ダークナイト ライジングのレビュー・感想・評価
全251件中、201~220件目を表示
着地点は非常に買う
念のため、「ビギンズ」と「ダ-クナイト」を観なおした。
誰もあんまり言わないけど、「ビギンズ」はヒーロー誕生秘話としては、かなりつまらない部類に入る。他のどのヒーローものよりもはるかにコスプレしてヒーローとなり、町を救う動機が弱いのだ。
そしてもっと誰も言わないのが、「ダークナイト」が傑作と言っている人のその理由。
「ダークナイト」は「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」のように、主人公が打ちのめされ、退いていくところで終わる。こういうの、好きな人多いよな。
正直、傑作扱いはそれだけ、のような気もするが。
「ダークナイト」の敵ジョーカーは存在はカオスそのものだが、ずいぶん用意周到なカオスで、そのため脚本はカオスしまくりでびっくり。
なぜかみんなそこに目をつぶりたがる。
ノーランの雰囲気がみんな大好きなんだねええ。
それはおいといて、ジョーカーはバットマンがいて、初めて自分が完成する、といったが、それはどんなに信念をもっても対峙すればするほど、混沌がそれを飲み込む、ということだ。信念あるものと信念なき悪とは勝負にならず、バットマンは退くしかないのだ。
しかしこのときのバットマンにそこまでの街を救う信念があったかどうかは、やはりはっきりしない。このへんは「ビギンズ」の責は大きい。そして本作にそのテーマを持ってくるのだから、さらに残念な思いがした。
とにかく「ダークナイト」はバットマンに退いてもらうための映画。
今回の「ライジング」は邦題、原題ともかく「退いた」から「前に出てもらう」話だ。もっというとてめえのケツはてめえでふけ、という話でもある。
あのときは信念は全て敵の手のひらで踊らされただけかもしれない。しかし、それでも「信念を持って、自分でケリをつけろ」という話なのだ。
だからこそ、本作の敵はオチも含め、まさに「信念ある敵」である。
バットマンは立ち上がらなくてはならないのだから、信念をもつ敵でないといけないのだ。
今回その信念を取り戻す。バットマン、ゴードン、そして市民、警察隊。
例え「穴」という笑ける展開があっても、それはそれでよし。ラストの自己犠牲っぽいのとかも、まあよいよい。
作り手はアメリカの向かう姿を一つの思いとして、本作のバットマンに投影したのかもしれないね。
オレはそうした本作自体のブレない着地点については、大いに共感を憶える。むしろカオスを描きたいがために、その有り得ない展開を無理やり詰め込んだ「ダークナイト」よりかはまっすぐな本作のほうがオレは好意的にみる。
ほかその1
とはいっても相変わらず、長い上映時間にうざい演出とうざいジマーの低重音。
ほかその2
キャットウーマンはバットポッドを乗り回したり、バットマンを騙したり、峰不二子ぽくてかっこいい。でもどうせなら、目を見せる扮装のほうがいいなあ。
ほか3
ファンじゃないんで、ラストは特に感動しない。
しかし遺志(意思)を継ぐもの、信念を受け継ぐもの、としてあの演出はやはりグッとくるねえ。
楽しめはしたけど・・・・
傑作ダークナイトの続編ということで、期待値MAXでIMAXシアターに行ってきたのですが、総評すると期待はずれ。脚本が杜撰でどうにも話しに入り込めませんでした。
深刻ぶってるだけで、実際はぜんぜんリアルじゃない荒唐無稽な話だよねーってのは前作でも言えることではあるのですが、前作は説得力のあるはったりが抜群にきいていました。
脚本だって完璧!なんて言えるものではなかったですが、ヴィランがジョーカー(何をやってもおかしくない脚本的に反則キャラ)でしたし、細かい演出が秀逸だったこともあり、上手いこと誤魔化されて心地よい「リアルっぽいヒーロー映画」を楽しむことができました。
一方今作。
