ルームのレビュー・感想・評価
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上映後しばらく立てない。
今までにないくらいの大きな期待感の中で観た。
なんて素晴らしい映画なんだろう。困難を超える母と息子のものすごく大きな愛の力、これに涙が止まらない。上映後はあまりに胸がいっぱいになってしばらく席を立てなかった。
息子ジャックに聞こえないように声を殺して涙を流すママ、「部屋の外には世界が広がってるの」と初めてジャックに世界のことを教えるママ、声に出さずに「Good bye」と別れを告げるママ。一人の人間として、観ていて胸が苦しくなり、溢れんばかりの涙が出た。
そして時折驚くほど大人っぽい表情を見せるジャックに心震えた。
ママ役のブリー・ラーソンはこの役でアカデミー賞など33の主演女優賞を受賞。彼女がこの映画で受賞したことはとても意義のあることだったと思う。誘拐され、監禁された女性の強く生きる姿を、全世界に知らしめたという点においても。
また、ジャックのばあば役を演じたジョアン・アレンの演技も注目すべき点。じいじ役のウィリアム・H・メイシーも、いるだけで映画の質をひとつ上にしている。
まさに世界がぐんんぐん限りなく広がっていくように希望を持たせるラストは脳裏に焼きつく。
忘れられない感動の一本になった。
子役が素晴らしい
よみうりホールで『ルーム』の試写会を2016/03/31に鑑賞。
前評判は聞いていたけど、子役が素晴らしい。母親に癇癪を起こしたり、知らない大人に恐怖したり、初めて外の世界を見た時の反応、そして外の世界に馴染めずに狭い部屋に戻りたがるなど、生まれてからずっと狭い部屋しか知らずに育った子供の繊細な心の変動を見事に表現していた。ちゃんと演技の意味を理解して演じていたのなら末恐ろしいw
アカデミー賞の主演女優賞を獲得したブリー・ラーソンを完全に食ってたと個人的には思った。
こういう拉致事件によって失われた家族の時間は、それぞれ家族の立場によっていろんな傷つき方をするのだな、そしてそれをお互いなかなか理解し合えないのだなと。特にジョイのお父さんの反応は残念でした。
明るい希望が持てる
監禁状態からの脱出...
というヘビーなあらすじだが、全体を通して、暗く、重苦しい感じは無く子役のジェイコブ君の演技が素晴らしかった。
母子を取り巻く環境の変化は凄まじく、中々適応できずにいたジャックが祖母に自身の想いを伝えた場面は流石に泣ける。
また、ママ役のブリーラーソンも環境の変化に戸惑っていた。
苦しむ様は眉一つ、口角一つをとっても言葉に表す以上に多くの感情を観客側にじっくりと伝わってきた。
感動‼
この広い社会は狭い部屋よりもずっと苦しいんじゃないか。
17の時に誘拐されてから小屋に監禁され、誘拐犯との子供を育てながら7年間、部屋の中で生きてきた女性の話。
素晴らしいの一言に尽きます。
予告編が少しスリラーっぽい感じで描かれていますが、部屋からの脱出は結構あさっりしていて、そこからの展開がかなり深いヒューマンドラマです。
オスカー受賞のブリーラーソンの演技に目が生きがちですが、役者のジェイコブトレイの演技が必見です、オスカー助演男優賞もあるんじゃないかと噂されていました。ノミネートすら叶いませんでしたが名演です。
社会を知っているはずの母親と部屋しか知らないはずの子供が、自由を手にした時どう生きるのか。もしかしたら、部屋に監禁されていた方が。自由なんてない方が楽なのかも。それでも自由を欲する中で、人はどう生きるのか。
とにかく傑作です。
物事は見方で変わる
前半は、サスペンス要素が強く、ハラハラドキドキするシーンがありながらも、5才の息子の純粋な姿に癒されます。息子が脱出するシーンは、特にドキドキ。ここまでは、予告編にもあります。
重要なのは、脱出したいと思っているのは母親だけだということ。息子は、産まれた時から狭い納屋の中ですから。狭いとも思っていません。比較するものが無いので。だから、納屋からの脱出は、息子を無理やり生まれ育った場所から引き離すことなので、とても残酷なんです。
監禁した犯人がさほど悪い人間でないのも興味深いですね。欲しいものは毎週日曜日に買ってくるし、電気も水道も通っています。冬には暖房もついていて快適な温度になっています。息子の誕生日には、ラジコンも買ってくれます。
親子のやり取りを観ていて気づくのは、物事は、その人の見方によって、良くも悪くも取れるということですね。
二人が監禁されていた「ルーム」は、地獄だったのか、天国だったのか。
生まれたからずっと部屋から出たことのない少年ジャックと母の物語。悲...
素晴らしかった
ネタバレすると面白さに甚大な影響があります。心臓が止まりそうなほどハラハラしたり、ボロ泣きするほど感情を揺さぶる素晴らしい映画でした。
5歳の息子が5歳に見えないほどしっかりしていて、うちの子は全然きかん坊なので、いざ同じ立場になった場合あんなふうに行動してくれるだろうかと考えながら見た。多分ダメだと思う。
(2回目劇場)
ネタバレしていてもハラハラして面白かった。離婚したお父さんが、ジャックの顔を見ないことなど切なかった。お母さんの彼氏が優しかった。犬をジャックに見せる時のジャックの表情が、うちの1歳の子供が静かに興奮して嬉しそうにする表情とおんなじで可愛かった。
警察が優秀で頼もしい。あっという間に部屋を発見した。犯人が監禁以外は普通の日常を送っている普通の人間であることが恐ろしい。隣人がもしかしたらとんでもない犯罪を犯しているかもしれないし、自分もどこかで間違ったらそうなっていたかもしれないと思わせる。
悪夢のような部屋が、ジャックにとってはお母さんと常に一緒にいられた懐かしい場所であることが切なかった。
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