ショコラ(1988)

劇場公開日:

解説

独立直前のアフリカ・カメルーンの小さな田舎町に住む唯一の白人家族の姿を少女の目を通して描く。製作はアラン・ベルモンドとジェラール・クロニエ、監督・脚本は本作品がデビュー作になるクレール・ドニ、共同脚本はジャン・ポール・ファルゴー、撮影はロベール・アラズラキ、音楽はアブドゥーラ・イブラヒムが担当。出演はイザアック・ド・バンコレ、ジュリア・ボスキほか。

1988年製作/フランス・西ドイツ合作
原題または英題:Chocolat
配給:シネセゾン
劇場公開日:1989年6月17日

ストーリー

現代のアフリカ・カメルーンを訪ねたフランス(ミレーユ・ペリエ)は、偶然出会った黒人の親子の車の中で、自らの幼い頃の体験を心静かに回想するのだった。--50年代末期、カメルーンのフランス統治の小さな行政区に、マルク・ダランス(フランソワ・クリュゼ)は妻エメ(ジュリア・ボスキ)と娘フランス(セシル・デュカス)を伴って赴任した。彼らは黒人達の住むこの田舎町の唯一の白人家族で、マルクが監督区を巡回するためにしばしば家を留守にすることにより、残されたエメとフランスはそれぞれの時間を周りの黒人達の中で過ごしてゆくことになる。そのうちフランスは、使用人の黒人青年プロテ(イザアック・ド・バンコレ)と奇妙な友情で結ばれるようになり、一方エメは家事にいそしむことで夫を待つ辛さを紛らわす。そして庭園の世話に情熱を注ぐ彼女の生活の僅かな刺激は、時おり訪れる白人客とのディナーやダンスであった。そんなある日、進路を見失った一機の飛行機がこの村に緊急着陸した。マルクは行政官として見知らぬ乗組員たちを家に迎え入れるが、この数人の白人の到来は、ダランス一家と黒人たちの静かな沈黙の信頼をかき乱すようになる。そしてエメとプロテは内在する心のざわめきに気づきつつ、フランスは独り大人たちに取り残された観察者となる。やがて飛行機は修復され、空へと消えて行き、ダランス家にも元の平穏な日々が戻ってきたかのように見えた。しかし内面に潜む混乱が、それぞれの分別によって隠されているのである。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第41回 カンヌ国際映画祭(1988年)

出品

コンペティション部門
出品作品 クレール・ドニ
詳細情報を表示

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画レビュー

4.0嫌いになれない一作

2024年3月23日
iPhoneアプリから投稿

ゆったりとしているのに、 なんて官能的な作品だろう 肌の触れ合いすらないのに、 なぜあんなに緊迫感があるのか。 いい意味でも悪い意味でも。 また、フランスの話に戻っていく、 その終わり方含めて素晴らしかった

コメントする (0件)
共感した! 0件)
JYARI

4.0新文芸坐シネマテーク 大寺眞輔さんの日本語字幕にて鑑賞 これと、『...

2023年7月14日
iPhoneアプリから投稿

新文芸坐シネマテーク 大寺眞輔さんの日本語字幕にて鑑賞 これと、『金曜日の夜』『ホワイト・マテリアル』とても見たかったので来週、再来週も楽しみにしています

コメントする (0件)
共感した! 0件)
m m