小さいおうち

劇場公開日:

小さいおうち

解説

名匠・山田洋次の82作目となる監督作で、第143回直木賞を受賞した中島京子の小説を映画化。昭和11年、田舎から出てきた純真な娘・布宮タキは、東京郊外に建つモダンな赤い三角屋根の小さな家で女中として働き始める。家の主人で玩具会社に勤める平井雅樹、その妻・時子、2人の5歳になる息子の恭一とともに穏やかな日々を送っていたある日、雅樹の部下で板倉正治という青年が現れ、時子の心が板倉へと傾いていく。それから60数年後、晩年のタキが大学ノートにつづった自叙伝を読んだタキの親類・荒井健史は、それまで秘められていた真実を知る。時子役を松たか子、晩年のタキを倍賞千恵子が演じた。若き日のタキに扮した黒木華は、第64回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(女優賞)に輝いた。国内でも第38回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。

2014年製作/136分/G/日本
配給:松竹

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第38回 日本アカデミー賞(2015年)

受賞

優秀助演女優賞 黒木華

ノミネート

優秀作品賞  
優秀脚本賞 山田洋次 平松恵美子

第64回 ベルリン国際映画祭(2014年)

受賞

最優秀女優賞(銀熊賞) 黒木華
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(C)2014「小さいおうち」製作委員会

映画レビュー

4.0松たか子VS黒木華 見事なまでの対峙

2020年10月24日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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共感した! (共感した人 3 件)
大塚史貴

4.5教科書と現実

2022年8月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

知的

難しい

本作は、昭和10年代のある家族のお手伝いさんが主人公であり、雇い主の妻と部下との恋愛模様を軸に、忍び寄る戦争に翻弄される、今も昔も変わる事のない人間の心情を活写している。大事件は起きないが、些細な出来事を巧みに積み重ねて、ストーリーに起伏を付け、洗練された台詞で作品全体に緊張感を持たせている。

現代に生きる年老いた主人公の回想という展開なので、我々現代人が教科書で知ったものとは違う、主人公が生きて感じた昭和10年代の豊かさと現代との類似点が際立っている。子供の受験に奔走する母親たち、おもちゃメーカの重役である主人を囲んでグローバル化を考える社長や部下たちの姿は現代と大差ない。

そんな時代も戦争によって蝕まれていく。家族が住む小さな赤い屋根の家が空襲されるシーンが印象的である。この家は無防備、無抵抗な市民の象徴であり、その家が、無残に破壊されることで、敢えて、血生臭さを排除し、戦争の悲惨さを端的に表現している。

何故、態々、現代と過去が交錯する設定にしたのかは、親戚の若者と主人公の口論シーンが端的に物語っている。昭和10年代を教科書でしか知らない若者と、実体験してきた主人公との意見の食い違いは、歴史の社会的認識と個人的感覚の差である。歴史を括り過ぎると断片的になり、それでは時代の雰囲気は解らない。やはり、歴史体験者の生の声を後世に語り継いでいかなければ、歴史は正しく伝承されていかないという本作のメッセージが伝わってくる。

本作は丁寧で緻密なストーリー構成だが、肝心なところは説明不足である。主人公の雇い主が、妻、部下を本当はどう思っているのか等々、何よりも、“長く生き過ぎた”という主人公の重要な台詞の真意は最後まで解らない。

作為的に説明を排除し、映像表現から観客が想像するように仕向けている。観客それぞれが色々な想像をすることを許容している。それが映画の妙であり、名匠・山田洋次監督の狙いであろう。

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共感した! (共感した人 13 件)
みかずき

4.0奥さまの秘密そして反戦・・静かに綴る女中さんの日記

琥珀糖さん
2022年7月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

2014年。監督:山田洋次。原作は中島京子の直木賞受賞作です。

昭和11年に田舎から東京に女中奉公に来た布宮タキ(黒木華)
奉公先の「小さい赤い三角屋根のおうち」の9年間は一生涯タキの心に、懐かしさと悔恨を
残すものでした。

お婆さんになったタキ(倍賞千恵子)が親戚の健史(妻夫木聡)に相談しながら綴るノート。
倍賞千恵子と妻夫木聡が実の祖母と孫のようで、心からほのぼのとしました。
でも口当たりはソフトですが、内容は重かったです。

タキが憧れる奥様(松たか子)の秘密と平井家の日常。
何より太平洋戦争に突入する日本の様子が、克明に綴られ「庶民から見た・・・それも田舎から来た女中さんの目に写った戦争」が、とても分かりやすかったです。

