旅のおわり世界のはじまり
劇場公開日 2019年6月14日
解説
カンヌ国際映画祭で受賞を果たした「岸辺の旅」など国内外で高い評価を受ける黒沢清監督が、「散歩する侵略者」「Seventh Code」でもタッグを組んだ前田敦子を主演に迎え、シルクロードを舞台に、日本とウズベキスタンの合作で製作したロードムービー。取材のためにウズベキスタンを訪れたテレビ番組のレポーターが、番組クルーとともにシルクロードを旅する中で成長していく姿を、現地でのオールロケで描いた。いつか舞台で歌を歌うことという夢を胸に秘めたテレビ番組レポーターの葉子は、巨大な湖に潜む幻の怪魚を探すという番組制作のため、かつてシルクロードの中心として栄えた地を訪れる。早速、番組収録を始めた葉子たちだったが、思うようにいかない異国の地でのロケに、番組クルーたちもいらだちを募らせていく。そんなある日、撮影が終わり、ひとり町に出た葉子は、かすかな歌声に導かれ、美しい装飾の施された劇場に迷い込むが……。葉子と行動をともにする番組クルーたちに、加瀬亮、染谷将太、柄本時生と実力派が集結。
2019年製作/120分/G/日本・ウズベキスタン・カタール合作
配給:東京テアトル
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2019年8月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ウズベキスタンについてよく知らなかったので、楽しみにしていた。どこまでこの国について知ることはできたかは怪しいが、主人公もまた異国の地を知らない人物であるから、主人公と同じ目線で映画を堪能できた。
テレビ番組のロケ一行は珍しいものを探してウズベキスタンをさまよう。幻の魚を求めて人工的にできた湖を訪ね、移動遊園地で乗り物体験するなど、よくあるレポート番組のロケ風景は何か空虚さを感じさせる。前田敦子演じる主人公が、道に迷った途中で見つけたヤギを放してやろうと提案する。むやみに現地の生活に踏み込むべきなのだろうかとも思うが、あれはなんだったのだろう。ミュージカル女優を目指している主人公が劇場で突然歌い出すシーンと大自然背景に「愛の讃歌」を歌うシーンは見惚れる。前田敦子はとても絵になる女優だなと思った。テレビで彼の危機を知るシーンは、『ニンゲン合格』を思い出した。
2022年3月21日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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正直、期待はずれ。前田敦子のTVレポーターぶりは板についてる感じで、通常との落差をつけた演技も悪くは無いと思うし、唄だってまあ下手では無いのだが。また、他の出演者である加瀬亮、染谷将太、アジャス・ラジャポフもそれなりの良い味を出していたのだが。
結局、このシンプルなストーリーの映画を成立させるのに必要と考える圧倒的な歌唱力、主演女優としての魅力やオーラが自分には感じられなかった。ただ前田敦子の主演が前提ということである様なので、脚本の捻りや工夫が足りないということとが言えそう。ロケーションは珍しく興味は持てたが、折角のウズベキスタン全面協力も物語に十分に活かせていない印象。
残念ながら前田敦子歌唱では得られなかったが、エンディングのタイトルバックでの神埼悠美・バイオリン、高木理枝子・ピアノによる「愛の讃歌」には、感動させられた。
黒沢清・脚本監督の2019年公開の日本・ウズベキスタン・カタール合作映画。音楽は林祐介、撮影は芦澤明子、編集が髙橋幸一。配給は東京テアトル。
出演は、前田敦子、染谷将太、柄本時生、アジャス・ラジャボフ、加瀬亮。
2022年3月16日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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ウズベキスタンを舞台に、テレビ番組のレポーターの
仕事ぶりをドキュメンタリータッチで綴った映画。
テレビに映らない裏の部分は、こんな感じなんでしょうね。
派手な展開もなく、淡々と進んでいく作品でしたが、
興味深く、退屈せずに見ることができました。
主人公は、あまりかしこくないって、設定なんでしょうか。
無謀な行動の連続に、少しイライラ。
現実では、こういう人間は、レポーターなんて
つとまらないでしょ。
あと、前田敦子さんが、歌うシーンが出てきますが、
あれはいらないんじゃあないかな。特に、1回目の妄想シーン。
ファンにはいいだろうけど、これじゃ彼女のプロモーション映画みたい。
2021年3月8日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
カンヌ監督黒沢清×元AKBセンター前田敦子in ウズベキスタン
歌手志望のTVリポーターが主人公で前田敦子
加瀬染谷柄本はテレビ番組スタッフ役
あとはウズベキスタン人の皆さん
ウズベキスタンにクレイジージャーニー
言葉の壁の問題にぶち当たると僕はいつも子供の頃に読んだ聖書の絵本に登場する神が破壊したバビロンの塔を思い出す
短期滞在なので現地の言葉が殆ど喋れないのは仕方がない
だが現地の実情を事前によく調べもせずに思いつきで「行っちゃえ行っちゃえ」のノリで海外へ取材に行くTV局関係者に呆れる
当然うまくいかないのでスタッフのイライラは募る
茹でたてのほうれん草を水道水で冷まして水を切り醤油をかけて食えとそのまま出された感じの自然な作品
ドキュメンタリータッチではないが特にこれといって手の込んだ演出は感じられない
B'zが若い頃にニューヨークで敢行した『film risky』の要素は全くないので前田敦子のPVとは思えない
カンヌ受賞作はつまらないという意見はよく目にする
だからこそカンヌをとるような監督の作品はつまらないということになる
観客の多くは所詮ド素人だがカンヌの審査員長は芝居の玄人でしかも超一流のセレブなので当然視点が違って当たり前なのだ
日本の常識は世界の非常識
または世界の非常識は日本の常識
アメリカでは即戦力を求められるが日本は未経験の素人を熟練されたベテランに混ぜて育てていく方針
下手くそがだんだん上手くなっていく過程を日本人は楽しんでいる
その対象になっている1人が今回の作品で主演を務めた前田敦子
何故あの辺りの国々はスタンが多いのか
ソ連が崩壊して独立国として一気に増えた
スタンといえばスタン・ハンセンだが関係ないのか
ウズベキスタンの大自然で『愛の讃歌』を歌う前田敦子か良かった
エディット・ピアフや越路吹雪の方が良いに決まっているがそういうことではない
前田敦子の代表作といえる
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