まずはヴィラン。ジョーカーの後釜ということで大いに不安だったんですが、ベインはいい意味で期待を裏切ってくれました。
頭脳+筋肉で、バットマンは直接対決でも間接的にも徹底的に痛めつけられます。ゴッサムの支配が完了したあたりの絶望感は凄いものがありました。真っ向勝負でバットマンをねじ伏せてくるその姿はラスボスに相応なものだったのですが・・。
その分最後の唐突などんでん返しは本当に最悪でした。このおかげで脚本の整合性もめちゃめちゃ。
複線を積み重ねて積み重ねて最後にやられた!ってなるものじゃないと駄目とは言いませんが、どんでん返し前の描写どころか、後の描写ですらひたすら薄い。
脚本として最後に思いたから何となく付け加えてみました以上のものが感じられませんでした。
このおかげでベインは小物化しちゃいましたし、一気に白けてしまいました。ただ、自分は「ビギンズ」未見なので見たら大きく感じ方が変わるのかも知れません。
他にも粗さが目立ちました。一番気になったのがベインの「この平和は嘘の上のものだったんだぜ!」演説のあたり。仮にもベインはテロリストの極悪人です。いくら民衆が流されやすいって言ったって、下層階級の人間の鬱憤がたまっていたって、あんなに全力でヒャッハーしないでしょうよ。
そして、最大のクライマックスといっていいバットマン&警官隊 VS ベイン軍団の大激突。
ショットガンだの拳銃だのでフル武装しているプロ集団同士の戦闘は!・・・・・・・正面から全員で突撃してステゴロ。
いやー爆笑しました。でもここのバットマンリベンジマッチは素直に燃えたので良しとしておきます。
ここまで不満ばっかりタラタラ言ってきましたが、楽しめなかったわけではありません。正直バットポッドの横回転を大画面で見ただけで元取った!って思いましたし、予算かかってるだけあって映像はド迫力でした。包囲したとおもったらザ・バットで空飛んで逃げられて警察ポカーンなシーンとかもう最高です。
アクションシーンがとにかく多く、エンタメ分だけで十分おなかいっぱいになれました。脚本さえ気にしなければ、ポップコーンムービーとして秀逸な出来だったと思います。あと、最高なセリーヌカイルは最高にセクシーでキュートで最高です。本当にありがとうございます。
しかし、ノーランバットマンの集大成としては、エンタメだけでは大いに不満なのです。個人的にはあの「リアルっぽいヒーロー映画」が見たかった。ノーランに騙されて世界観に没入したかった。
この長時間を苦も無く見ることはできましたし、満足度は4点つけてもいいくらいなのですが、心情的に-2して2点ってことで。
スポーツカーではない
昔、徳大寺有恒がホンダのNSXはフェラーリと違って死の香りがしないからスポーツカーではない、ってなことを言ってたけど、そんな感じ。
色気がないよね。
酷評も見受けられるけど、映画を芸術ととらえるならば、確かに本作はスカスカかもしれない。しかし、鑑賞中の時間を楽しく過ごすという娯楽作品としては出来がいいと思う。
この監督の仕事ってこんなもんだと思うよ。ってか、前作が異常w
どうしても前作と比較しちゃうけど…
前作よりもかなりアクション方面に振っていて、その分描写が浅くなった部分もところどころ気になったかな。
ただストーリーの性質上、前回はバットマンとジョーカーっていう対象的な2人の戦いだったのに対して、今回戦うのはバットマンとベインだけではなく、スケールもかなり大きくなっているので、仕方ないかなと思ったりもする。そういった意味ではボリューム感はすごくあるし見応えのある作品だし、話の運び方というか盛り上げ方もやっぱりさすが。
特筆すべき点はやっぱりベインの存在感かなぁ。カメラもベインの存在を大きく見せるために使ってるし、スタジアムのシーンやその後も強い存在感を放ってる。前作のジョーカーといい、ホントに悪役の描き方はすごいと思う。ただそれだけに内面がもうちょっと見えてれば…っていうもったいなく思う部分もあり。
