ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密

劇場公開日:

ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密

解説

「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」のライアン・ジョンソン監督が、アガサ・クリスティーに捧げて脚本を執筆したオリジナルの密室殺人ミステリー。「007」シリーズのダニエル・クレイグ、「キャプテン・アメリカ」「アベンジャーズ」シリーズのクリス・エバンスら豪華キャストが顔をそろえる。世界的ミステリー作家ハーラン・スロンビーの85歳の誕生日パーティーが彼の豪邸で開かれた。その翌朝、ハーランが遺体となって発見される。依頼を受けた名探偵ブノワ・ブランは、事件の調査を進めていく。莫大な資産を抱えるハーランの子どもたちとその家族、家政婦、専属看護師と、屋敷にいた全員が事件の第一容疑者となったことから、裕福な家族の裏側に隠れたさまざまな人間関係があぶりだされていく。名探偵ブラン役をクレイグ、一族の異端児ランサム役をエバンスが演じるほか、クリストファー・プラマー、アナ・デ・アルマス、ジェイミー・リー・カーティスらが出演。

2019年製作/131分/G/アメリカ
原題または英題:Knives Out
配給:ロングライド
劇場公開日:2020年1月31日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第77回 ゴールデングローブ賞(2020年)

ノミネート

最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)  
最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) ダニエル・クレイグ
最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) アナ・デ・アルマス
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Motion Picture Artwork (C) 2019 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

映画レビュー

4.0気軽に楽しめる良作

2020年1月31日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

 本格推理に頑張って付き合う類いの作品ではない。
 作品全体に流れるちょっととぼけた空気感、ちょいちょい挟まれる笑おうかどうしようか迷う塩梅のコメディテイスト(爆笑シーンはない)、そして007とはうって変わって肩の力の抜けた演技のダニエル・クレイグを楽しむ映画。
 知らなかった彼の一面を見た気がしてますます好きになってしまった。007のイメージの固定化防止に、もう1作くらいコメディに出てほしい。
 また、クリストファー・プラマー(冒頭で死んで後は回想のみ)の快演がスパイスになって全体の雰囲気を引き締めている。

 サクッと観てちょっとスカッと出来る、気軽さがよい佳作。

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ニコ

3.5Who Did It Genre Bender

2020年8月5日
iPhoneアプリから投稿

Knives Out is a falsetto apology from Johnson for Star Wars 8. It’s an elaborate demonstration of how Johnson operates in the grey zone of acceptability in big wig production check signings. Rian likes to put an elephant in the room and spank it when everybody is pretending it’s not there. It ends up being more heavy as satire than quality, but really, modern directors have been too focused the latter.

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共感した! 4件)
Dan Knighton

4.0推理ものとは趣の違う、軽いミステリーの魅力

2020年2月29日
PCから投稿

ライアン・ジョンソンは、ハードボイルドミステリーを学園ものに持ち込んだ『ブリック』という名作を撮った人なので、どんなジョンソンの近作よりも楽しみにしていたが、いい意味で想像を裏切る内容だった。監督本人も公言しているが、あからさまにアガサ・クリスティーのミステリーを、もっと言うならアガサ・クリスティー映画へのリスペクトが前面に押し出されている。平たく言うなら、豪華キャストで、人は死ぬけれど悲壮感はあまりなく、推理で難事件を解決するというより、ドタバタ芝居のアンサンブルを楽しむ、ライトなエンターテインメントである。「ジャンル映画」というものは時代とともに変化変貌していくものだが、あまり遠くに行ってしまうと、原点回帰的な揺り戻しが起きる。久しくこういうタッチのミステリーを観ていなかった(ケネス・ブラナーの『オリエント急行殺人事件』はあったが)気がするので、懐かしさと新鮮さが入り混じった楽しさがあった。これくらいのシリアス加減の映画はたまに観たい。いや、ちょくちょく観たい。

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共感した! 21件)
村山章

4.0SWを経て自信を重ねた名匠の語り口、そしてクレイグのユニークすぎる迷演を堪能。

2020年1月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

世の中にはデビュー時からすでに天賦の才能を備えた人がいる。ライアン・ジョンソンに代表されるその語り手たちは、映画のスケールの大小を問わず、その土俵サイズにあったジャストな語り口を観客に提示することが可能だ。そこが巧い。その点、今回のクリスティ風の推理劇はデビュー作『brick』を彷彿する世界観の作り込みと、名優陣を贅沢に配した采配が絶妙な黒光りを放つ。そして相変わらずの語り口やビジュアルが堂々としていて、観客をとことん翻弄させつつも、ジョンソン自身の軸やプロットは一貫して全くぶれていない。

恐らく本人も、どうすればこのジャンルに新たな一手で切り込めるのか隙なく研究してから臨んだはずだ。クレイグ演じるキレ者かそれともただのポンコツなのかわからぬ迷探偵などそのまさに賜物だろう。セリフの多さ、展開のてんこ盛り感もあり、一度見ただけでは見落とす描写も多い。二度、三度と繰り返して味わいたい逸品だ。

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牛津厚信

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