メアリと魔女の花のレビュー・感想・評価
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良く動くし悪くはない。が、毒が薄く心に引っかからない
往年の宮崎駿監督作品、特にラピュタについて未経験なら引っかかるかもしれない。
でも、自分には引っかからなかった。
良くはキャラクターは動くし、アクションシーンも多く、爆発などのエフェクトもばっちりで背景も美しく出来ている。
しかし優等生的で、変質的な性格が生み出すリアリティーとか都合の良いエロスとかはなく。
ミニスカートだがスパッツをはいていて元気があるが萌が湧き出ない。
親が子供へ素直に与えやすいが、自分の好きなアニメにはなりにくいように感じた。
相変わらずの巻き巻きな脚本だが楽しめる
原作はハリーポッターシリーズよりもかなり前に書かれた、元祖魔法学校ものとも呼べる作品。しかしネタがもろかぶりなのでやはりハリーポッターと比較されてしまう。まぁそれも承知の上での映像化だろう。
アリエッティ、マーニー両作に言えることだが、お話が兎に角巻き巻きで忙しい。時間内に様々な要素を詰め込みすぎて観客が感情移入する隙を逃してしまっている。本作でもそれは同じで、どうにも主人公であるメアリを好きになる前にあれやこれやと物事が起きて気づいたら終盤である。よく言えば飽きない構成だが、悪く言えば観る側の事をあまり考えた造りになっていない。
とはいえ、全体的に出来は悪くなく子供にもわかりやすい話でまとまっている。絵も見ていて楽しいので飽きるという事はない。新規スタジオの記念すべき第一作としては良い滑り出しだと思う。
魔法、夢、愛の詰まった、最高の舞台挨拶でした!
わぁ〜‼︎と観ている人の心をワクワクさせてくれる作品でした。
ジブリに携わってきた米林さんだからこそ、出来上がった作品だと思います。
ジブリの大好きな部分が全部入っている夢のある作品です。
ほうきで飛んだり、雲の上の世界へ行ったり、動物の背中に乗って飛び回ったり(笑)
とにかく全てがワクワクする要素満載でした!
また、背景も安定の素晴らしさでした。
男鹿和雄さん、武重洋二さん率いる素晴らしい美術の方々が一つ一つ手書きで仕上げた風景。
植物の一つ一つの輝きから、建物の細部に至るまで、徹底して描いているところも見所の一つです。
原作がアニメのイメージにぴったりで、初めからスタジオポノックが作り出した作品のような錯覚に陥りました。
ファンタジー、夢、希望、愛、全てが詰まっていて、何回観ても違った視点から楽しめそうです。
登場人物も個性豊かで、みんな主役と言いたくなるくらい面白いキャラクターばかりでした。
また、声優をしていたキャストの方々の声も聞いていて楽しめる素晴らしい声色でした。
杉咲花さんや、神木隆之介さんなど、魅力的な方々ばかりで、次はどんな素敵な声が聞こえてくるのだろうとワクワクしてしまいました(笑)
声を一つ一つ聞くこともこの作品の魅力の一つになりそうです!
彼女のの好奇心旺盛でお転婆な姿にはハラハラしますが、最後まで諦めずにやり遂げる姿は、ジブリに出てくるヒロインの姿と同じです。
となりのトトロのメイちゃんや、魔女の宅急便のキキなど、やっぱりジブリのキャラクターなどを想像すると同時に、今回も元気で明るい素敵な女の子が出てきて嬉しくなりました!
観終わった後は、みんなメアリが好きになっているはずです(笑)
是非メアリの魔法を体感して観てください!
最後になりますが、今回初日舞台挨拶に参加しました。
一番前のど真ん中という奇跡の席で、キャストの皆様を迎えられたことがとても嬉しいです!
杉咲花さんの可愛らしい姿や、神木隆之介くんのカッコ良い姿、渡辺えりさんの面白トークなど、濃厚な舞台挨拶でした。
最後に手を振ってくれた神木君に感謝です(笑)
本当にありがとうございました!
わるくはないが、決定的な何かが足りない?
宮崎駿監督の作品を観てきた人にとっては、懐かしさと物足りなさで、なんとも言えないもどかしさが残るのではないでしょうか?
例えば、ピーターのキャラクター。
脆さや危うさを孕んだひたむきさを持つラピュタのパズー。
魔女宅に出てくる大人びた雰囲気と無鉄砲な好奇心を合わせ持つトンボ。
彼らと比べるとピーターの人物像が中途半端な感じが否めませんでした。言い方を変えれば、ピーターの言動で何かが生じたり、何かが変わっていく場面がほとんど無かったし、想像もできなかったです。
その分、ハラハラ・ドキドキ・ワクワクが足らなかったように思いました。
とはいえ、キキやジジと比較されることを承知の上で挑戦した監督の心意気が十分に感じ取れるだけの出来映えである事は間違いありません。
今年一番!
