を通わせるベル(ベル)(ベルに関しては鈴を英訳したbellから美女と野獣にでてくる、美しいという意味のフランス語のbelleに改名していますし、マントにローポニーという姿もまるっきり同じでした。竜もbeastと表現されています。シーンもまるっきりオマージュのようです)。様々な要素を盛り込むとと同時に、様々なオマージュを取り入れているため、これも一本の映画としての統一感•一体感のなさに繋がっていると感じました。
作中何度も出てくるセリフとして、誰?や、なぜ?がありますが、言いすぎていてしつこく感じました。一回ぐらいならとても印象的なシーンになりますが、何回も出てくるので、やらしい感じがしました。
歌は素晴らしいと感じましたが、音楽は素晴らしいと感じませんでした。中村さんの歌唱に頼りすぎていて、映画音楽としてのオフボーカルの部分が薄いなと思いました。おおかみのきときとや、バケモノの祝祭など、この映画といえばこの曲だよね、と自然に出てくるメインテーマはありませんでした。音楽高木さんではないのでしょうか。
全体的に、価値観や感動ポイントを製作側に押し付けられているような気がしました。Uは多様性をモチーフにしているはずですが、物語の解釈まで指定されているような描写で、あまり良い印象は受けません。解釈の余地を残した方が物語としても良くなるし、物語のメッセージ性とも合致すると思います。まさに現代はネットの時代ですから、社会現象を起こしたエヴァやあな番のように、視聴者に考察させる方がリピーターも増えるし評判も上がるしで売れるのにな笑笑、と思いました。
演技に関しまして、中村さんは歌手としては最高ですが声優としては多少違和感が残りました。佐藤さんはあのキャラクターの年齢に聞こえないという部分はありますが笑、素晴らしい演技でした。
まとめると、映像•歌•世界観は素晴らしいですが、メッセージ性•映画音楽•キャラクター描写としてはイマイチだと思いました。
多くの人が言っていますが、時かけやサマーウォーズのように、シンプルに面白いストーリーを脚本家さんが作り、そこに細田監督の演出を加えれば、最高の作品になると信じています。
絵と音楽は素敵!でもストーリーは...
主人公の母親は増水した川から見ず知らずの子供を助けて身代わりに死んでしまう、そしてそれがネット上で「自分の子供がいるのに他人の子供を助けて死ぬとは何事か」「正義ごっこしてるからそう言うことになるんだとんでもない」といった批判を浴びせられ、母を失ったショックで現実世界で歌うことができなくなってしまった主人公が唯一の居場所で合ったのが仮想空間のUであった。と言うのが序盤のストーリー。
母親がバッシングされて現実世界に居場所を無くした主人公の描写をみて、「昨今見受けられるネット上での過剰なバッシングなどはお節介であり、そんな物を気にせずに自らの道を歩めば良い」みたいなテーマなのかなと思いながら鑑賞していました。ところがこれがテーマだとすると、ラスト「竜」の正体の彼を助けに行く件が完全にその「ネット上のおせっかいな声」となってしまいます。ではこの映画のテーマとはなんなのか、それは「愛」ではないかと思いました。
母親は人への愛を持っていたから他人の子供を助けることができた。父親やしのぶくんは主人公への愛を持っているが故に主人公をことあるたびに気にかけてくれました。カミシンとルカちゃんは最終的にお互いを愛し合う関係になります。
一方その他の登場人物は、「竜の正体を明かしてしまえ、とんでもないやつなんだから吊し上げられて当然だろ」というスタンスで描写されています。これは他者に愛がない証拠。しかし最終的に主人公と竜は愛を取り戻し、日常生活に戻って行きます。竜の父親は愛がないままなので、これからも竜たちを傷つけるでしょう。またUの住民(一般市民)たちもまた、他人への愛がないままです。Uの世界の中でまた目立つものが現れれば、寄ってたかって叩くその生き方は変わることはないのです。
こうして考えると、この映画はまったく救いようのないバッドエンドだと思います。一番怖いのは、このバッドエンドなストーリーを主人公たちはもろともせず「笑い飛ばしながら」幕が降りるところです。もろともせず、というよりバッドエンドだと気がついていないのです。なぜなら主人公が取り戻した愛は結局「自分自身に対する愛」だからです。だから現実世界でも歌えるようになった、だから竜がどうなろうが関係ない。Uの世界の住人が今後も何かを叩き続けようがどうでもいい。