評価はすごくわれてるけど個人的にはすごく好きな作品だな。BD出たら買お
……タイトルは原題のままでよかったと思うんだけどなぁ
キャラクターの不在
パニック映画の構成。
バットマンのキャラである必要があまり感じられません。
それだけキャラに頼らないよく出来た脚本ともいえますが、少しはバットマンらしさが欲しかった。
蝙蝠の動きはどこへ。
アクションは前作と比べると軽快さを感じさせず、重く空振る拳はバットマン自体の加齢を思わせる。
バットマンは裏切られてばかりです。
こんなに町に全てを捧げる献身も誰にも省みられない、悪し様にいう人までいる。
なのに、どうして?と問いたくなります。
そんなにまでする必要はあるのだろうか?と。
しかし前作を視聴した方なら解るはず。
全てを捧げたからこそ、全てを捧げてしまったからこそ、今更否定できない。
今までやって来た事を無意味には出来ない。
彼には努力を重ね続ける必要がある。
逸れを踏まえて見ると泣けてきます。
こんなに彼が守ろうとしても、彼等は返すものを持たず、また返そうともしないのです。
執事の自分の人生を見つけて欲しいという気持ちが良くわかります。
監督の悪いところが出てた
そんなにややこしくする必要が果たしてあるのかと思わずにいられない。そのややこしさでドラマを盛り上げようとしているんだけど、そもそもそれが必要かどうか検討するとそうでもなさそうなので、結局自分でややこしくして面倒くさくするマッチポンプじゃないかと、見ていてバカにされている気分になる。『インセプション』の夢の攻防の話とか自分で勝手に困難な状況を設定して、たいへんドラマチックですなんて言われてもつきあっていられない。今回もそんな感じがとても出ていた。
また、地味でリアルな方に寄せている分、登場人物のキャラの薄さがつまらなさに傾いていると思った。見ていて面白かったのは執事のアルフレッドで、本当に面白くなかったのは大ボスのマスク男で、キャットウーマンも悪くないんだけど、ミッシェルファイファーと比べるとどうにも薄い。
特撮や撮影など現在進行形で最新の技術の集積による表現、センスのいいところもたくさんあって大変素晴らしかっただけに、そもそもの部分でつまらないのが大変残念だった。
それはねーだろ
最終章ダークナイト ライジング素晴らしい出来だと思います。
もの凄い迫力で予想外の展開、観ている人を興奮と驚きにさせ、
さすがハリウッド映画と思わさせられ度肝を抜かれます。
ですがバットマンファンからして観たら、ちょっとなぁ…って感じになります。
前作ダークナイトの敵ジョーカーを遥かに超え、圧倒的な強さを持ちバットマンの身体から心までボロボロにしてしまう強敵ベイン。
そのベインのやられ方があっけなさすぎ。
バットマンを殺そうとしている所をキャットウーマンがバットポッドでいきなり横から不意打ちして吹っ飛んでお終い。
その後ベインは一切出ません。
せめて倒れて死んでいく所ぐらい映せよw
さすがに、え?それはないやろって思いましたね(笑)
今回のメインキャラクターとでも言えるあの最強のベインがあんなあっけないやられ方で終わるとはさすがに僕は納得いきませんでした。
しかもバットマンではなく、キャットウーマンにやられるってゆー(笑)
意味がわかりません。
後、誰も出ることができない奈落の底からかつて這い出た者がいた。
それは一人の傭兵(ラーズアルグール)と王の娘?の間で産まれた幼い子供だった。
地獄で産まれ強く育った子供。
その子供がベインではなく、まさかのミランダってゆー女(笑)
ブルースからウェイン産業を任されてかなり信頼されてた彼女がまさかのラーズアルグールの娘で奈落から這い出たただ一人の子供。
そんな凄い奴が女でさらに強いんだろって思ったらトラック運転して事故って死亡(笑)
これもあっけなかった。
ほんと最後のクライマックスはなんなんだ!
