ダークナイト ライジングのレビュー・感想・評価
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まとめでした。
DVDは持ってるけどあえて見たくない三部作が、エクソシスト、
シックスセンスそしてダークナイトです。
それほど前作ダークナイトは怖かった。
ジョーカーの顔も怖いけど、その人間の内に潜む感情の闇をみごとに描いたストーリーに恐怖を覚えた。
どうあがいても抜け出せない金縛り的な恐怖。
「悪はとことん悪いほど面白い」持論です。
そして等身大のヒーロー、バットマンの登場です。
ダークナイトライジングでまず忘れていたのは、シリーズだと言うこと。
前作があまりにもショッキングな傑作だったので、単体で見てしまって、見事に暗示にかけられていました。
そう今作は三部作のラストなのですね。
楽しかったけど、ちょっとまとめにするためにはしょった感はありますね。
バットマンの復活は二カ所、8年後の復活と奈落からの復活。
ちょっと弱いかな。
ベイン、強いけど弱い。本当の立場が明かされてからは、急に弱くなってキャットウーマンに一瞬にして・・・。
ただしバットマンを取り巻く人たちがすばらしい。
(以前からだけど)
結局影の同盟に戻って、まとめ。
そしてジョーカーの勝ちのシリーズとなりました。
キャットウーマンのお陰で一番気楽に楽しめました。
ベイン
結構なインパクトでした。
だって自分の軍隊を用いて、都市に潜入、破壊、占拠して法を押し付ける。
そして、あのスタジアムでのスピーチ。
寒気がしましたよ。まるでアラブにおける米軍じゃないですか。
それだけに展開に胸躍らせたのですが
まぁ正直、黒幕発覚以降はパンチに欠けるかな?
ビギンズを観ていないので、それを観てもう一度劇場へ行こうという気持ちが
現時点での感想です。ただ、間違いなく前作と同じような内包する闇がこの映画にはあります。
未見の方はビギンズをレンタルしてから劇場へ
結局はアメコミヒーロー
色々期待値が高かっただけに私には普通だった…
監督はラストが初めから決まっていたと言っているが… このラストはある意味お決まりではなかろうか…?
やはりダークナイトを超える作品には及ばない。
見終わった私個人の感想は
『ビギンズ並』でしかない。
せっかく前作でお決まりの『アメコミ映画』から脱したと思っていたのに…今作で見事に「あ、そういえばバットマンはアメコミだったな」と思い返ざるえなかった。
冒頭〜中盤にかけてのキャットウーマンとの絡みはとてもよかった… キャットウーマンはある意味今作での唯一の救いだな
日本で言う「藤子ちゃん」的な位置の彼女。
深追いせず我が道を行く悪女のままなのがとても良かった。
そうだ、とにかく原点にある
彼らの役目を果たせばよかったんだ…
バットマンは復活ですら登場は良かったものの…
ベインに向かって何も堂々と自らアジトに一人で向かっていくのが気にくわない。
あんなに当初は闇夜で待ち伏せしてそうな彼が
キャットウーマンを使ってまでも歩いて向かう意味がわからない。
彼は闇に潜んでこそ彼なのだ。
闇を見方にせず、白昼堂々と警察と一緒に戦う姿がどうもバットマンらしくなく…
正義にも悪にも属さない そんな彼が私たちは観たいんだ!
なのに今回はただの敵との戦いになっていたな
ベインも薄い。
ただの筋肉バカではないか。 ジョーカーとは真逆のキャラと言うが…あまりにも力任せだ。
なのにいざバットマンに与えた拷問と言うのが甘い甘い。
もっといたぶりだして観るのも辛いくらいを期待していただけに…あの中盤の這い上がるまでの件が正直、つまらなかった。
どん底から這い上がるなら
ある意味Vフォーみたいに究極まで落として欲しかったよ…(ナタリーを見習え!) あの這い上がるシーンはある意味ヒーローものの王道な気がする。
あの中盤さえなければ 私はもっと評価出来た。
後半の皆が団結して頑張っていたのはわかるが、 真の悪役はミランダだったわけだ。
それはインセプションを観ていた人間からすれば大体わかってしまうだろう…
あの女優さんしばらくトラウマだよねυ
にしてもまぁ 最後の役目を果たしたバットマン。
それからロビン誕生を残してのラスト。
これはまさに新シリーズの匂いがするのは…私だけだろうか? もしあるなら次回こそ私は期待したい
脱アメコミを。
ベインの言うてること、正しいよね。
後半の前回を彷彿とさせるカットバック。そこでの伏線の回収はスカッとしたものの、そこまではモヤモヤ。
とにかく今回はバットマンに感情移入しにくかった。
気づくとベイン側で観ている自分がいて、その度に頭の中で善悪の修正をしなければいけなかった。
もし非暴力なベインがいればバットマンに肩入れできないもんね。
3.11以降の日本人なら観客の中に私のような者がいておかしくないでしょう。ゴッサムシティの警官にもそういう者がいておかしくないし、それは黙殺される数ではないはずだ。警官も市民の集合体なのだから。
その視点があれば物語は前作のようにもっと複雑な展開にできたのではないかと思う。
クリストファー・ノーランでもステレオタイプな善悪構造と退屈なカーチェイスからは逃げられなかったということでしょうか。
結果、普通のシネコン映画になってしまった。
可能であれば、IMAXでの鑑賞がお薦め!!