と鑑賞直後の「?」でいっぱいの頭を整理する意味も込めて思ったことを素直に書きましたが、おそらく細田さんはそんなバッドエンドを書きたかったわけではないのでしょうね。とにもかくにも構成があまりにも下手くそで、何が言いたいのかさっぱりわからなかったと言うのが本音です。話の大筋も説明不足な部分や登場人物の行動の動機が不明な部分が多々あり、鑑賞者をかなり置いてけぼりにする展開でした。
細田監督の映画は昔から「深みがない」と散々言われてきました。あくまでキャラクターが「話を結末へ進めるために必要な最低限の役割を持ったコマ」としてしか描かれておらず、そこに現実味がないからです。故に感情移入がしにくく、まるで昔話をみている感じを受けます。一方で今回の映画では本筋そのものに欠陥が多く、また「それ本当に必要?」という要素があまりにも多く、とっ散らかりすぎていて収集がつかなくなってしまった印象です。お世辞にも面白かったとは言えない映画だと思います。絵や音楽は良かったので本当にもったいないです。
餅は餅屋、細田守はあくまでも演出家で売れたにすぎない
一言で言うなら、一見豪華だが、品数が多すぎて途中で飽きてしまう料理。
本作は、細田守が監督と脚本を手がけている。私自身が細田守監督の作品に惹かれたのは『おおかみこどもの雨と雪』の雪原を雨と雪と花が無邪気に自由に走り回るシーン。これは私の自論だが、映像だけではなく音楽との掛け合いがあってこその映画だと考えている
本作の音楽メンバーは、常田大希手がけるオープニングにU(中村佳穂)の歌声と岩崎太整が音楽監督を務めている。豪華なメンバーに期待して映画を見に行ったが、あまりにも脚本が拙いもので、音楽のことは忘れてシナリオに集中してしまい楽しめなかった。最初の15分がクライマックス。
脚本が拙いと感じた点に、
・伝えたいものがわからない
・見せ場がよく分からない
・電脳世界の説明不足
・登場人物多すぎ
・構造がよくわからない(敵はだれ)
・SNSの設定の雑さ
・急に恋愛要素入れるな
・美女と野獣の世界観
・謎の人物の正体
あまりにも情報が多すぎて、大衆向けアニメーション映画を手がける監督して自覚がないのでは?と思わず思ってしまった。大衆向けである以上誰もがわかりやすい内容にすべきでは。
一応本作のよかった点とてして、
・アバターのビジュアル
・ベルのキャラデザ
アバターのビジュアルに関しては、『サマーウォーズ』を彷彿とさせるものであった。
ベルのキャラデザは、かのディズニー映画のキャラデザを手がけた方が作られたようで。
悪い意味でもう1度この映画を見たい。細田守はどういう意図でこの脚本にしたのかを念頭に、おそらくだがAmazonプライムビデオに後々来ると思うのでぜひ見てみたい。
細田守監督の最高傑作
オープニングの「U」、とても豪華な曲です。
夢のような浮遊感覚とパレードの中を進むBelleの表現力豊かな歌声、大人びたしぐさと迫力あふれるビジュアル、そして力強い歌詞。
一方で、正反対ともいえる内気な主人公すずの日常生活も、リアルながらテンポよく描かれます。
【ストーリー】
幼い頃母を喪い、ネットでの誹謗中傷から歌えなくなった主人公すず。
曲を作っても声を音にのせられず、喪失感を抱えたままの日々を送っていたある時、親友のヒロの勧めで、巨大ネット空間Uに歌姫デビューを果たす。
私生活では気弱で自分の感情を抑えがちなすずだが、ネットのアバター・ベルを介してなら思いっきり歌えた。
表現力豊かなベルの声はたちまち話題沸騰、またたく間に大人気となり仮想世界Uを代表する歌姫となる。
同時にネットの負の側面、竜と呼ばれる荒らしと自警団ジャスティスの争いも激化、せっかくのコンサートが台無しにされてしまう。
皆から嫌われる竜に、どうしてか惹かれてしまい、ベルはその背中を追う。
誰も信用しない竜に一度は拒絶されるも、その後その優しさを垣間見て絆される。
しかし竜を執拗に追う自警団のボス・ジャスティンは、アバターの正体を暴いてしまう「アンベイル」という危険な武器で、竜の抹消を図る。
現実世界で傷ついている竜。
そこに自分を重ねるすずだが、皆に愛され派手な姿のベルを竜は受け入れない。
五十億人以上のアクセスがあるU、ものすごい数の観客、そこで行われるベルの新たなコンサート。
すずは、そこで一つの決断をする。