テキトーすぎる。
しかも原爆使うってゆー。
もっと悪魔的なやり方でゴッサムを滅ぼそうとしろ。
ビギンズは水道毒ガスを流し人々を苦しめる。ダークナイトはジョーカーが恐ろしい殺戮を繰り返し人々を苦しめる。ライジングはちょっとよくわかりませんでした。
原爆って実世界でもテロであるし。
あとスタジアムでの爆発が起きた後ベインが観客の前で原爆を使いゴッサムを滅ぼすとかなんとか言ってるシーン!
フツーあんな爆発で選手全員殺されてんのに逃げないで何のん気に真顔でベインの話聞いとんねんと。
フツー逃げるだろε=┌( ・_・)┘
まぁそのよーなリアリティが減った部分もありました。
まぁ面白かったのは面白かった!
迫力も凄かったし。
バットマン好きやし!
まぁこんだけゆっといてもっかい観に行くが(笑)
長くなってすみません。
共感できる方がいれば嬉しいです。(笑)
がっかりした人に読んでほしい
本作をみてがっかりした人に読んでほしいです
少し長いですが、共感できる人もいるとおもいます
1,悪役について
ベインの声は意外にも間抜けでなんだか親しみやすく、口を隠した状態で目線の変化だけで内面を表現するハーディの演技はすごいのですが
バットマンと並べるためにわざわざ影の同盟をがまた出てきたのはよくないです、強さの理由はあのマスクからすっているドーピングだけで十分です、でもなんでドーピングマッチョがフットボールスタジアムで選挙運動みたいな演説をするのでしょう、それとハーヴィーデントのことをばらすシーンのせいで「ダークナイト」でのテーマが決定的にこわされました、極めつけにひどいのは奥の手として原爆を持ってきたことです
「ダークナイト」の続編で原爆かよ、「ハートロッカー」の続編で主人公に巨大ダイナマイトを解除させるぐらいあり得ない
世界で唯一の原爆被爆国でありながら原発のことでいろいろともめている日本人が一番敏感にならなければいけないだろ
自分の不注意で原爆をテロリストに渡してしまったやつをヒーローにするような話を簡単に評価するなよ
前作はジョーカーの演技がすごい以前に話がよく練られていた
ジョーカーは40年にでてきた名悪役だがそれに焦点が当てられるなかでもう一人の悪役を作り出す、そう、トゥーフェイスです、彼も42年からいるバットマンを代表する悪役です
ハーヴィーと聞いてピンとくるマニアもいるが本当に見事なシナリオだった
それに対して今回は黒幕が「実は私がラーズの娘よ」と説明するだけで見事とはいえないと思う
2,ださいよバットマン
なんでヒマラヤの奥地で心身ともに訓練された忍者が2回も女にだまされるのでしょうか
キャットウーマンはいりません、バットマンが死んだのはキャットウーマンのせいなのに最後はいいやつになってしまって、バットマンにおける善悪の道徳的テーマをぐちゃぐちゃにしています
どんでん返しでてきたタリアも全くゴッサムっぽくない、まるで脚本の締め切りまじかに「ユージュアルサスペクツ」をみて、思いついたかのように慌ててつけた程度のシナリオです
バットマンの死に方は「鉄腕アトム」や「アイアンジャイアント」と同じでありきたりだし、墓穴を掘ってただけです
前作はバットマンが人間のヒーローとして戦ったからかっこ良かったのであって、今回はすごいのはルーシャルフォックス(科学者)だけだということになってくる
3,最後に
決してつまらない映画だったとはいいません、確かに面白いところもあります、最初の映像なんかは度肝を抜かれました
大好きなバットマンが終わるというのにこんなに批判されるシナリオのできなのが残念なのです、決して前作のようにネガティブな終わりを求めている訳ではありません、今回は細かいところがいろいろとよくできていないのです
それと悪役は工夫できたはずです
例えばペンギン(ダニーデヴィートなどに演じてもらう)リドラー、ブラックマスク
少しマニアックですがベントリロクエスト(腹話術師なのでアンソニーホプキンスに演じてもらう、ハンニバルレクターよりすごい悪役になってしまうかもしれない)
この一癖も二癖もある悪役たちをジョーカーやトゥーフェイスのように見事に再現できていたら「ダークナイト」の終わりにふさわしい作品だったはずです
劇場で見なければ絶対もったいない!是非スクリーンで!
