焼肉ドラゴンのレビュー・感想・評価
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もっと差別
TOHO新宿で観ました。日曜でも朝はやや近場の方が多い印象。土地柄、韓国系が多く、飲食関係者の雰囲気の方も見かけます。
私はナレーターの中学生とほぼ同い歳で、同じ兵庫県ということもあり、感慨深く拝見しました。
名門私立なら、灘、六甲、通学からなら甲陽学院がモデルかと思います。
ただあの頃の朝鮮部落(そう呼んでました××)のホルモン屋からの通学、、にはかなり違和感あり、民族関係なく貧乏でいじめらたはず。
私は神戸の下町で、伊丹以上にそういう地区は複雑でした。
韓国系、北系、白系ロシア人(白人の意味でなく、赤でない=反共産党系の意味)香港人、台湾人といて、微妙な序列もありました。なかで最も差別されてるのは、ある地区の日本人でした。
映画からは逸れてしまいましたが、これこそ日本の恥部であり、忌まわしいことです。
この問題、ある地域の日本人差別の問題、この映画化も期待したいものです。
焼肉ドラゴン
目利きの人が「宣伝しなくても観客が入る作品(いい映画なので口コミで十分)」と言っていたので、見て損はないと思って映画館に行きましたが、期待以上。在日朝鮮人の人の映画のようで、そうではないと思います。誰にも生きていく上での苦しみがあり、難しさがあり、そして家族があり。登場人物たちには観客が凝縮され、投影されているのだとおもいます。また、いつの時代も人間の本質は変わらないので、時代設定もたまたま大阪万博前後になっただけだと思っています。「リアルだなぁ」と思いましたが、後から「撮影は順撮り」と知りました。国内でそんな面倒なことをするのは、ほかに山田洋次さんくらいでは?テーマは家族愛、隣人愛だと思います。やはり、誰にでも当てはまるものだと思います。
社会派
面白かった。とてもいいら映画でした。
こんな時代があったんだ
昭和感満載!
関西弁がクソ。
誰がとは言わない。
それはそれぞれの判断に任せる。
関西人の私は毎度、
大阪設定の物には不安を感じる。
『また関西弁下手くそな俳優さんかなぁ。
ちゃんと監督とかそここだわってるんかなぁ。』
予想は的中した。
始まって10分足らずで見る気が失せた。
しかし、1800円を払った身。
簡単に出て行くわけには、、、
最後までちゃんとみた感想として、
・やりたい事が多過ぎるのか
全体的にごちゃごちゃしている。
・いちいちセリフがくさい。
鬱陶しい。
・韓国人俳優達が上手すぎて
日本人俳優が観ていられない。
・『万引き家族』改めてすげーな。
って
結論に私は至ったところ。
泣けました。
単純ではないんだろうなぁ
精一杯
昭和44年の設定だった。
今とは何もかもが違う。
たかだか50年の間にこの国も随分と変化したものだと感慨深い。
「在日」の方の話。
大阪である設定が、不思議にも違和感がない。関西弁の印象もあるだろうか、人と人とに垣根がない。言葉はお世辞にも綺麗だとは言えない。暮らしぶりや、その環境も、清潔とは程遠い。
でも作品の人々は潔く力強かった。
心根とでも言うのだろうか…眩しかった。
日本の俳優陣も力演だったが、お父ちゃんとお母ちゃんが群を抜いてた。
こおいう類いの芝居は韓国のお家芸と呼べるのかもしれないが、それでも痛烈に突き刺さった。お母ちゃんの手に、指先に愛情が溢れてて、それに触れ涙する娘達に何の芝居もなかったようにさえ見えた。
ネタがネタだけに諸説色々とあるだろうが、そこに住み、懸命に人と向き合うドラマは見応えあった。
故郷をなくし、転々と住処と国を変え生きてきた人達。それでも家族が集う「家」というものは「居場所」であり、そこさえ奪われても「家族」という絆だけは失くさない。
そんな当たり前の事を当たり前のように叫ぶ本作品に、生き方を見直す思いだ。
煩わしい事の方が多いし、楽しい事はたまにしか訪れなくても、そこが起点だとハッキリと思える。
お父ちゃんとお母ちゃんは、これから何処に行くのだろうか?