ほどよくアク抜きされた世界観。
細田監督ならではのバランス感覚で説得力を維持しながら、現実の田舎町と重力のないデジタル世界を巧みに対比させつつ、現実におびえるすずとUの世界に心を解放するBelleを、一人の少女の羞恥と大胆さ、痛みと勇気などに分けて描かれます。
この物語は多くの欠点があります。
Uへのアクセスの没入感はどのように確保されているのか、舞台である街と自宅のある集落の落差も説明が十分とは言えず、悪意の象徴ジャスティンの正体は匂わされるのみ。
それらを踏まえてなお、魅力的なUの中でのベルの姿。
すずに焦点を当てた物語に、ネットの犯人探しは無粋でしょう。
そして明かされる竜の正体と、最後にすずが選んだ勇気ある行動、クライマックスの迫力とともに訪れる夢のあるフィナーレ。
この感動、是非劇場で味わってください。
父親目線で泣いてしまいました。
人に誘われ、事前知識なく観ました。
仮想現実と現実の里山風景の対比など様々な設定がありましたし、キャラクターたちの言動にはつっこみどころも満載ではありましたが、自然と父親目線で観ていて娘の成長を描いた作品だと感じました。
後半はその観点で、図らずも号泣してしまったシーンが2つありました(1. 主人公が無我夢中であの時の母親と同じ行動を取った瞬間、2. 主人公が自身のその行動を通してあのときわからなかった母親の行動を理解した瞬間)。
また時期をおいてオンラインでレンタル視聴をしたいと思いました。
ミュージカル仕立て
細田作品は全部観てきているが、残念ながら今回も前作に続いて期待はずれ
どうも主人公の言動というか、脚本がとっ散らかっていて物語に集中できない。
あとネット上のスラングはリアル世界でうんざりしているからお金払ってみるコンテンツにまで登場させて欲しくない。
途中は、これ何を見せられてるのだろう感が強かった
細田作品には冒険活劇&ちょっとした現実の切なさ=明日への活力を求めてるのだが、過去のヒット作の二番煎じ、ダイジェストになっていて、いつか見た感があり、押し付けがましい正義感と感動シーンがありと、どうも手放しで楽しめない
やはり映画は脚本が大事で、映像をどんなに綺麗にしてもそれだけではカバーできない
スポンサーをたくさん背負っていていつの間にか目的を取り違えている自警団のリーダーが監督の深層心理を反映しているのかもしれない
良かったです。
心に傷を抱えた少女が周りの人達の支えもありながら最終的には自分の意志で打ち勝っていく物語にグッと来ました。
最初は母親の行動が理解できず、自分を置いていってしまったことから中々自分を表現できない、周りに期待できなくなってしまった主人公が、最終的には自分で一歩踏み出して母親と同じような行動を取るという成長が見られて、周りのキャラクターと同じく応援したくなりました。
大きな説明描写はそこまでないですが、細かな仕草や掛け合いから人物の関係性や心情が読み取ることができ全体を通して違和感なく観ることができました。足りない部分は自分の想像で補うことができる、映画の良さが詰まった作品だと思います。
映像や音楽もとても素晴らしかったです。
劇場で見るべき迫力
初めて劇場で細田監督作品を鑑賞しました。
緻密に作り込まれた映像と波打つような音楽に圧倒。特に自然風景の描き方が瑞々しく、田舎の夏休みを思い出すようでした。
「U」の世界は仮想現実でありながら、現実に潜む闇を炙り出していて、「U」の世界を飛び越えて現実で問題を解決していく様は、SNSのあるべき未来として描かれているのかな、なんて考えながら見ました。「U」はすぐ目の前に迫っている未来のようでドキドキします。
現実世界で持て余した・抑圧された自己を「U」で解放した主人公たちが、「U」を現実世界での自己の解放に還元している様には少し勇気を貰えました。
劇場で鑑賞できて良かったです。
初めて細田守いい!と思った
歌と映像がキレイで凄い。ベルじゃなければあの歌があんなに凄いと思えなかったし、映画館で映像を見ながら聞けたから感動した。かほさんを見つけた監督がその声の良さを届けたいと思って創り出した作品かも知れない。確実にちゃんと意図は達成されて誰もがかほさんの声と歌に魅了されたと思う。これをきっかけにかほさんの他の歌も聞いたけど、歌詞とか雰囲気がもったいなくて、ミレニアムパレードとしての歌がもっともっと聞いてみたいと思いました!!!!