私はハデなアクション系や、CGを駆使しただけのドタバタな映画は苦手なタイプである。
しかし、このクリストファー・ノーラン監督の作品だけは例外で、どんなに全編にアクションや派手な仕掛けが多く出て来て、見せつけられても、全く飽きる事も失望する事も無い!彼の作品には、監督の哲学がいつも同時に盛り込まれている為にCGを駆使した度肝を抜く様な見せ場も必然であり、計画の一部で有る為に観ていて変に気になる事などは無く、突っ込み処は無くなってしまうのだ!今回の作品も同様に、彼の作品らしい良い点が集約されている為に、3時間近い本作品でさえもたっぷりと楽しむ事が出来た!
特にシリーズものは徐々につまらないストーリー展開に陥ってしまいがちだし、観客の期待値が作品ごとに上がって行く事もあり、その結果作品の出来上がりの印象度は期待値に反比例してしまう事が普通だが、流石はノーラン監督の作品だ。この点でも見事に観客の期待に応えられる作品に仕上げてくれて、この点でも本作は例外的に素晴らしい出来だ!
シリーズ最終章としても、納得の出来る作風として出来上がっている。
しかも、今回はキャストに新たに加えられたノーラン監督の「インセプション」でも好演を披露してくれたジョゼフ・ゴードン=レヴェットと個人的にも私は好きな女優さんのアン・ハサウェイが出演している点でもポイントはアップする!
どうしたらこうした巧い脚本が出来て、テンポが良くて、切れの有る画面展開が出来るのだろうか?無駄なカットやシーンも一切無いのだ!
才能のあるノーラン監督ともなると、はやはり別格なのだろうか?
カーチェイスなどのアクション系が苦手で、特撮重視の作品はあまり高得点を出したくない私でさえも本作は例外的に高得点を付けたい気持ちになる痛快な映画だった。
これこそは、映画館で、そして出来る事なら是非、IMAXで観て楽しんで欲しい作品だし、最近の洋画はつまらないと敬遠している人達にも是非観て欲しいお薦めの作品だ。
この夏休みは、学生さんから、熟年層の人達まで、この映画を観て気分をリフレッシュするのにも最高の作品だと思う。
或いは、最近はDVDのレンタル化が速い為に、数か月待てば自宅で、映画が楽しめると思っておられる方も多数おいでの事だろうが、こう言う作品は是非、スクリーンの大画面で、そして多くの人達と一緒に劇場で、しっかりと臨場感をたっぷりと味わって欲しい!
あえて私は、今回この映画のレビューでは、ネタバレするような事が無い様にその内容については触れない事にしたのだが、精神性を重要視する日本人には、とても観ていて腑に落ちる納得出来る作品だと思う!とだけ記しておこう!
そしてもう1点付け加えるなら、私もラストで騙されたと思ったな!そう言えば、或るセリフのワンシーンを思い出し、複線が描かれていた事に気が付いたが、あっさりとやられました!これこそ、映画の醍醐味、楽しみだね!
「ダークナイト」を面白いと感じたならぜひ観るべき!
