かぐや姫の物語のレビュー・感想・評価
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人間の罪と罰とは?
子を持つ親として、子の成長を喜び、日々を慈しむ家族の姿に幸福を感じた。
親を持つ子として、親の庇護や愛情を一身に受けた幼少の日々を思い出し、もう二度と戻すことが出来ない時間の流れに悲しみを感じた。
自分らしく生きるとは?
社会生活を送る中で、他人との摩擦を避け上手に生きる方法を一つずつ見つけてきたが、ずっと心の奥には自分らしく生きるとは?という疑問を抱えていた。
何かの価値観に縛られたくない。
普遍的な価値観を見出したい。自由に自分らしく生きて行きたい。
一方でそう願うことを否定し軽視する自分もいた。
かぐや姫の「罪」が自由に自分らしく生きて行きたいと願ったこと
だとすると、「罰」とは、そう強く願ったことにより他人を傷つけ、自分も傷つき。そう強く願ったことにより生み出した他者との摩擦から逃れようと思ったこと。
その摩擦こそが生きるということかもしれないが、幸せな日々の記憶と引き換えに摩擦や苦しみのない世界へと戻っていく。
多くを望まず、純粋で無垢だった幼少期のような幸せな日々をただ夢見ただけ。自分らしく生きたいと望んだだけなのに。。
そんな彼女の姿は悲しい。
しかし、その姿が逆に、苦しみや悲しみも含めて、人間らしく自然に生きることの素晴らしさを伝えている。
マンガ日本昔話かと思った。
絵のタッチから、マンガ日本昔話かと思った。
しかし、終盤のかぐや姫が月に帰る帰らない辺りの展開は面白い。
萎えてしまう人もいるのでは?と思えるような大胆な演出がされています。
私の場合は、最後に歌が流れてきたところで、自然に涙が出ました。
どこが良いとか悪いとか言うようなところを考えて観るよりも、ボケーと観た方が自然と心に染みてくるような作品だといえるかもしれません。
結構、評価は別れる作品だと思います。
まったく共感できない
姫に現代的な考えを取り入れたことで
当時当たり前だったであろう考えを持った翁とのすれ違いを強調しており、
それに苦悩する姫にメインにおいた構成になってます。
その心理演出が過剰すぎてうるさいです。
わがまま→傷つく→大人になる→わがまま→傷つく→大人になる
ずっとこの繰り返し。
振り回される周りの人達の方がよっぽどかわいそうだし、人生も苦労してそう。
昔のままでいられないのは何も姫だけじゃない。
翁に従うと決めたからには過去の未練を捨て、新しい幸せの形を見出していけばよかったのでは?
終盤では「妻子を捨てて金持ち美人をとってもいいよね♪正当化ダンス」を長々と見ることができます。
この映画を見て残った感情は、落胆と気分の悪さだけ。
かぐや姫の思考や仕草の描写も
いかにもおっさんの考える「可憐な愛らしい女性(娘)」
という感じで引いてしまいました。
業の肯定
人間の業を肯定する作品。または宗教、もっと言えば仏教(月から来る使者にはそれが色濃く反映されている)に対するアンチテーゼのようにも捉えられた。
人間は欲を求めては駄目なのか?それも含めて人間ではないのか?姫の犯した罪とは人間のように感情を持ちたいと願ってしまったことである。しかし地球に降り立った姫は欲を望む人やそれに類する行動を拒み続け、それを受け入れるのなら「死」を選ぶことさえ厭わないと言う。これは「生」に対する否定とも受け取れるが最後の捨丸と出会う場面ではその人間らしい欲望にこそ求めていた喜びや悲しみといった感情があることを知り、天にも昇る気持ちになる。そして地球に残りたいと懇願する姫に私は「生きる」ことへの肯定、つまり業の肯定を感じた。月へ帰り、赤ん坊に戻るのは無欲に戻ることへのメタファーなのか。
かぐや姫という現代にまで伝わる物語。その普遍性に着目し、8年という途方もない歳月をかけ、ここまで挑戦的で妥協のない作品を作り上げた高畑監督とスタッフの凄まじさ。感服いたしました。