また、確かに何か物語は薄いと言われるのはわかるから、物足りない感や達成されなかった感があって満足出来ないのはわかるが、よく理由は知らないが、監督の作品はいつも主人公が片親で、ちょっとキツイ目に合っている主人公だ。幸せな子供時代を過ごした人にはわからないかもしれないが、辛いことがあった人、そういった人には、直に響くと思うし、共感できるし、応援されてるって届くと思う。今回も、なんで自分を置いて他人の子を助けようとして死んだの?という主人公から母への問いが、自分も人をどうしても助けたくて動いてしまった、という行動で、母と同じような気持ちがわかったと思うし、乗り越えられるようになったと思う。そして、Uで変わってきた主人公は現実で人を助け、そんな自分になったこと、親のことを恨むのではなく、理解し受け入れて成長したことで、もう暗いことばかり考えて後ろ向きに生きていくのはやめるだろう、確実に。
震災や、豪雨災害や、コロナやDVや…辛い目に合う人、とりわけ辛い目に合った子供に寄り添って力づけてくれる物語だ。
そういった意味では、ただの物語ではなく、現実の現在、監督から辛い目に合った人への処方箋やラブレターのようなものだ。
これを期に、題名から食わず嫌いだったバケモノの子を見たが、やはり、若者の内側にある黒いものから来る犯罪が多かったのだろうか、そんな黒いものを抱えた若者に寄り添う内容だったし、親子は血の繋がりだけじゃなく、育ての親でもいいのなら、子供が実際にはいないひとだって、親子という関係性がない人同士(作家と読者、おばちゃんと近所のこ、先生と生徒でも)でも、本当に心を込めて育ててれば、伝わるし、子の親としての役目はできるのだな、とも思った。
映画自体をどうにかしたいんじゃなくて、映画を手段にして、世の中を良くしたい、子供や若者に愛を伝えてるな、と感じた。立派な大人だ。尊敬する。行動で示していて凄い。私も、と感化された。
ベルは現実の顔をさらし自信を持って生きはじめたが、かほさんも凄い歌声の持ち主として映画で注目されて、もっともっと歌声を披露する場面が増えて広がればいいな。それを後押しする愛も入ってるんだろうな。
あと、すずは監督自身でもあると思う。映画を通して弱者に寄り添って応援して助けてる。
気になったのは竜としのぶ君どっちが好きな人?ってこと。竜は助ける相手?しのぶ君は応援してくれて、ベルとわかっても動じず、前から知ってたっぽいし、同等なレベルっぽいから、しのぶくんと切磋琢磨して行くのだろうか。
映画館グッズが全然無くて悲しかったので、グッズの量が増えたらいいな。アミューズメント品をフリマサイトで買ってしもた!
王子様はどこ?