三部作の内「ビギンズ」は観ておらず、「ダークナイト」も先日のTV放映で初めて観た程度だが、その時の衝撃が強かったため観てみた。いやいやクリストファー・ノーラン監督の世界観・作品観は良いですね。ネタバレできませんが今作も敵役がイっちゃってて凄いことになっています。2時間40分超の作品ですが一気に観れました。二作目までで少しでも興味があるようでしたらお薦めです。
これは、1人の伝説と言う苦悩な人生を壮絶に描いた作品だ!
まず初めに注意!
ダークナイトを観てこの作品を観る方。ダークナイトの様な狂気や心理戦を期待すると、肩透かしにあいます。
ビギンズの延長上にある様な、純粋なアクション作品だと思えば、その迫力やアクションは最高だと思い満足します。 あえて、ダークナイトを切り離し、伝説の始まり(ビギンズ)と伝説の終わり(ライジング)に焦点を当てたと思って下さい。
それと、悪役登場人物の詳しい生い立ち等は描かれていません。 それは、他のアメコミ同様にコミックを見れば済む話しなので、それを望まない事が前提です。
(そこまで描くと、時間が3時間を超えます。)
又、客観的にしか映画を観られない方には、面白いアクション映画程度にしか思えません。 前作2作品を観なくても楽しめると言う人も居ますが、観ないと面白さが半減します。 そこには、単なるアクション映画でなく、3部作通しての主人公ブルース・ウェインの、苦悩と葛藤が描かれており、彼が何故伝説となりそして、伝説が終わる迄を壮絶に人間ドラマとして描かれているからです。
前作迄の話しの一部、何気ないセリフや問いかけの答えが今作のあちこちで、その答えとして出て来ます。 これは、前作迄を何度と見直す程のマニアじゃないと分からないでしょうが、そのシーンが来ると「あぁ~」と思います。
1作目でレイチェルが言った「大富豪と言う仮面」(本来のブルース・ウェインは去ってしまった。)、父親のセリフ「人は何故堕ちるのか? 這い上がる為」、2作目でのハービーが語った「悪として生きるか、ヒーローとして死ぬか」等。
全てを失い大富豪から一般人となる事で、ブルース・ウェインその仮面は無くなり、再び奈落へと落ちそこから這い上がる。 そして、悪として生きるかヒーローとして死ぬかの決断をする。
今作が凄いと言うのは、まさに前作迄のセリフを絶妙に絡め緻密に作られたストーリー。
それと、現社会での市民が思う不平や不満、テロリズムと言った事をそこに盛り込み、一つの作品として結末した事にある。
ライジングの意味する物。 それは、それぞれの視点から描いた昇ると言う事だと思います。
人それぞれ、感じ方や解釈は違うと思いますが、この映画で共感してもらえるとありがたいです。
多分、新3部作のマニア(自分を含め)の人には、最高傑作に相応しいと思います。
それ以外の人には、面白いアクション映画程度としか思えないでしょう。
以上を踏まえた上で、是非IMAXシアターで楽しんで下さい。 映像や音声の迫力が、普通の劇場とは違います。
1時間程度IMAXで撮影された今作を120%楽しむ事が出来ます。
人間のドラマが熱い
すっかり引き込まれ、あっという間でした。凄い!面白い!