3時間弱の長尺。
IMAX想定で作られたと言うこともあって、IMAXでの鑑賞。
映像は最近のデジタルシネマであれば、そんなに違いはない気がするものの
重厚感のある音響で、静けさとの対比が出来て睡魔負けする暇はないかと
お近くでIMAXシアターがあればそのほうが、世界観に浸れる気が・・・
高評価の中他界したヒースの後
ヒールを演じるのは、相当大変だと思う。
あくまでジョーカー=ヒースは前作の別物で、
それベースで今作のトム・ハーディをどうこういうのも違う気が
作りこんだ体といい、今作のベインを好演しているのだから・・・
御大マイケル・ケイン、モーガン・フリーマン変わらず代えがたい演技。
クリスチャン・ベール、ゲイリー・オールドマンも安定してるし
マリオン・コティヤールのミステリアスで何かを予感させる雰囲気。
何より、ジョセフ・ゴードン・レビットとキャットウーマン=アン・ハサウェイが良い感じ。
前作との対比でう~んな方もいるでしょう
でも多々あるシリーズモノのの完結編を思えば、
脚本もよく練られていますし、
華麗なる終焉に相応しい作品ではないかと。
確かに壮絶
トリロジーの完結編としては満足できるストーリー。これまで同様、CGに出来るだけ頼らず徹底して実写にこだわった迫力の映像をIMAXで堪能して欲しいと思います。
前2作に比べると圧倒的に興奮できる場面が多い。バットマンの活躍を見るとアクションヒーローという原点へ回帰したように感じられます。原作漫画を知っていると楽しめるシーンも多いはず。
アメリカ社会の世相を反映したかのようなストーリー内、冷酷なベインのもとでゴッサム市民が陥っていく状況は、前作のジョーカーの言葉が現実となったものであり、背筋が寒くなる場面もあります。マスクを通して聞こえるトム・ハーディのくぐもった声が魅力的。アン・ハサウェイ演ずるセリーナ・カイルは妖艶でハマり役。文句のつけどころがありません。バットマンリターンズのキャットウーマンに負けず劣らず。
ただ、前作のようなハードボイルドな作品を期待すると落胆するでしょう。ブルースの心理の描き方は表面的でありきたり。エンターテイメント重視なのか俳優陣の演技力を最大限活かすような作品ではありません。
時間の扱い方で評判が高いノーラン監督のはずなのに、時間経過をいかに感じさせるかという点でも粗っぽく感じられました。またあくまで「ダークナイト」であるはずのバットマンに、ややコウモリらしさが欠けていたような気もします。マリオンの演技には明らかに1ヶ所欠点がありました。
あっという間の3時間でした…
バットマンはいつも暗くて重くて見ていて大変でした。
今回もどっしりでした…が、3時間弱があっという間。正義は正しいと信じながらも全てが信念通りにいかない世の中の不条理さ…。ヒーローなのに悩みを克服しながら立ち直っていく術が見ていて感動しました。熱血警官とキャットウーマンのからみも最高。ラストのまとめ方も最高によかったです。三部作と言わず、また次が見たくなりました。
見応えあり。続いても良さそうですが、これで完結なんですね?
