ホテル・ムンバイのレビュー・感想・評価
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五つ星ホテルのリアルなヒーローたち
2008年11月26日夜から11月29日朝にかけて、インドのムンバイで発生した、同時多発テロの現場の一つの、五つ星高級ホテル、タージマハル・ホテルを舞台ににした脱出劇。
ムンバイでテロが起きたと言う事は覚えていましたが、これほどの規模の同時多発テロだったんですね。ムンバイと言えば国際都市で、様々な国籍の人たちが居たわけですが、逆に、そう言うムンバイであるからテロの舞台として選ばれたのでしょうね。
事実を下にした作品なので、劇映画の様にテロリストをバッタバッタと倒していくヒーローがいるわけでは無いですが、宿泊客を守ろうとしたホテルの従業員は“リアル”ヒーローかも。
作品を見ていると、めっちゃたくさんの人が亡くなったのではないかと思いますが、実際に亡くなったのは32人。32人でも、少なくない数ですが、もっと犠牲になっても良かったからねぇ。それも、ホテルの構造を知り尽くして、宿泊客を守ったホテルマンたちの努力の賜物でしょうか。
ところで、事実を下にしているとはいえ、映画の話なので、どこまで本当の事なのか判りませんが、ムンバイの警察はダメ過ぎる。って言うか、インド政府もダメ過ぎる。これほどのテロなのに、特殊部隊がやってくるのは12時間も過ぎてからなんて・・・。インドは、あれほどの規模の国なんだから、要所要所に特殊部隊の配備は要るんじゃないんでしょうかね。
当事者ではない者にできること
映画的演出がどの程度なのか知る由もありませんが、以下のことは事実なのだと受け止めています。
・多数の死傷者が出たこと
・ホテル従業員の多くの方が自らの意思でホテル内に留まったこと
・テロの首謀者は身の危険が自分に及ぶことのない場所にいて、客観的な判断力が身につくような教育を受ける機会のない貧しい少年たちを洗脳した挙句、捨て駒前提の実行犯に仕立て上げたこと
・ムンバイというインドでも有数の大都市であっても、テロ対応が可能な組織や体制が未整備だったこと。
それらの事実のひとつひとつについて、想像力を働かせることが、とても大事なことだと痛切に感じました。
犠牲者やその家族の無念、ホテルに残った従業員の崇高さ。これらについては誰もが思うことだと思いますが、〝生き残ってしまった〟ことで自分を責めてしまう人、ホテルから先に逃げた人たちが感じてしまうであろう罪悪感、についても考えてみたい。
このような痛ましい事件や事故が発生すると、事象そのものは収束したとしても、必ず二次的な精神的被害者が生まれてしまいます。心身が受けた傷について、死傷者との比較という文脈では語ることのできない困難な問題です。
事件の当事者ではない人間ができることは、想像力を働かせて、そういう傷みを抱えている人も存在するのだということに思いを致すことかもしれません。〝寄り添う〟という行為は勿論、それだけではないはずですが、たぶんそういうことも大事なこととして含まれると思います。
テロの首謀者は、若者を実行犯に仕立てる為に、イスラム教について都合よく勝手な解釈をしているだけで、イスラム教の教義や考え方がテロを促している、という危険な誤解は決してしてはいけないことだと思います。
憎むべきは、宗教的権威を振りかざしてテロをばら撒く一部のリーダー的な確信犯。
ただ、イスラム教圏の多くが、自然環境が厳しく(砂漠や乾燥で農作物の育成が難しい)、経済・教育環境も不安定(石油の富の多くは一部に偏っているし、製造業や小売業・サービス業といった雇用を多く生み出す産業も少ない…結果的に仕事ができる層の人たちという人材育成、すなわち教育という制度作りが不十分)であり、子供たちが洗脳されやすい状況にあることも否定できない。
それでも、そのようなことを想像しながら、世界のニュースに触れ、政治家の言動を気にすることに何らかの意味がある、と私は思います。
観るべき一作
実話だから響く
息つく暇もない
当然だが、笑いはなく、息つく暇もない展開。
爆音に本気でびっくりしてばかりで、疲れた〜。