ネタバレあり
主人公の鈴は頑張ってる。回りも無責任に応援している。助けているようで突き放してる。
仮想世界でベルと名乗り歌姫に祭り上げられてる。
ベルが竜の正体を知りたい理由がわからないので、何故、竜に執着しているんだろうと思うし、しつこく感じる。
最後も王子様は助けに来ない。お姫様は一人で武器も持たずに戦う。
結局、ベルと竜の関係は、描かれていないし。モヤモヤします。
映像は、キレイで歌は素敵でした。
ガッカリしました…
初めてコメントさせて頂きます。
まず初めに私は細田監督の作品は好きな方だと思います。
サマーウォーズは何回も観たし、おおかみこどもの雨と雪はとても感動しました。
それだけに今回の作品はとてもガッカリしてしまいました。
色んなテーマをここぞとばかりに詰め込んでいて、結局何が言いたいのかよく分かりません。
登場人物もどこか既視感があり、それならサマーウォーズ見れば良かったです。
途中寝てしまったのは初めてです。
絵や音楽は綺麗ですがそれだけです。
技術の進歩でどんだけグラフィックが綺麗だろうと、必ずしもいい映画になるのでは無いんだと実感させられた作品です。
キタコレ!
しのぶくんと父さんが久々ヒット。いいよいいよー、時かけのチアキの再来!
しのぶくんもだいぶなトラウマを抱えてるだろうに、彼の視点では語られず、あくまでも「保護者」。つ、つらい…これからは自由に生きてくれることを願ってやみません。
ストーリーとしては、相変わらずヘンに偏ってるし、お母さんの救助シーンとか児童福祉的なあれとか、ちょっとそこ座れこの野郎くらい納得できないけどね。
ストーリーがめっちゃくちゃ
脚本細田守の時点でそこまで期待していなかったですが、予告編で気になり観ました。
ツッコミどころが多すぎて物語に没入できません。
なんで一緒に作ってる人達はこれをスルーしたんだろう。
終わり良ければまあいっかと思って観ていたら、終盤が1番めちゃくちゃ。
これまた挙げたらほんとにキリがないので一つだけ
なぜDV男がいる場所に女子高生1人向かわせといて戻ってきたらやったぜ!みたいな雰囲気になれるの?
ネタバレあり【考察】責任感がないのは描写
とにかく音楽がいいです!映像も綺麗です!!
あまりにも評価が低いので悲しくなって少しあげました。
ストーリーは酷評が多いですが、個人的には考えさせられるところも多く面白い作品でした。たしかに詰め込みすぎで一つ一つが薄くなった感もありますが内容が意味がわからないということはなかったです。賛否両論あふれるネットの世界でベルという(どちらかというと)賞賛に目を向けた場合と、竜とい中傷に目を向けた場合がうまく描かれていました。
メインストーリーはすずが昔理解できなかった何かを失っても助けたいという思いから衝動的に動き母と同じ気持ちを体験するとともに変化していくというものでした。
そしてそこに
●ルールと正しさ
●母性(父性)の押し付け
●孤立と独立などのテーマと社会問題、あとありがちなネットの問題(ネットの人間も普通である、思っていた人と違う、など)も混じっていました。
●ルールと正しさ
すずの母親について
川に取り残された子にも親がいたはずだし他の方法があったにもかかわらずリスクを背負い自分で助けたいと思ったから助けた姿と、すずのも危険を冒してまで女子高生が1人で関わる問題ではないのに助けた姿にはルールに縛られない正義感があり十分重なると思いました。
また虐待していた父親は自分自身で決めたルールにより間違った正義を振りかざしてしまっていた、また助けを求めても行政はうごかない、これもルールに縛られた正義の批判として描かれていました。
現実世界ではルールの存在する正義感ない正義感、両方にメリットデメリットがあるのでどちらが正しいということはありませんがこの作品では父親はすずの純粋な縛られない正義に自分の正義が覆され倒れていました。
またジャスティンと父親は同一人物ではありませんが最後に財力、地位の象徴である時計をアップにすることでどの世界でも力の強いものが弱いものを圧迫することを表現できていてよかったと思います。
またルールについては恋愛についても感じました。奥様方はアメリカに行った際相手が中学生だったため何も無かった、と言っていますが対照的にヒロちゃんは年上の先生が好きなことを描き年齢的ルールに縛られていることを描いていました。個人的にはすずはこの作品でルールから放たれる描写が多いので、竜が実は少年であることを知った上で、年齢とは関係なく恋ではなく愛に行きついているように思えました。
●父性/母性
父との不和の解消についてですがこれはすずが父に親子としての関係を求めすぎていたことに気づいたからではないでしょうか。他人として受け入れることで初めて父を許せたのでしょう。
また母性についても考えさせられました。面倒を見ないながらも母親ぶる町内会の人への視聴者の苛立ち、お母さんみたいと言われるしのぶ、最後のすずの愛は母性ともとれること、ネットでのすずの母の行動への批判の声、自分を置いていった母への恨み、全てが私たちのなかの「母性」という固定観念を思い出させました。
●責任
まず奥さんたちについて、すずの東京への出発を止めないのは大人として無責任でダメすぎるとよく書いてありますが、その通りです。そう思います。
ただその人たちは母が飛び込んだときも、仲が良い描写(写真から)があったにもかかわらず止めなかった→今回も母と同じく危険な目に遭うにもかかわらずとめなかったことから、普通は無償で他者を助けない、責任を取りたがる人はいないことを示しています。
また虐待についての「僕も頑張るよ」もネットでも現実でも結局は他人が干渉することはほぼできない、自分で責任を取りなんとかしていくしかないことを残酷に示していたと思いました。
●その他
◯虐待されている子の場所の謎解き?
