もらとりあむタマ子
劇場公開日 2013年11月23日
解説
「苦役列車」でもタッグを組んだ前田敦子と山下敦弘監督が、実家で自堕落な日々を送る女性タマ子の姿を描くドラマ。東京の大学を出たものの、父親がひとりで暮らす甲府の実家に戻ってきて就職もせず、家業も手伝わず、ただひたすらに食っちゃ寝の毎日を送る23歳のタマ子が、やがてわずかな一歩を踏み出すまでの1年を追う。音楽チャンネル「MUSIC ON! TV(エムオン!)」の30秒のステーションIDとして、春夏秋冬を通して描かれてきたタマ子の日常を長編化した。主題歌を星野源、脚本を「リンダ リンダ リンダ」「マイ・バック・ページ」の向井康介が担当。
2013年製作/78分/日本
配給:ビターズ・エンド
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私には妹がいるのだが、それがちょうどタマ子のような性格をしている。常にジメジメと落ち込んでいて、世間のほとんど全てを悪だと思っていて、声も小さく、覇気もなく、フラストレーションが臨界点を超えたときだけ好き勝手怒鳴り散らす。
自分とは何もかもが対照的なのでもちろん兄妹仲はよくない。タマ子を見ていると実家にいた頃は努めて無視していた妹の生活を覗き見ているようでうんざりさせられた。悪口のレパートリーがあまりにも貧弱なところとか、ものすごいリアリティあるんですよね…
とはいえそんなものを活写することにいったいどんな面白味があるのかという疑問がある。もともと解像度の低い写真にわざわざ高画質化処理を施し、それを虫眼鏡で隅々まで観察しているようなものだ。
『どんてん生活』や『リアリズムの宿』が同様の手法で成功を収めている一方で、本作がそこまで煮え切らないのはなぜなんだろうか。前田敦子がちょっと美人すぎるというのはあるかもしれない。良くも悪くもコメディに耐えられる顔をしていない。だから結局近所のおにぎり坊主のほうが、タマ子よりもよっぽどキャラクターとして魅力的に思えてしまった。
というよりただ単に、私が妹を嫌いすぎているだけなのかもしれない。そういえばここ一年ほど実家に帰っていないな。
2021年12月31日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
だらしのない女の生態描くの上手すぎ。タマ子のリビングでのくつろぎ方、モロ自分の普段の家での姿勢と同じで笑った。実家にいる時ってだいたい皆こんな感じよね。
次のステップに行くまでの腰の重さがこれぐらいなのまじで分かる。それでも周りの圧に負けて中の中ぐらいの人生を歩むのが普通の人。就職せずに逆にここまでぐうたら出来るのも強さだと思うし、肝が異常に座ってるのでタマ子ビックになると思う(笑)
最後タマ子がふてくされながらアイス食べてる姿、すっごいだらしなくて好き。
2021年5月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
演出なのだろうが父親役の役者が食事シーンでペッチャペッチャ音を立てて食うのが我慢ならなかった。
あまりにも不快なので途中で観るのを辞めてしまった。前田敦子のお芝居については言わずもがな
2021年3月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
他のことをして何気なく見流していたのだけど…タマコとお父さんがボリボリむしゃむしゃご飯を食べる雰囲気が、昔見た中国映画の食事シーン(『青い凧』かな?)にも似た心地よさだった。
前田敦子の上手な、胆の座った食べっぷりはあっぱれ。お父さんもとても素敵。中坊もとても面白かわいい。エンディングの星野源の歌も染みた。
話は進展しないのに、いつまでも流していたくなる映画だった。
監督と脚本は大好きな『リアリズムの宿』のお二人だった!
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