ラストカット、崩れ落ちる「焼肉ドラゴン」に、明確な時代の移り変わりを感じ、近代化と共に失われた何かに思いを馳せる。
良い作品に出会えた。
ただなあ…大阪の役員の人達にもうちょっと普通の芝居をさせていればなぁ。
些細な箇所ではあるが、そんな所に思想の偏りも感じてしまう。
今にして思えば、極端にエキストラが少ない作品だった。意図するものがあるのかないのか…焦点がブレなかったような気もする。
忘れてはいけない過去を照らす
在日コリアン問題を正面から捉えていて、逃げてない。
理不尽な差別と貧困と暴力が支配する1960年代の大阪。
戦後、騙されて国有地を購入した形で住み着き、細々と焼肉屋を営む一家の姿が染みる。
演出の軽やかさと、父・龍吉役のキム・サンホの演技が、「明日への希望」を抱かせてくれたから良かったけども。
無論、創作であり、どこまで実態を反映させているかは判断がつかないものの、歴史から考えて、これじゃ済まない例もあったろうな、と。
けれども、『三丁目の夕日』みたいな、すっとぼけて能天気な「昔は良かった」的美化に比べて、はるかに心に刺さる作品になっていたと思った。
中高年への贈り物
この映画は在日韓国人家族の物語であるが、気がつけば観客も乱雑で騒がしい朝鮮部落の住民となり、ハラハラしながらも隣人としてこの家族を見守っている。
差別や貧困、悲しい出来事と悲劇に仕立てようと思えばいくらでも悲しい物語になるが、明日を信じてそれらを乗り越えて行く家族の姿に、エネルギーがもらえる。
その家族の中心であるアボジ(お父さん)とオモニ(お母さん)をベテラン韓国人俳優が演じるが、まぁなんと芝居の上手いことか。
万引き家族の安藤サクラに勝るとも劣らないホンモノを見せてくれる。いやホントに凄い役者だ。
そして、万引き家族では、あまり気にならなかったが、この映画では登場人物がその後どんな人生を歩んだのか、とても気なるのである。特に大泉洋演じる哲夫の人生が。
やられた❗️
生きる勇気をそっと与えてくれる映画でした
最初の1時間は、実はこんな感じでみていました。
安っぽいセットで、やるせない話を次々と見せられ、特に息子の話はこれでもかこれでもかと辛いばかりだなあ。
3姉妹の相手となる男たちも○○はじめロクでもない奴が多いし、
「あ~、きょうの映画はちょっと外れだったかなあ」、
それでも「国有地に無断で住まざるを得なかったように、韓国の人たちには厳しい生活を強いていたんだから、『観なければいけない映画』のひとつなのかもしれないなあ」
こんな感じで、引いた立場から、上から目線で観ていたわけです。
それが、後半になったら、あら不思議。いつのまにか、俺はその家族に感情移入していて、つい涙がこぼれているではないですか。
それどころか、「可哀想だ」とか「幸せに近づけてよかった」といった感情ではなくて、彼らの生き方にこっちが勇気づけられているではないですか!
前半、あんな偉そうな見方していたこっちが、後半ではすっかり支えてもらい、力をもらっていたんです。脚本や演出が秀でているのでしょうか。そんな不思議な心の旅をさせてくれた映画でした。
繰り返しになるけれど、生きる勇気をそっと与えてくれる、実はとても明るい映画だったように思えます。いや、びっくりしました。
キネマ旬報からの受け売りですが、「どんな人生であろうと、どっこい生きている人々を描く」。いやあ、さすが評論家の人はうまいこというなあ。まさに、、そういう映画です。
2020/4/22 追記
近大さんのレビューを読んで、あらためて本作に感じたことを、以下追記。
4姉弟それぞれの考え方や生き方に、共感することは少なかったのだけれど、その上で、本作全体には、激しく心を揺さぶられました。多様性の中での価値って、こういうことなのかな。
舞台は見てないけど。
進行が舞台のようで、なかなか面白かった。
ただ、最後の方のセリフで「息子を返せ」、舞台のセリフにもあったんだろうけど、息子の話は、親が強制した結果だと思うけど^_^; それまで文句言われもね。
そこ以外は見て損はないかなぁ。
徹底的に「底辺」を描いた作品
貧困と差別、そこから抜け出ることが出来ない状況を徹底的に描いた作品だと思いました。
抜け出ることが出来ないというのは、今だけでなく将来も高い確率で抜け出ることが出来ない。いくら才能があっても、いくら努力しても、どんなにいい人間でも。貧困と差別があるから。
そして、そんな状況の中では、人間は結局、男と女の関係にしか救いを見つけることができない。
私は今60代。10歳くらいの頃こんな家庭をいくつか見ました。
割れた窓ガラスをテープでとめ、変色したブリキの屋根、雨が降ると雨漏りがする家。
「あいつの家は国籍が違う。」と噂されているのもいました。
私は別にいいのですが、よく映画について評論する人の言葉を借りると「この映画は、私たちに何が言いたかったのでしょうか。」
差別に対する怒りでしょうか?
私は
「こんな家庭を昔見た。仲間にも似たような環境のやつがいた。今、俺はかろうじて少しは裕福な暮らしができているけど、一つ間違えていたらこの映画のような状況に落ちていたかもしれない。」と、自分を振り返りました。
最後に、時折出てくる「お笑い」みたいのはあまりこの映画の雰囲気に合っていなかったように思いました。
あまり期待せずに観れば…
この監督(脚本家)にこのキャスト。
勝手に期待値があがってて、だからか正直物足りなさが残る。
私自信あまり泣けなかった。
いや、いい映画ではあったし、観て損をした感じでもなくて…
たぶん、私自信が在日でないこと。
だからか、誰に感情移入していいのか最後までわからなかったんだと思う。
ま、そんな映画はよくあるんだけど、最後まで大泉洋には違和感が付きまとい、長女と最後にあーなってもちっとも感動がない。
逆に、長女と婚約までした「直輸入」の韓国人に同情したりして。
(ご返杯のシーンには笑ってしまったけど笑)
ただ、やはりアボジとオモニの二人にはグッとくるもんがあり、この二人に救われたかな。
ラストのアボジの叫びと、倒壊…
「明日はいいことがある」
そー思ってないと、きっと生きていけないんだな。
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