素晴らしかった
冒頭のシーンは美しくて鳥肌が立った。自分の頬にも風を感じるような、疾走感のある画面だった。あの楽器の音も良かった。
メアリが暮らす山の風景が広々としていて、特に1人でサンドイッチを食べながら眺める景色のシーンが好きだった。
キャラクターが一人一人、どれも好感が持てて、それがかなり良かった。個性的で可愛らしい。赤毛の魔女のメアリの風貌は、ムーミンのクラリッサを思い出した。
至る所にジブリのオマージュが散りばめられていて、観ていて、懐かしさと、それらに対する敬意を感じた。あ、このシーンはあれかな、このセリフはあれかなって思いながら見るのも楽しかった。
けれど、やっぱりジブリとは違うと思わされるポイントもいくつかあって、新しさも沢山感じた。新しい世代が作っているっていうのは、うまく言えないけれどすごく感じた。大学の中の設定はすごく作り込まれていて、それを見た時のワクワク感は、例えば千と千尋を見た時のそれとよく似ているんだけど、でも宮崎駿はこれは作らないだろうなっていうのかな?そんな気持ちになった。
児童文学が原作で、それを映像に起こしたら、ある程度大人が白ける筋書きになるのは仕方ない気もする。それを映像の迫力とか美しさとか、キャラクターが補っていて、楽しんで観れた。
今までジブリでやってきた監督たちの第1作目がこれなのは、良かったと思う。本当に全くジブリのジの字もないものだったら、逆にショックだった。
大学に初めて足を踏み入れたあたりと、シャーロットの家の美術は、本当に素敵だったな。箒から見下ろした島の感じとか、あと、校長の部屋の中とか、挙げたらキリがない。
もう一度じっくり観たい。
追記。1つ物足りないというか、ジブリとの違いは、得体の知れなさ、よく分からないもの、おどろおどろしいもの、解釈が必要なものがなかったこと。善に満ちた映画だけど、そういう側面があれば、より印象に残ったかも。
この程度かという印象
秘宝を地上に持ち帰るという明らかなラピュタを模した始まりだった、製作陣はジブリのファンという立場で製作しているように感じた。
魔法学校だとハリポタになっちゃうから大学にしましたという安易さは脚本への思い入れの無さを感じた。メアリの見た目年齢で大学はないし、ちぐはぐな設定にロマンは生まれない。
大学の内容もハリポタと何が違うのかよくわからない、授業や仲間はほとんど出てこないし、なにがしたかったのだろうか掘り下げがなく薄っぺらい。
鑑賞中、自分は一体何を見せられているのだろうと、終始感動はなかった。
色合いもべったべたで綺麗さははないし、わざわざ映画館でみなくても日曜の朝にテレビ放送しててくれという感じだった。
んー、ぷちジブリ?
真っ直ぐで無垢で純粋で。
きらいではありませんが
ジブリ版スターウォーズ7-フォースの覚醒-
アリエッティ未見、そしてマーニーは静かすぎてあまり馴染めなかったクチ(おそらく男だから)でしたが、なぜか興味をそそられて初日に鑑賞。
結論を言うと、細田守でもなく、新海誠でもなく、米林監督こそが宮崎駿アニメ・ジブリアニメの正統継承者だと心の底から思いました。
マーニーまで抑えてきたものを開放してフルスロットル全開にして次々と繰り出すアクションシーン、てんこ盛りのジブリ作品オマージュ。連想したのはマッドマックスとスターウォーズ7フォースの覚醒。
この作品の上映時間は100分ちょいなのだが、観終わった時に思ったのが、「これは本当はあと20分のシーンがあった映画なのではないか?」ということだった。
とにかく日本のアニメ史、ひいては映画史において記念碑的な作品であるということは間違いないと思うので観に行って損はない。
これからも米林監督・西村プロデューサーにはポノック作品を作り続けて欲しいと感じました。
米林監督の「ジブリありがとう」作品
宮崎駿作品のオマージュがふんだんに盛り込まれていて
若干ストーリーに集中しきれない部分がありました
宮崎駿作品を1つも観たことがない人は純粋に楽しめるのかも
そういう人は観にすら行かないのかな?