ご都合です。早すぎるし普通に無理だろってなるけどネットの情報から予想以上に早く見つかることを、誇張して描くために仕方ないかなとも思います。
◯クリオネの育てている薔薇がめちゃくちゃされるところと弟の部屋の(あまり覚えていませんが)薔薇の花瓶が割られるところはリンクしていておお…となりました。
◯ 都会に住みながらも孤立していて誰にも気づいてもらえない、田舎では過疎化が進み街自体が孤立している。加えて町の人は実際に世話を見ることはほぼないため精神的には孤立している、社会と個人の孤立問題も描かれていてよかったです。
◯ ボート少年の必要性
「なんでもできる」ネット内ではなく現実を生きているにもかかわらず現実でなんでもして、のけものにされながらも気にせず、なんだかんだ幸せに過ごしている人もいる、というコンセプトでいいと思いました。
◯ 片足のない犬
おそらく保護施設から?母が受け入れたのだと思います。すずが弱いものを守る心を本質的に持っていること、また疑問を持つ視聴者に対し、ルカがなんの疑問を感じずに遊ぶという描写によりその心のフラットさを示していたと思います。
またこれは醜い竜と言われながらもあざに見えない、色、特徴にみえる理由にも繋がっているのではないでしょうか。視聴者にとって、多様なバーチャル世界において竜は異質には思えない中、多くのキャラに批判されている、これは現実世界での多様性理解と通じるところもあるのかなと思いました。竜の場合は傷で苦しみ、犬も同じように脚がなくおそらく不便な生活をしている、また現実世界にはもちろんそういう人もいる。ただ中にはそれによって偏見を持ち忌み嫌う人も大勢いる。そのなかでただ大変さを理解するベルが犬と居るすずと重なりました。
また障害のある弟を大事にする竜と足のない犬を大事にするベルの社会的に力のない者を世話する構図の重ね合わせとも言えるかと思いました。
◯オマージュについて
途中シーンに加えて、Uがもしその精神的な状態を反映しているなら抑圧された環境と父からの心の傷で力とあざを持っていた竜が最後に精神的に解き放たれたことでUでも野獣からすこし変わったのでは…?と予想しました。
●よくわからなかったところ
◯なぜしのぶくんはベルがすずだとわかったのか◯なぜ子供達は外にでていたのか
全く分かりませんでした。
完成された物語というよりは不安定な現実世界の考え方を表しているようでした。人と人とは繋がっていることを前提で見ていた主人公が誰にも依存しないながらも周りを受け入れる、そしてネットも現実も結局は固定観念に縛られているだけで自分の心の持ちようで変わってくるという、いい映画でした。
南無阿弥陀を感じる映画でした
映像が綺麗でストーリーもとてもおもしろかったです。
これは映画館で観ないと良さが半減する映画です。
「U」の世界は、本当の自分の魂がある世界、あの世の世界だと感じました。
「U」の世界には三日月が出ていた。
この三日月は、これから新月になろうとしている下弦の月だったので、新しく生まれ変わる前の場所を象徴していたのではないと思いました。
鈴は、この世で本当の姿を隠している弱い自分を受け入れることができずにいた。
「U」の世界に入り、隠している「人前で堂々と歌える自分」と出会い、「U」には本当の自分の魂があることを知ります。
しかし、この世で依然として、本当の自分を隠して、迷いだらけの生活を送っています。
そして、虐待されている男の子と出会い、自分だけがその男の子を歌で救えることを否応なしに求められていきます。