日本が満州に侵略して、まるで世界制覇を目論む今の中国みたいです。
真珠湾攻撃をして開戦すると、まるでもう勝ったようなお祭り騒ぎ。
そしてそして戦局は日に日に悪化して行きます。

そんな中、奥様は旦那様の会社の部下の青年(吉岡秀隆)と道ならぬ恋に気を取られています。
松たか子が本当に美しく着物姿が素敵でした。
(私はあのご両親から生まれたにしては不細工だ・・・などと思ってたんですよね、
不美人とか普通とか思ってたなんて、とんでもないです。お母様(藤間紀子)譲りの臈長けた美女ですね。
大豆田とわこ・・を見て、なんと魅力的なのだろうと、思いました。
今では日本を代表する美人女優と思っております・・すみません)

兎も角、奥様は若い青年によろめいてしまわれるのです。
そして戦局の悪化で、病弱な青年の吉岡秀隆までに赤紙が届くのです。
赤紙とは戦争への「召集令状」のこと。
その紙の色が赤かったからそう呼ばれました。

そして若い女中タキちゃんは、奥様に一世一代の嘘を付くのです。
若い女中さんが、奥様一家の幸せを願って付く嘘。
この嘘は後々、タキちゃんを後悔に引きずり込むことになります。
(60年後に思い出しても泣き崩れる程の後悔)
そして奥様一家を起こる不幸な出来事。

この映画は「反戦」とは一言も言いません。
なのに戦争の愚かさと不条理が、観るものにクッキリと伝わってきます。
原作の良さ、そして山田洋次監督の手腕でしょう。

観て良かったと思う作品でした。

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共感した! (共感した人 6 件)
琥珀糖

5.0黒木華出世作

2022年6月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

楽しい

過去数回鑑賞

2014年公開作品

原作は『長いお別れ』の中島京子
監督は『男はつらいよ』シリーズ『学校』シリーズ『家族はつらいよ』シリーズ『幸福の黄色いハンカチ』『たそがれ清兵衛』の山田洋次
脚本は他に『釣りバカ日誌16』『あの日のオルガン』『いのちの停車場』の平松恵美子

時代背景は現代と戦時中
ドキュメンタリーではないが戦前戦中のリアルが醸し出されている傑作
日本に腐るほどいるステレオタイプなリベラルには絶対に作れない代物

若いころに山形から上京し赤い屋根の小さい家に奉公したタキの思いで話
所謂不倫もの
でもそこは山田洋次監督だから

会わせてあげたい
会わせるわけにはいかない
奉公先の奥様の不倫に葛藤する女中タキの苦悩

タキの話を聴いた正治は「美化だ」「客観的じゃない」と否定的
僕は客観的になどと上から目線の奴ほど客観的視点ができない自己中だと決めている

頭の良さと想像力は関係ない件の話は政治家批判含めて同意
与党だけならまだしも立憲もバカが多く世の中ウクライナだコロナだといっている時に昼間っから国会でAV談義に花を咲かせるオゲレツときてるから参ってしまう

エンドロール前半はタキの平井家初日の模様

タキの奉公先の奥様・平井時子に松たか子
山形・米沢から東京に奉公する若年期の布宮タキに黒木華
晩年期の布宮タキに倍賞千恵子
時子の夫でおもちゃ製造会社の常務・平井雅樹に片岡孝太郎
雅樹が務めるおもちゃ会社の新入社員・板倉正治に吉岡秀隆
軍治の息子で康子の弟・荒井健史に妻夫木聡
タキが初めに女中奉公することになった作家の小中先生に橋爪功
タキに次の奉公先の平井家を紹介する小中夫人に吉行和子
麻布に住む時子の姉・貞子に室井滋
時子の親友・松岡睦子に中嶋朋子
雅樹が勤めるおもちゃ製造会社社長柳にラサール石井
タキの叔母カネにあき竹城
タキと見合いをする山形庄内で教師を務める50過ぎの花輪和夫に笹野高史
花輪の叔母に松金よね子
時子の息子・平井恭一の晩年期に米倉斉加年
酒屋のおやじに螢雪次朗
時子の息子の足をマッサージする治療師に林家正蔵
タキの甥・荒井軍治に小林稔侍
軍治の娘・荒井康子に夏川結衣
健史のカノジョ・ユキに木村文乃

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野川新栄
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