賛否両論だったすよ(≧∇≦)
あのですね(^.^)
この映画よかった〜と感じてるのに、一緒に観た人の評価が最低だったら、どうします(^.^) この映画で、まさにそれが起こってしまいましたよ(≧∇≦)ヨメの評価は最低点、金返せって怒ってましたから。。自分はよかったと思う。と未だに言えないまま(≧∇≦)
前半は、自分も日本昔話か?と思ったのですが、苦しみと悲しみ、自由への抑圧。。だんだんテーマが見えてきて、こりゃ凄いわ。と思いました。そんな地球に残りたかったかぐや姫。いまの世の中と重なりました。それでも楽そうな月には行きたくない(^.^) 風立ちぬとは違うけど、同じテーマの周りを回ってる感覚がありました。
最後の月の使者が迎えに来る所は、ジブリっぽかったかな。コンピュータをガンガン使って作っているアメリカの映画はまだまだ足元にも及ばず(≧∇≦)
この映画オススメです。ただし!(≧∇≦)
良いと思うかどうかは、たぶん半々。ある意味ギャンブルです。万人受けしないリスクに挑戦した高畑氏には拍手を送りたいです。本当に作りたいものをこれからもバンバン作ってほしいです。
輝く瞳を失わない姫君の物語
生きることは、つらいこと。
物語の親。平安時代、この物語がどれほど衝撃的で、創作意欲を掻き立てる刺激的なものだったことか。そのことが今ハッキリわかる。
皇子も大臣も帝すらも、真っ直ぐなまなざしのもとに一蹴してしまうヒロインの純粋さ。物語のすべてが、源氏物語すらがここから生まれ、ここから出ようとはしなかった。
生きることは汚れること。罪を作ること。想いは裏切られ諦めばかりを知ること。
でもだからこそ何気ない自然の営みの中に、大きな愛の存在を見付けずにはいられない。
幸せになれるはずだった。きっと。この世界なら。
そんな心の底からの叫びが、希望というものが、決して消えることは無い、それが人間。どんなに清らかな世界に生まれ変われたとしても、この大地の上にしか、心熱くする喜びは無いのだという思いは、きっと消えない。
罪と罰。それは人であろうとするなら、必ず現れる矛盾。「死んでしまいたい」そんな絶望を知ってこそ、生きたいという思いは輝くのだから。
人の手のぬくもりや力を感じさせる画だからこそ、その思いを切に感じる。
「恋しさというものを知らなかったなら、人間には心というものもありはしないだろう。もののあわれというのは、そこから知るのだから。」
四季の移り変わりに、花咲く道に、恋しさと悲しさを思い、真っ直ぐなまなざしで、愛を探すこと。それをもののあわれと言う。
輝夜姫の物語。輝く瞳を失わない物語。いいものを見た。
わがままで臆病な人の瞳というのは、輝きを失わないものだ。それが本当で、素直だからなのかもしれない。
魂に届く作品
余分な添加物を削ぎ落とした、美しく繊細でありながら、とても太い作品でした。
高畑監督自身がおっしゃる通りの最高傑作かもしれません。
話の内容は竹取物語そのものなのですが、キャラと話の展開でグイグイと引き込まれて、あっという間に時間が過ぎていました。
当然ながらただの物静かな作品ではなく、現代人に向けたちゃんとしたテーマがあります。(決して説教臭くはない)
とにかく絵が美しい!いい塩梅に無駄がない!
とあるセリフで、自分は魂を撫でられたように全身が震えてしまって涙がどどーっと。
クライマックスシーンでかかる音楽もすごく耳に残りまして、とっても作品の世界観とマッチして、何故か涙がどどーっと。
いかにも泣かせにいってる感じではないのにです。
久石譲さんの凄さも改めて感じました。
心の奥の眠っていた感覚を起こされるような作品です。
表面的でなく、内面的な感動なので、刺激物に慣れてしまってる人にはひょっとしたら退屈な作品に映るかもしれません。
日本人でしたら、一度でいいから見て欲しいと思う作品です。
本当に素晴らしいと思います!