クリストファー・ノーランのバットマンシリーズ第三作目=完結編。前作『ダークナイト』の8年後という設定。
正直、これまでの1作目、2作目を見ておけば良かったと思いました。少なからず、前作から話が続いているので、マッサラな状態でみると情報が欠けた状態で理解がイマイチ。物語自身は重厚で、深みのある話で非常に面白いと感じたので、情報不足が残念。
今回は、キャットウーマンとしてアン・ハサウェイが出ています。清楚なイメージの彼女が演じるダークな役どころは、非常に興味深いです。
ですが、今回私が一番注目したのは、マリオン・コティヤール。単に、彼女が好きということもありますが、小悪魔的だったり、キャリアウーマンだったりと様々な役を演じる彼女は、真の女優ですね。今回も、「えっ!でも、やっぱりそうか。」と言う役を演じます。ネタバレになりますが、核融合炉起動の件で、「なんか変」と思ったんですよね。
それと、トム・ハーディにもビックリ。『Black & White/ブラック&ホワイト』で演じた役どころとは一変。怪物を演じています。知っていても、同一人物とは思えないです(苦笑)。
その他、ジョゼフ・ゴードン=レヴィットにも注目。ラスト近くで語られる、彼の本名に注目です。
いやぁ、それにしても、壮大な世界観ですね。1作目・2作目とちゃんと繋がって、話が完結しています。素晴らしいです。クリスチャン・ベールのバットマンとしては、一応完結していますが、バットマンの主要出演者がこれで出揃ったので、本当ならばここから物語が始まるんですけどね。
繰り返してしまいますが、見応えのある映画です。
英雄譚の完結
クリストファー・ノーラン監督の3部作の完結編
今回は前作から8年経っているという設定です。
噂では相棒のロビンが登場するのではと言う話も有ったようですが、あくまでも噂です。
その代わり、今回はキャットウーマンがバットガール的なポジションで登場します。
その彼女のアクションが凄かったです。
今回の悪役のベインは原作でもバットマンを再起不能に追い込む位強かったのですが映画でもその強さは健在です。
今回の黒幕はちょっとビックリします。
なおも僕らはヒーローを信じる。邪悪と恐怖のサーガ、ここに完結!
前作のプレッシャーに耐えてよくぞここまで!と舌を巻く完結編だった。
新生バットマンシリーズは恐怖が人にどんな影響を与えるか、
恐怖とは、邪悪とは何かを一貫して描いてきたシリーズだったと思う。
『バットマンビギンズ』は
主人公ブルース・ウェインが己の恐怖を乗り越える姿と、
恐怖を相手に植え付ける事で悪を抑圧するという後ろめたい正義を描いていた。
ドラマ性は高いが、アクションエンタメとしての完成度は
今ひとつという印象(アクション演出のせわしなさ等)。
『ダークナイト』は善悪の境界線をズタズタに切り刻んだ混沌の傑作。
神出鬼没・無差別・交渉不可能。ジョーカーは9.11以降の世界を席巻した新世紀の恐怖の化身だった。
そして、モラルという枷をものともしない圧倒的な悪意に対抗する為、
人はどこまでモラルを侵す事が赦されるか?という恐るべき問いをも含んでいた。
故に勧善懲悪モノとしての爽快感は棄てざるを得なかったと言える。
そして『ダークナイト・ライジング』は
前2作を足して2で割り、エンタメ性を増強したような映画。
つまり、『ダークナイト』級の混沌を望む方々には物足りないかもだが、
社会派アクションエンタメとして最大最強レベルの映画だ。
最後の敵ベインは、バットマンを肉体的・精神的に完膚無きまでに叩き潰す。
今まで悪を抑圧してきたバットマンの恐怖などものともしない、バットマン以上の恐怖。
彼の目的は、人々の疑心暗鬼と自己保身の心を利用した恐怖政治だ。
(動機はまた別な訳だが……ごにょごにょ)
格差社会への怒りを起爆剤に、『自分達が助かるなら他人の命など
どうでもいい』という人間の醜悪な部分を曝け出させるのだ。
(その点でベインには、民衆の心に恐怖を植え付け服従させるだけの
圧倒的な暴力性・残虐性が欲しかったが、そこはあと一歩だったか)
それでも物語の結末が語るのは、人を救う為に自己犠牲も厭わない善良さ。
誰もがどこかに有する高潔なヒーローの心を信じる気持ちだ。
重量感のあるチェイス、戦争映画かと見紛うようなスペクタクルシーン、
幼少のブルース・ウェインを暗い井戸の底からようやく這い出させた、胸を打つ結末……。
正直、不満点が無い訳では無い。作品単体の印象は判定4.5という所。
だが、見事な完結編だったという満足感も含めて判定5.0としたい。
スタッフの皆様、ありがとうございました!
