終の信託

劇場公開日:

解説

「Shall we ダンス?」「それでもボクはやってない」の周防正行監督が、現役弁護士・朔立木の小説「終(つい)の信託」を自ら脚本化し、終末医療を題材に描くヒューマンドラマ。不倫関係にあった同僚の高井から捨てられ、失意のどん底にいた医師の折井綾乃は、重度のぜん息で入退院を繰り返す患者の江木秦三の優しさに触れ、次第に心の傷が癒されていく。綾乃と秦三は医師と患者という関係を超えて強い絆で結ばれていくが、秦三の病状は悪化し、心肺停止状態に陥ってしまう。自らの死期を悟っていた秦三に、「もしもの時は早く楽にしてほしい」と頼まれていた綾乃は、ある決断を下すが……。草刈民代と役所広司が「Shall we ダンス?」以来16年ぶりに共演。

2012年製作/144分/PG12/日本
配給:東宝
劇場公開日:2012年10月27日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第36回 日本アカデミー賞(2013年)

ノミネート

優秀主演女優賞 草刈民代
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映画評論

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(C)2012フジテレビジョン 東宝 アルタミラピクチャーズ

映画レビュー

3.5尊厳死のテーマとは違う目線

2024年1月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

個人評価:3.7
「Shall we ダンス?」の3人が全く違う内容で再集結。ヘヴィな気持ちを残したまま物語は終わる。原作は未読だが、違う角度からでも見れる余白を周防監督は残していると感じた。
尊厳死のテーマとは違う目線。それは女医の人間の弱さや、男性への強い依存を描いている点だ。
病室で子守唄を歌い寄り添っているシーンの後に描かれた、奥さんが看病している様をドア越しで見つめる描写。あれは女としての嫉妬にも感じ、自分だけに明かした男の秘密を抱えたまま、独占欲からくる殺人も影を潜めている。
尊厳死と同時に人間の弱さと怖さを私は感じとりました。

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カメ

1.0微妙

2023年7月28日
スマートフォンから投稿

笑える

単純

難しい

検事が偉そうで不愉快!検事としてはもう少し医学知識があった方が良かった。最低な検事

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くらげ

3.0「自分の死に方」を考えるには好個の一本

2023年4月26日
Androidアプリから投稿

本当に意思の強い患者だったのですね。江木秦三(役所広司)は。自分の末期をこんなにしっかりと見定めて「ぶれない」ことに、心を打たれました。
もちろん評論子自身も自分の「死に方」というのは分からないのですが、交通事故による不慮の急死でもない限り、こんなにしっかりと腹をくくることはできないようにも思います。

おそらくは折井医師(草刈民代)は、医師としては優秀・有能という設定ではあったと思うのですが、反面、同僚の高井医師(浅野忠信)との関係でも、自分の「位置関係」を見定めることのできなかったという「弱さ」が、結果として江木の意思の強さに押し負けしてしまい、本作の結果に至ったのではないかと思われてなりません。 (その意味では、塚原検事(大沢たかお)のややもすると強引とも言える取り調べも、本件判決の結論も妥当な線なのかと思い直したりもします。)
いずれにせよ「自分の死に方」に思いを致して観るには、好個の一本かと思います。評論子は。

(追記)
実は『ロストケア』が評論子には満足の行く作品ではなく、同作を鑑賞しながら脳裏に浮かんだのが、本作でした。
ずっとずっと以前に観ていて、再観になりるのでけれども、本作を改めて観て、書けずに苦しんでいた『痛くない死に方』のレビューも何とか書くことができました。
『ターミナル・ケア』とか『リビング・ウィル』ということに関しては、やはり本作が評論子の「土台」になっているのかも知れないと思いました。

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talkie

2.0美人ヤブ医者。

2021年12月8日
iPhoneアプリから投稿

段取り下手の美人ヤブ医者に終を信託した役所が融通の利かない(そうあるべきだ)お役所に死んでから叱られる、ぶ厚そうに見えて薄い話し。

周防は嫁にこう殺されれば良いが、同じ役所の失楽園の死の方が気持ちE。

濡れ場は愉しんだ。

プロが面倒な手続から逃げると罪に成る、恋愛感情が絡むと女は手続を怠りがち、という手続論の映画か。

前半の尊厳死論と後半の手続論の間に観客を留まらせるのが狙いなら成功作だが、そういう映画を観たいと私は思わない。

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きねまっきい

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