作品としてもそうだし、スタッフ的にも 大きくはジブリとは違っていないのか、
スタジオポノック初長編とは言いつつ
ほとんどジブリ感を拭えない作品です
そういう意味では無難に楽しめる作品ですが
新しいスタジオを開いての初作品であれば
もう少し離れたことをやっては どうだったのかと感じてしまいました
多分「今年のジブリ作品」と認識している人が多いと。
個人的にピーター、庭師のゼべディなど顔が常にノッペリしてて 好きになれなかったです。
ティブとギブ が仲良くてお気に入りです
なので ギブガエルが商品化されてるのが可哀想で違和感でした
別れのあいさつを、あの3人に。
米林監督の作品「借りぐらしのアリエッティ」「思い出のマーニー」のいずれも、地上波でしか見たことないうえ、最後まで見たことはない。
そんな自分が米林監督作品を見たいと思ったのは、
過去二作品を作らせてくれたスタジオジブリの製作部門の停止及びそれに伴うリストラ劇から「かぐや姫の物語」で苦労しまくった西村プロデューサが立ち上げたスタジオポノック設立までの経過を見ていたから。
つまり米林監督の新規スタートがこの作品であるから、自分もそれを見届けて今後のスタジオポノック作品の指標を知りたかったから。
率直に言ってしまえば、映画作品としての脚本だとか、演出だとかはあまりイイとは言えず、
だからと言って子供も退屈なのかと言ったらそうではない。やっぱり奇怪なものが出てきたり、ファンタジー要素たっぷりの映像を見せられたら楽しくないわけがない。ようは子供向け映画としては無難な感じ。
主人公のメアリの心情を事細かに、半ばおおげさに表現する。「なるほど、彼女は戸惑ってるな」ということが映像見ずとも伝わるぐらい非常に親切。大人が見たら誰もが「なんだこりゃ??」と感じるでしょう。
けれども序盤、その大人たちは気づくはず。あまりにも既視感がする光景に。
物語始まってすぐにスタジオポノックのロゴが出てくるが、もうその時点で既視感満載。お馴染みの東宝のロゴのあとに、”お馴染みの”スタジオポノックのロゴが表示される・・・わかりますよね?どんなロゴなのか。
この映画、冒頭どころか会社紹介の段階から「あのスタジオに捧げる」と宣言してるようなものなのです。
そこから展開していくキャラクター造形や演出、セリフ、全て既視感満載。もう笑っちゃうぐらい、あからさまです(特にメアリを見守るおばあちゃんらはそのまんまです。信じられないぐらいに)。
子供は物語の不思議な状況に目を食い入るように見、そして大人は違和感満載の既視感に不思議さを感じる・・・映画序盤はこんな感じです。
しかし中盤の物語が大きく動き出すと、今までの既視感が吹き飛び、米林監督の世界が展開されます。
けれども物語はあらぬ方向に向かっていきます。ファンタジー世界を描いていたのに、突如それを否定し始めてしまうのです。
最終的にメアリは「いらない!!」と言ってしまいます。何をいらないのか・・・というのは米林監督がいたスタジオジブリが描いてきたファンタジーには欠かせないキーワードです。それをメアリは「いらないっ!!」と言ってしまったのです。
こういった流れを見ていくと、物語で描かれるメアリの境遇というのがどこかスタジオジブリの皮肉にも見え、
しかしメアリが飛躍していく様を見せられると、やっぱりスタジオジブリに対する感謝にも見え・・・
結局この映画は米林監督ならびに元ジブリスタッフ全員、かつジブリになんらかの形で関わった人に対するメッセージの塊なのです(庵野さんもこの映画に関わってます)。
スタッフロールで描かれるメアリの元の生活の日々。失敗ばかりだったメアリが成長し、(あの既視感満載の)おばあさんに丁寧に挨拶をする。
「さようなら、そしてありがとう」とも言ってるかのよう。
その証拠に、スタッフロールの最後は「感謝」という言葉と共にあの3人の名前が現れます。
スタジオジブリの、あの3人です。
ただいかんせん作品としては二時間という尺は長すぎるし、テンポも悪いのも否めず、
けれどもそういう真っ当に見るようなものではなく、極めてメタ的な映画でもあるので、本来は3点ぐらいなんですが、
普通に考えれば皆これをイイとは言わないしなぁ・・・ということで4点です。
この映画はジブリとの「決別」を交わす映画でもあります。
なので、スタジオポノックは次回作はこういったテイストで作ってはいけません。もっと言えばジブリ色を徹底的に脱色しなければ、この映画で描いたことの意味がなくなってしまう。
次回作、本当に期待しています。
追記:
見た後思い返すと、そこかしこに次回作への伏線みたいなものを感じたような気がした
ラスト手前の、草木のアップが映るシーン。あそこだけ妙にリアルな草木を描いているところからして、次回はジブリのような背景からは外れたものにする意味も込められているのかも。
現に米林、西村、庵野、川上といった人物らが立ち上げた背景スタジオ「でぼぎゃらりー」が設立されているし、
ファンタジーの否定という構図は、もっと現代的な話を次回作はやっていくということなのかも・・・?
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