IMAXではなかったけど、劇場で観て良かったです。
最終章として申し分なしでした。混沌の中で強い魂を持つ者たちが自分の信念のもと、関わり、ぶつかる。
人間のドラマが熱かったです。
シリーズ1作目からのキャストは最後までお見事でした。
クリスチャン・ベールのバットマンは見納め、なんでしょう。ホントにカッコいいです。
トム・ハーディー、ジョセフ・ゴードン=レビット、アン・ハサウェイ、はまり役でした、かなりスゴい。
コスチュームがまた、良かったです。
ミランダ・テイト役は、もう少しアメリカっぽいクールビューティが良かったかなと思いました。
鑑賞し終わって原題の方が断然いいと思いました。1作目は「〜ビギンズ」で、邦題もそのままだったのにね。
お前が弱いんじゃない、俺が強すぎるんだ
まずはじめに、
どうか前作「ダークナイト」とは別ジャンルの映画と考えて観て頂きたい。
評価としては
数ある三部作映画の最終章としては☆5つ
映画としては☆4つ
前作「ダークナイト」と比較しては☆2つ
作品を見終わったあと、最初に頭に浮かんだのは
「気にすんな、お前が弱いんじゃねえ、俺が強すぎるんだ」 by 伊達臣人
とはいえ、あのバットマンシリーズの最終章。まずは劇場で見ないわけにはいかないでしょ。
暴力と暴力が織り成す破壊のシンフォニー
前作でヒース・レジャー演ずるジョーカーと繰り広げた壮絶なる死闘を、どう引き継ぎ、どう超えて、完結させるかに注目して劇場に馳せ参じたが、フィナーレに相応しい地獄の大河ドラマに仕上がっている。
前作で街の平和のために、敢えて悪の汚名を被り、バットマンを封印したにも関わらず、彼を再びリングの上に引きずり出した最後の敵は、悪魔の申し子・ベイン
グロテスクな容姿とは裏腹に、株式市場に乱入して企業を破産させたり、地下のハイテク兵器はおろか核までゴッソリかっぱらう姑息で用意周到な兵糧責めは、現在世界をはびこるテロ組織の頂点を想わせ、闇の深さを突きつけるに充分な存在感を放つ。
敵が握る核爆弾なぞ元々は、ブルース・ウェイン財団所有やったし、ゴッサム・シティの悪党を取り締まっていた新法も嘘塗れの背景をごまかし成立させたモノだ。
戦争を終結させるは、多くの人命が犠牲になると覚悟せねばならない。
暴力は暴力を以て征するしか根本的に不可能なのだ。
正義と悪とは明確に二分化なぞ絶対に不可能であり、常に表裏一体の世界で絡み合っていく複雑な縮図であると、両者の背負いが明らかになり、死闘が熱を帯びるに連れて痛感させる。
全ての流通を遮断され、政府に見離されたゴッサムシティの凄惨なる無法地帯は、これまで軍事介入し、殺戮を繰り返してきたアメリカそのものに対するツケが凝縮されていると、私なりに受け止めた。
核まで引っ張り出す展開は、今の日本にはかなりヘビーな味付けだが、これほどまで濃密に練り固めなければ、私のような鈍感な日本人は平和について見つめ直そうとはしないだろう。
束の間の平和は、多大なる犠牲から成り立つ悲劇の1コマに過ぎない。
そんな壮大な血生臭さに染まる絵巻の完結に立ち会えた瞬間こそ、私にとって束の間の平和なのである。
まあ、キャットウーマン演ずるアン・ハサウェイの妖艶なる色気を堪能できれば、私は充分平和なんやけどね。
結論:地球を救うのは愛よりも先ずは、エロである
あと、やっぱり長いね
相変わらずワケのわからない結論でサゲたところで、
最後に短歌を一首
『傷を剥ぎ 仮面の目覚め 影と舞う 平和売り買う 奈落の街へ』
by全竜
前作を凌駕してみせたノーラン監督に拍手!!