デヴ・パテル、控え目だが秀でた従業員なんて、今回も適役だな、と。良い人過ぎる。
靴を片方落としたところで展開は目に見えたけど。料理長さんの靴じゃ小さかったよね…。
恥ずかしながら、こんなに大きな悲惨な事件を覚えていなかった。
首謀者は誰なのか?洗脳されていとも簡単に無差別に人を殺してしまう少年(というより大学生っぽい?)にしてしまう恐ろしい「兄弟」。
足を怪我した子がお父さんに電話をするところは辛かった。
ホテルの従業員達が神様(=お客様)を守ったという美談というのは少し無理がある気がするかな。
リアルに震える
予告編で、感動的なドラマなのかと、勝手に思い込み鑑賞
緊迫した劇場内、誰も音を出さない。
銃弾がつねに私達を狙ってるよう
で。
テロの犠牲者は加害者側にも。
親思いの少年達。
これも又辛い現実。
しばらく震えて、コーヒーも喉を通らなかった。。
1日経っても、心が痛い。
「インドの9・11」
時に映画は、重要なニュースとなり得る
感動し、涙したが、ずしっと重苦しい思いが湧き上がってきた
テロリストの少年が怒りの感情も発せず、無機質に機関銃で無関係の人を殺していく。まるで、伸びた雑草を電動ノコギリで刈っているようであった。
貧しい少年を洗脳して殺人マシーンに仕立てたテロリストの幹部に激しく憤りを感じた。無垢な少年テロリストの命も、関係のない罪なき人の命も目的のために奪ってしまう。何重にも罪深い。
救いなのは、利他の心を持つ人たちであった。陣頭指揮しながらも、家族のいる部下を思いやる料理長。貧弱な装備で突入した地元警察の警察官、脅されも客を守るために銃でうたれることを選択したロビーの女性スタッフ。
全編にわたって緊張感が続き、テロの恐ろしさを感じる映画だった。助かった人に安堵し、犠牲になった人の魂が救われることを祈った。
価値観、違和感
恐怖・怒り・緊張感・臨場感がMIXされた映画。
『ホテル・ムンバイ』鑑賞。
*出演*
デブ・パテル
*感想*
令和の時代に入ってからこんなにスリルを味わったのは初めて。5つ星高級ホテルが突如としてイカれたテロリスト達に占拠され、ホテルの従業員たちが客を逃がす為に奮闘する脱出劇。
登場人物の背景描写はあっさりとしてるが、テロリスト側の残虐なテロ行為がめちゃめちゃリアル。それにしてもあまりにも酷い。
テロリスト達は容赦なく、淡々と従業員や客の人々を銃殺し、その描写は残酷。クソ野郎やケダモノとかほざいてましたが、その台詞、そっくりそのまま返します。人の命を何だと思ってるんだ!ホントに許せない。これが実話だなんて…未だに信じられない。。
それにしても、警察がだらしない。来るのが遅すぎるだろ…もっと早く来いよ!警官がたったの2人だけで、弾数も少ないし、見てるこっちもイライラしました。
占拠されたホテルの中に従業員はお客様のために逃がす為に残り、恐怖心から逃げる従業員もいました。残った従業員はまさに「戦士」ですね。
恐怖と緊張感、臨場感がハンパじゃなかった。凄かった…
「LION」にも出演されてたデヴ・パテルの演技も素晴らしかった。テロに怯えながらもお客様の為に勇気を出して、脱出させる所が凄い。
総じて、めちゃめちゃ怖かったです。こんな臨場感を味わえたのは久しぶりでした。。
テロは絶対に許さない!
現実が虚構を追い越した時代のダイハード
かなり怖い映画
キレイごとにするなよ
2008年11月に起きたムンバイ同時多発テロのうち、タージマハル・パレス・ホテルでの出来事を描いた話。
駅やレストランの爆破を切っ掛けとして始まり直ぐに事件勃発前のホテルの描写に、後はひたすらホテルでの出来事をみせて行く展開。
犯人、客、従業員、の殆どのキャラや演出にチープさを感じてしまい緊迫感が足りない。
そのせいでドラマにもイマイチ引き込まれないしテンポもイマイチ。
強烈で悲惨な実際の出来事がベースなだけに、それでも響いてくるものはあったけど、それはそういうテロ事件だったからでこの作品の凄さではないよね。
事件そのものよりもホテルの従業員をヒーロー的にみせている感じがわざとらしく感じてしまい鼻につくし重さを感じられなかった。
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