畑は違えど、これを見せられたら宮崎監督は引退など出来ないだろうなと思いました。
現代の絵巻物語
現代の絵巻物語。美しく、思ってたよりは淡々と描いてみせてくれました。
高畑勲監督の解釈はぼんやりとしていて観る側に任されているのがありがたく、とっぷりと古いファンタジーの世界を楽しみました。
みるみる大きくなり、見た目なりの分別を期待されるかぐや姫。
でも、たとえ期待にそえたとしても、心は?彼女の幼い心は置き去りなのでは?
気がつくとそんな問いを胸に観入っていました。それはきっと、彼女の成長を大事に丁寧に見せてくれたからだな。
お迎えの御一行は凄くいいと思いました。美しくて無神経で無慈悲、超越者らしくて良かったです。
後半の一部、コラージュのような異質な色調でハッとして、魔法が解けて我に返った瞬間があり残念でした。
素晴らしいアニメだが好きではない
世界感は好きだが、キャラクターに違和感が強かった。
キャラクターの動きが「下手な嘘」に見える。
高畑監督の今までの作品を見てきた人はわかると思うが
多くの作品は「上手な嘘」の動きをしてきました
そんな動きはしないし出来ないって事でも、すんなりと受け入れられる説得力があったのに
今回の作品では違和感を強く感じます。
なんというか、ギクシャクした軟体動物のような
また、全体的にキャラクターのディフォルメが変
特に主人公であるかぐや姫のバランスがおかしすぎる。
成長が早い云々ではなく、身体と顔の比率がコロコロ変わっており
頭が大きくなることで、若返って見えたり
急に小さくなってるが、表情は子供だったり
やたら首が太く長いシーンもあった。
また、主要キャラ以外の描き込みの少なさが、狙いであると思う一方で狙いすぎて逆に違和感を感じる。
その部分で‐1
終盤の捨丸とかぐや姫の飛行シーン
川を渡る場面の水面だけが、今どきの3DCGだったのが
気になったので
‐0.5
とはいえ、多くの感想の中で長いと言われてますが
私は長いとは感じませんでした。
あっという間だったとも言えませんが、どこも省いては欲しくないし
捨丸が都に居た理由や帝のその時代の権力を表すような話はもっと深く見たいくらいだった。
「罪と罰」について
昔読んだ本に、須弥山の話があったのを思い出しました。
天上人は感情がなく、「欲」という物がない
下界の性交は天上界では目を合わせる程度の事だという…
最初はそんな感情の無い世界で、感情に憧れた、感情を持ちたいというのが「罪」だと思いました。
しかし、感情の無い世界で「罪」を「憎む」という事があるのか?
本当は「罰」ではなく、ただの戯れだったんじゃないだろうか?
かぐや姫の中で感情が大きく膨らむたびに身体が急成長していく演出
都に行ってからは成長が著しく遅くなっていたこと
「罰」と言いながら、金品で豊かな生活をさせようとする意志からも感じました。
しかし、エンドロールの最中
「罪」とは感情に憧れた事であり
「罰」とは感情を知ったことだと思いました。
泣けました、悲しかった。
もう一度見たいかと聞かれれば、無理です。
良い映画でしたが、もお見たくありません。
悲しすぎました。
現代的価値観をぶっ込んでみた
普通に竹取物語だった。
ただ、いろいろ考えさせられた。
だいたいは原作通りだが、何か違和感を覚え、原作を確認したくなったので、すぐ書店に向かった。
ともかくも・・
○よかったところ
(1)絵が美しい
「となりの山田くん」でも取り入れた技法だろうか、とても手間をかけて、美しく風景などを描き、独特な世界観を作っていた(そのタッチで人物も描写するので、そのほかキャラは顔が適当で、怖くもあったが)
(2)朝倉あきがすばらしい
主人公は本業の声優に限るなぁ・・などと思い、後で確認したら新進の女優であるとのこと。
凜とした強い声に、かぐや姫の意志の強さを感じた。
最近のジブリ映画では一番よい主人公の声だと思う。
(3)時代考証がしっかりしているように思える
絵のタッチから、ややぼんやりした雰囲気にはなるが、衣装や建物など、平安初期の風景をよく描けていたのではないだろうか。
月からの迎えの場面の音楽に違和感を持つ人も多いようだが、平安時代(竹取は初期だと思うが、末期には特に)浄土に対する思いが強かったのであり、月と浄土を重ね、楽園のようにとらえていたのだとすれば、あの音楽でOKだったのではないだろうか。
(4)表現が丁寧
ストーリーはおおかた原作通りだが、かぐや姫が生まれたときの表現など、独特な表現も見られた。
翁らに育てられてから急成長する様などは、丁寧に表現されており、わかりやすかったと思う。
○よくなかったところ
(1)帝の描写がひどい
とにかくひどい!!
