キャプテン・フィリップスのレビュー・感想・評価
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アクションスリラーでした
題名から勝手に人間ドラマ系だと思って観たら、完全にアクションスリラーでした。
故に脚本的には良し悪しは別にして登場人物の心理や背景の描写はありませんが、演出的にはスリラー抜群です。
ガンプの頃から見続けているので、安心しすぎて演技力になかなか眼が行きませんが、終わってみればハンクス君、大熱演です。特に最後の10分、カッコ悪さが秀逸です。
トムハンクスかっこいい
2021年7月6日
トムハンクス祭り。
子供の頃、トムハンクスを見ても、なんも気持ちも湧いてこなかったのですが、最近とても好きな俳優になりました。どの役にも安定感があって、演技も臨場感があり、観ていて飽きないです。
本作もそんな作品の一つでした。
貿易船の民間船長がソマリア沖で海賊に襲われ、シールズや海軍に救出されるまでの実話ベースの物語です。
そんな凝った伏線などはないですが、緊迫感が伝わるような演出だったと思いました。
また軍艦や貿易船のどーんと構えた感じが格好良かったです。
この手の作品は、軍が出てきて見事解決!みたいな筋書きが多く、芸のない作品が多いです。
本作もそうではあるのですが、他の作品と違うところは、海賊のソマリア人の人物像を細かく設定しているところでした。
「黒人の貧しい海賊」ではなく、全員一人一人「顔」がありました。だからこそ、フィリップスだけでなく、海賊の心理戦も、観ている側が惹き込まれたのだと思いました。
良い作品でした。
トムハンクスという名優
米軍の宣伝映画ですな、これは。
ソマリアで海賊がコンテナ船を乗っ取るものの、乗っ取りが半ば失敗だったことを悟り、救命船で逃げ帰ろうとする海賊によってコンテナ船の船長は人質として連れ去られます。
しかし全知全能の米軍の「活躍」(というよりも陰謀と言うべきだと思いますが……)によって、海賊どもはやっつけられ、船長は無事に救出されるという映画です。
めでたしめでたし。
米海軍の全面協力なので、宣伝映画だと思えば良いのかも知れませんが、それにしても「米軍が悪党と認定した相手に対しては、どんな嘘をつくことも許されるし、最初から皆殺しにする前提でいても許される」みたいなメンタリティには、辟易とさせられます。
ストーリーとしても、引き伸ばされ引き伸ばされて薄っぺらい話だとしか言えません。
実録物の弱みがモロに出ているという感じです。
アメリカ人にとっては、こういう船長であっても「英雄」としてもてはやされるというのが、私には不思議です。
だって私は日本人なものですから。
ベトナムで捕虜となって生還しただけで英雄と言われ、上院に当選し、大統領の有力候補にまでなってしまう人がいる米国と、生きて捕虜になることを恥辱と感じる日本の差っていうんでしょうか。
その場に居るかのような映像と迫真の演技
名優トム・ハンクス
ずっとハラハラドキド。海賊に追われている時も、乗ってきた時も、仲間を探されている時も、船長が人質になってからも。
あんな無防備な状態で物資運ぶことに驚き。貨物船でも武器くらい持っているのかと思ってた。アメリカだし。
SEALsによる救出劇はすごかった。1発で3人殺すっどんだけ訓練されているんだ。1人でも生きてたらたぶん船長は殺されていただろう。
終盤の極限状態シーンは流石トム・ハンクスって感じ。
今作の監督がボーンシリーズのポールグリーングラスだから、主演マット・デイモンだったらどうな感じになるのか考えてみたが、もっとアクションぽくなって違うテイストの映画になりそう🤔
どんな話かわからない状態で見たから、最後実話ってことを知ってびっくり。しかも2009年だからすごい最近の話。wikiで見たが、船長は4日間人質になっていたらしい。
別名アフリカの角と呼ばれるソマリアは世界最恐とまで言われていたが、今はだいぶ治安が良くなっているらしい。30年続いた内戦が終わり、一応中央政府もある。2015年頃からソマリアによる海賊行為は大幅に減少している。ソマリアは一つの国家だが、内部は3つに別れており、未承認国家のソマリランドは他の2つに比べて、観光客が自由に街を歩けるくらい安全らしい。
緊迫感が半端ではない
緊張の糸が切れた後がリアル