それには「U」の世界に現実の迷いが多く、弱い自分を晒さないといけない。
現実の弱い自分のまま「U」に行って、歌える確信はない。歌えなかったら、これまでのファンを失望させ、自分の存在意義を失うかもしれない。
けれど、鈴は「U」にある本当の自分のあの世の世界に晒し、飛び込むことで、本当の自分と出会い直し、また現実世界を変えていきます。
よく臨死体験をし、あの世の世界を垣間見た人はそれまでの生き方がすっかり変わり、そこから飛躍する人が多いことを聞いたことがないだろうか。
臨死体験をした人は、「死んでもおかしくない命だったのに、助かった。これからの人生は生かされた命なので、人のために使いたい」ということをよく聞く。
この世は肉体を持っているがゆえに、自分を守ろうとする自我が誰にもある。
その自我から離れられる人はいない。
しかし、この世の肉体を超えて、あの世の事を体験し、本当の自分の魂と出会った人は強い。
本当の自分の魂で生きる喜びが自我より優っているのだろう。
これは、あの世の世界を信じて、あの世に行きたいと願う「南無阿弥陀仏」に通じると感じました。
臨死体験は、誰でもできるものではないが、近しい人の死を弔うことを通して、あの世のことを学び、垣間見ることはできる。
また、主人公の鈴は、幼い時に亡くなった母親の死の話に沿って物語が進み、「歌よ導いて」の通り導かれ、成長していく。
主人公の鈴は、虐待されている男の子を救うために自分の母と同じように自分を顧みずに「U」の世界に飛び込んだ時に、鈴が幼い時に亡くした母親の記憶が蘇り、今まで受け入れることができなかった母の死を理解することになる。
「U」で母とも出会い直したように思う。
私も、亡くなった故人によって、導かれていることを感じざるを得ない出来事が節目節目に起こるので、改めて感謝したい。
オマージュというより…
個人的に美女と野獣のパクリシーンは鳥肌が立つほど嫌な時間になってしまいました。
細田さんがインタビューで「現代版の美女と野獣を作りたかった」と仰ってましたが、とにかく好きなものをねじ込んだ結果、特に恋愛関係ではないはずの竜とベルが美女と野獣と同じようにダンスしたり、その後も恋愛ものみたいなシーンが続き、意味不明な流れになっていました。
竜の台詞も構図も何もかも、トレスか?と思うほどディズニーと同じ。
この部分に関してはオマージュというよりは猿まねと言ってもいいでしょう。
キャラデザインはアナと雪の女王と同じ方に依頼しているのでそこが似るのは必然的ですが、あのシーンはおかしいと思います。
海外で公開する時は、お城のシーンは恥ずかしいから全部カットして欲しかったですが、残念です。
外国の人が観たら、「日本人って中国みたいに堂々とパクるんだ」と思われてしまいそう。
物語全体としては、着眼点は良かったけど詰め込みすぎて穴だらけになってしまったという感じです。
他のレビュー通りご都合主義的なところも多く、現代社会の問題を現実味をもって描きたいのかと思いきや、問題解決に至るまでの手段や、周りの大人の対応、虐待している父親の行動も全てが非現実的でした。もう少し綺麗にまとめられたらもっといいものになった筈なのに。
細田さんの他の作品はヒットしていたため一定の期待をして観ましたが、この作品に限っていえば、引退された宮崎駿監督の後に続くような日本を代表する監督になるのは難しいだろうなと感じてしまいました。
もやもや
竜に固執するBELLE。なんで?
高知から川崎?あたりに行って、すぐ竜を見つけられるの、なんで?