顔が逆三角形で変!服もやたら大きくて変!
服の模様も一番適当に描かれていて変!
中国っぽい机やいすを使っていて変!
原作でも帝はやはりやや強引であるが、後ろから無理矢理抱きついたりはしまい。
原作では、お互いに好感を持ち、歌のやりとりをしている。
しかい、映画では、かぐや姫に生理的嫌悪感を抱かせ、地球を離れさせるきっかけになっている。
帝の扱いが本当にひどい!
(2)月で出会っていたのは誰?
月での生活を思い起こすシーンで、寂しげな表情を見せていたのは誰だったのか?わからん。
○全体的に
かぐや姫の罪やら罰やらについて、論述しているレビューを見かける。
予告編は見たけど、「罪と罰」を意識して映画は見なかった。
ただなぜ地球に生まれ変わってきたのか・・などと考えながら見てはいた。
途中「生きるために、生まれてきたのに」といったような台詞があったと思う。
これなのだと思った。
かぐや姫が望んだこと・・それは「自分の感情のままに、自分の意志で行動すること」ではなかろうか。
感情のままに、野原を駆け回る。
感情のままに泣き、笑い、人を好きになる。
都に出ることをいやがる、命名の宴の途中逃げ出す、桜の下で庶民に謝られ花見の気分が冷める・・それは、自分の感情とそれにより引き起こされる行動を、肩書きやら身分やらで縛りつけたからではないだろうか。
貴公子からの求婚に対しても、絶対的に拒んだのではない。外見や肩書きだけに惹かれたものを拒んだのであり、自分の感情を受け入れてくれる者なら、求婚を受け入れようとしていた。
かぐや姫がいたのは月。ひょっとしたら浄土。
苦しみのない世界・・聞こえはよいが、喜怒哀楽のない、感情の起伏のないフラットな世界に嫌気がさしたのだろう。
地球を見下ろし、地球人が感情豊かに生きる姿にあこがれたのだろう(アダムとイブは知恵を得、感情を得、楽園を追放されたが、かぐや姫は自分の意志で「感情」を手にしようとしたのでは)。
書店に向かって手に取った本は『かぐや姫の罪』(三橋健/新人物文庫)である。その本によれば、かぐや姫の罪は「かん淫」であり、人類すべてが背負いかねない罪を代表して引き受けてくれたらしい(イエスが、全人類の原罪を、磔刑によりあがなったように)。
ただ、この「思うままに行動すること」「自分の意志で行動すること」というのは、現代的な価値観であろう。
この映画の違和感は、忠実に描いた平安期に、現代の価値観である「自分の感情のままに、自分の意志で行動すること」をぶち込んだことによるものだと思った。
そんな価値観がない時代に、かぐや姫をぶち込んだのだ。
混乱も仕方がない。
「感情のままに、自分の意志で行動すること」
これを捨てて幸せなのか、貫いた方が幸せだったのか・・。
帝がひどすぎたので、マイナス2ポイントだ!
確かにできすぎ
是非、観て欲しい!
アメリカよ、これがアニメだ
とか、言いたくなります。
緻密な描写でもなく、リアリティ溢れるCGでもなく、でもため息が出ました。
背景や構図にうっとり。動きやカメラワークに心奪われました。
ストーリーは原作を大きく弄らずにあれで良かったと思います。
押しです!
話が普通だった
涙がでる理由
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