【フィリップス船長の漢気に心震わされ、ポール・グリーングラス監督が描くソマリア海賊のリアルな恐ろしさと海賊に走らざるを得ない海賊の姿及びソマリアの政治的背景に重い気持ちになった作品。】
ー 冒頭、痩せこけた、たった4人のソマリア人海賊があっという間に高速船でマークス・アラバマ号に近づき、銃を持って乗っ取るシーンの緊迫感が凄い。ー
・4人を演じたキャストが皆、ソマリア系である事と、彼らと映画制作陣とのパンフレットに記載されていた対談も神妙に拝読した。
キャストの一人を演じた B・アブディの言葉”海賊行為は許されないが、彼らの生活背景は理解して欲しい・・”が、心に残る。
・ポール・グリーングラス監督の描き方が、(実話がベースだからかもしれないが、)ドキュメンタリータッチなのも、今作のリアリティ感を増していたかと思う。
・キャプテン・リチャード・フィリップスを演じたトム・ハンクスの、鼓舞した勇気とは裏腹に、死に対峙する恐れを表現した表情も素晴らしい。
・隠れていた乗員たちが海賊たちに決死の思いで反撃する姿や、大統領指示でネイビーシールズが出動し、海賊たちの隙を伺う姿。
海賊たちがアメリカの軍艦の威容を見上げた時の、絶望的な表情は忘れ難い・・。
ー アメリカの巨大な軍事力に抗う、自分たちの無力な姿・・。ー
<今作が見応えがあるのは、劈頭、ソマリア海賊たちの貧困生活シーンが描かれていることに加え、彼らを単純な”悪”として描いていない所であるのは間違いない。
ポール・グリーングラス監督始め、映画制作者たちのソマリアの過酷な政治的背景を盛り込んだ今作製作のスタンスに敬意を表したい作品である。>
<2013年11月30日 劇場にて鑑賞>
臨場感がスゴイ
本当はSEALsですね。
さすがに実際に起こった事件を元にしているだけあって、最初から最後まで緊迫感溢れる作品でした。
そして何より出演されている役者さんたちの演技が素晴らしかったですね。
海賊から解放された後のT・ハンクスの演技は勿論、海賊役を演じた役者かんたちも本物かと見紛う程迫力がありました。
実際には最も酷い状況だったみたいですし、乗員たちは船会社を訴えていて、フィリップス船長は悪役になっているみたいですし、ソマリアの現状についての説明が若干不足しているのも気になりますが、完全にアメリカ寄りという訳でもないのが救いでしょうか?
字幕で鑑賞したのですが、SEALsの表記がずっとSEAL になっていたのが気になりました。SEa,Air&LanS(最後のsは小文字になりますが)の略ですし、これくらいの事は 翻訳される方なら常識のような気もしますが(^-^;
ラストの演技には脱帽
タイトルなし(ネタバレ)
どんな映画でも、セリフがなくてもトム・ハンクスが映れば意味が出る。意味が分かる。意味が変わる。
救出後のトム・ハンクスの演技は、台本には一体どんな風に書いてあったんだろう。
きっと、監督や脚本家が表したかったものをトム・ハンクスが超絶上手く演じているんだろうけど、果たしてそれだけか?
どうにも、トム・ハンクスが演じることで、監督や脚本家が表現したかったことを超えた 何か が加わってる気がする。
だって、トム・ハンクスが出ている映画には必ずその瞬間があるから。
トム・ハンクスさん以外まったく同じ俳優・スタッフで撮ったら 救出後のシーン、いや、海賊3名の射殺以降はどんな感じだったんだろう。
名優トム・ハンクスをも喰う海賊リーダーの名演
個人評価:4.2
息をするのも忘れる様な緊迫感。人質モノの映画では、この作品ほどリアルな恐怖を表現している作品を他に知らない。
それはトム・ハンクスの名演と、ソマリア人の海賊リーダー役の黒人によるものだ。この2人の緊迫した人質劇は、実際の事件を目撃しているかのよう。
海賊に手を染めるソマリアの実情と、部下である海賊達との葛藤、そして自由な国アメリカに憧れる青年としての感情が、このリーダーの演技から全て伝わってくる。演技未経験というこの役者の芯に迫る演技が、この物語の作品性を高めている。
オスカー俳優トム・ハンクスをも霞む存在感。
アメリカに憧れ悪事を働くリーダーは、皮肉にも受刑者として、渡米を現実のものにする。彼のその後も非常に気になるキャラクター像ではありました。
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