BELLEが竜のDV父親に顔ひっかかれ出血してたけど、それ立派な傷害罪だから。
ちゃんと警察に言わなきゃ!!
ずぶぬれで高知に戻ったんだとしたら、ちょっと制服臭くない?
(女子高生だから、いい香りの設定なのかな・・・・)
大人の事情で大幅にカットされていると思う。主題について加筆、「美女と野獣三段活用」!
(回収されなかった伏線にモヤモヤするのは当たり前なので酷評して良いと思います。)
一番モヤモヤしている人が多いであろう最後のところだけ推察してみます。
ヒロちゃんが恵くんの住所を特定するところですが、特定自体は犯罪じゃないです。
しかしそれを利用して何かするということは問題になる場合もあるらしいです。
あれだけの情報があればピンポイントの特定ができるとは思いますが普通の人にはできません。
売り出し中のヒロちゃんの中の人が「特定班のやばいやつ」になってしまうのでソニーからNGが出たのでしょう。(全部妄想です)
鈴はスマホとヒロちゃんのリモートサポートで家のそばまで行けたはずですが差し替えられていると思います。
そして鈴に知くんが駆け寄ります。
おそらく鈴が歌ったのでしょう、知くんだけ気づきます。
これは最初のUの世界でベルが雑踏で歌った時に知くんが美しいと気づいて最初のフォロワーになったところと似ています。
彼はとても耳がいい知的障がい者、「サヴァン症候群」だと分かるシーンです。
ラストにふさわしいシーンだと思うのですがカットされていると思います。
これも特定班がつかう手法でライブ配信中にだいたい突き止めた住所のあたりで音を出し特定するというのがあるからだと思います。
知的障がい者の名前が「知」というのはどう見ても伏線なので、「耳の認知能力がとても高い知くんにだけ聞こえる(認知できる)。」ということでラストに回収するつもりだったのでしょう。
兄が「恵」で弟が「知」で「知恵」なので知恵も多様性の時代ということだと思います。
恵くんが助けられてすぐに「戦うよ」と言い出すのもおそらくヒロちゃんからリモートサポートの申し出があったからだと思います。(通報したところで父親が養護学校の先生に怒られるだけでしょう。)
突然行って助けたけど帰りましたではモヤモヤします。
ジャスティンについても「ヒロちゃんルート」に関係していたと思うので深く考えてもモヤモヤするだけだと思います。
映画の主題は別にあるのでこっちが大幅にカットされたのかなあと思います。
うしろゆびさされてもカットせずに回収してほしかったです。
かしこ。
ここから加筆です。
この映画の主題を一言でいうならば、「美女と野獣の三段活用!」です。
1、「美女と野獣」
これはクラスの人気者である「ルカちゃん」と、独りでカヌー部をやっている「カミシン」です。
2、「美男と野獣」
これはクラスの女子の人気者「しのぶくん」と、飼い犬の「フーガ(小説参照)」のような「鈴」。
3、「美女で野獣」
これは「ヒロちゃん」ただ一人です!
この映画の一つ目の主題はなんと、「美女が野獣で何が悪い!!!」です。
元になっているのは「アナと雪の女王」の「エルサ」、魔法が使えます。
そしてもう一つ、Asが「スーサイド スクワッド」の「ハーレイ クイン」に似ています。
つまり「ヒロちゃん」は「女ダークヒーロー!(ウィザード級女ハッカー!)」だったのです。
本来はダブルヒロインだったはずです。おそらく大人の事情で「ヒロちゃん」が「ハーレイ クイン」をやる所はなくなったのでしょう。
そして「鈴」ルートだけが残ります。
ちょっとふざけましたがこれが二つ目の主題、
「鈴が保護犬から野生の一匹狼に生まれ変わる親離れの物語」なのだろうと思いました。
あと、意外と「鈴」が「恵くんのおとうさん」に勝つところがモヤモヤする人が多いようなので勝手に推察すると、頬から血が出ていたので警察が来たら問答無用で任意同行か逮捕されるからです。
(恵くんお父さんの心の声)
「10分以上喧嘩をしていたらご近所さんに110番通報(バルス)される・・・ご近所の目が!目がぁーーー!」
おわり
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