165分という長さをまったく感じさせない。
豪華で多彩な俳優陣を無駄なく使い切る脚本と演出が素晴らしい。
ストーリーに秘められた情報をしっかり伝える撮影と編集も文句なし。
前作「ダークナイト」を観ていないとしても、ダークナイト(=バットマン)とゴードン市警本部長が置かれた苦境、そして執事のアルフレッドの主人ウエインに対して抱く危惧が充分に理解できるはずだ。
「ダークナイト」の悪役・ジョーカーは亡くなったヒース・レジャーの鬼気迫る怪演で、作品のレベルを押し上げた。はたして、それを乗り越えられるのだろうか、期待と不安がよぎるが取り越し苦労だった。
今作の悪役・ベインはジョーカーよりも現実的なタイプながら、その異様なマスクと強靭な肉体でダークナイトのハイテク武器が通用しない。肉弾戦でしかケリがつけられない。しかも組織を束ねる統率力と揺るがない精神力を併せ持ち、その圧倒的な強さはジョーカーを凌ぐキャラクターに仕上がっている。クリストファー・ノーラン監督に“限界”という言葉はないのだろうか。
音楽もいい。ノーラン監督と組んだときのハンス・ジマーは別人のようにいい仕事をする。この作曲家は自身が担当したほかの映画の楽曲に似たようなスコアを書くことが多いのだが、「ダークナイト」「インセプション」そして本作の音楽は作品の世界観を作り上げる効果を充分に担い、観る者の心を高揚させる。
アン・ハサウェイのセリーナ・カイル(=キャットウーマン)は、その身体能力に加え知的な優雅さを持ち、そしてなにか暗いものを引きずっている。ブルース・ウェインと同じ血が流れていると感じさせる、今までのキャットウーマンとは違った人物像に作り上げた。
若き熱血警察官・ジョン・ブレイクのジョゼフ・ゴードン=レヴィットが、案外に物語が持つテーマ〈法が足枷になることもある〉の中心的な役割を持つ。
二組のエンディングの処理も、伏線が活きた着地でピタリと決まる。
二組のエンディングは一つの予感に結びつく。だが、ほかの監督によく見られる、せっかく決まったフィニッシュをエンドロール後に遣らずもがなのショートフィルムでお茶を濁すような真似はしない。
最後まで3Dにしなかった硬派の監督ならではだ。
これはもうアメコミじゃないね
素直に面白かった。IMAXで見た甲斐がありますね。今までもそうですが、内容がシリアスすぎていまいちアメコミ見てる気がしませんね。さすがに乗り物が出てくると思い出しますけど。
それにしてもバイク乗ってる時のキャットウーマンは目茶苦茶格好良かった。アンハサウェイ自体はそれ程好きでも無いけど、この役は良かったな。
基本、全体的にダークな印象ですね。他のアメコミのような派手さも有りません。でも僕的にはそこが良かったです。
最後のどんでん返しについては、正直予想がついていました。途中ちょっとヒントが有りますから。監督も分かるようにヒントを作ってるんでしょう。だから、予想が当たってしまってもガッカリ感は無かったです。
なんかいまいちまとまりの無いレビューですが、まぁ、普通のアクション見るつもりで見に行くといいかもです。
何度でも観たくなる作品
今回でノーラン版バットマンは完結ですが、全体としてすばらしい出来だと思います。ただ、 影の同盟でのベインの修行シーンをカットしてしまったのが少々残念。 あと、タリア黒幕後のベインの威勢のよさが無くなりあっさり退場はあまりにも不憫。もう少し粘ってほしかった。
でもまぁ、終盤のバットマンがゴードンに正体明かす流れからは何申し分ない素晴らしく、それまで感じたつまらない不満も吹っ飛びました。特にバットシグナルが修復されてるのに気づいたゴードンの笑顔とアルフレッドとブルースの会釈、そしてブレイクの足場が上昇してエンドロールって流れもタイトルのRisesと合わさっていてより深い味が出てて感服しました。
ここからは余談ですが、邦題は不用意に変えるべきでないと改めて思いました。あと、よく前作と比較される人いますけど三部作まとめて一つの話なのだから比べるのは野暮だと思います。
さらば、漆黒の正義。
ティムバートン版が序盤なら、90年代の実写版は茶番。
そして『ビギンズ』でバットマンは本番を迎え、『ライジング』で全てのシリーズの一番となり、ウロボロスの如く完結した。
打ち立てたヒーロー映画としての金字塔は墓標ではなく、崇高なシンボル。
さらばブルースウェイン。また22世紀で会いましょう。
全251件中、201~220件目を表示