<2012/7/29鑑賞>
すごい良い!
ストーリーがとても良く、この映画のメッセージが強く伝わってきました。
最初から最後にかけてシーンが、どんどん面白くなっていき、時間の長さが全然感じませんでした。
アクションも良く、バットマンとベインの殴り合いがリアルで最高でした。
スノーモービルなどのメカのカーチェイスも度迫力でとても楽しめました。
キャストが豪華で、一人一人が光っていました。
クリストファー・ノーラン監督のどくとくな作風が今回もでていて、また一つの傑作が誕生しました。
ノーラン監督の腕は確か
コミック原作という部分を立てるか、またはダークでシリアスな内容に陥った本作品を『インセプション(2010)』ばりに創り上げるのか。監督の迷いを感じました。
前半は伝説の悪役・ジョーカーに打ちのめされて8年も引きこもったブルースと今回の敵・べインをつなぐところまで綿密に計算してダークに描いています。が、バットマン再登場と共にコミックの軽快さとユーモアもちらつかせないといけない。執事のアルフレッドや身近な人々(レギュラーキャラクター)をないがしろにしてまでも立てないといけない豪華キャスト。さっきまでの喪失感はどうやってぬぐえたのか・何が決め手だったのかイマイチ見えてこないブルースの立ち直り。軽いノリの作品ならこんなにこだわることもないけれど、ヒース・レジャーが残した痕跡はあまりにも大きすぎてストーリーが追い付いていない気がしました。
公開前から大注目だったアンちゃん(アン・ハサウェイ)はシリアスもコメディもイケる演技派なので、居てくれてありがとう。だけどストーリーが飛び過ぎてエンディングに“なぜそこに納まったのか”訝しい。
こちらも注目を集めていたトム・ハーディ。演技もマスクで覆われて、悪の部分もヒースの面影に隠れて損な役どころ。後半のファイティングシーンは『Warrior(2011)』(レビュー書いてます)を思い出させてちょっと笑えました。
大どんでん返しを披露したマリオン・コティヤール。死に方がヘタクソ(場内では笑い声も…)。実は収容所の子役ちゃんの目がトムではなくマリオンに似ていたので、私は気づいていました。その子役のジョーイ・キングちゃん。『ラブ・アゲイン(2011)』(レビュー書いてます)でスティーブ・カレルの娘役をしていました。
第二のキー・パーソンを演じたジョセフ・ゴードン=レビットは一番良い役をもらって、生き生きしてました。で、引き継ぐんでしょうか?
その他、レギュラー陣(ゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマンなど)に加えて神様(リーアム・ニーソン)も再び出演。
最後にクリスチャン・ベール、お疲れ様。
いろいろ言ってみても、165分もの長時間を飽きさせずに見せてくれる、やっぱりノーラン監督の腕は確かだと思います。
目に映るのは英雄の姿 心に残るヒーロー
完璧な3部作であり、見事なまでの最終章
これは究極の娯楽映画でこれ以上のヒーローはない
3本を通して真の英雄の姿、精神を心底に叩き込まれる
普通の人間が犠牲を払い人々を救う
単純だがバットマンこそ真のヒーローにふさわしい
IMAXでの映像は1時間以上もの専用のカメラでの撮影を行っているのもあり、
圧巻の一言
それにノーラン監督が実写にこだわるので、CGでは表現できない迫力は
視覚、聴覚、肌から直接伝わり腹の底から沸いてくる興奮と感動が全身を走り抜けます
ストーリーも3作通して素晴らしいですが、この作品は別格
人の深い闇、純粋なまでの悪、本来の人間の姿を見て、恐怖すら感じる
マスクとはただ顔を隠すものではなく、人を変貌させるものであると、善にも悪にも
日本人にはあまり好ましくないシーンもありますが、そういう感情なしで素晴らしい作品であることは間違いないです
全てが完璧なまでの仕上がり 映画史に残る面白さはすでに歴史的記録が表しています。これを傑作を思えないのは見る目がないと思えるほどの名作
是非IMAXで鑑賞していただきたい文句なしのエンターテイメント
この作品を作り上げた人たちに喝采を送りたい
しびれた!堂々たる最終章!流行りのリブートとかで、バットマンをもうこれ以上作って欲しくないほど!
前作「ダークナイト」はあらゆる意味で伝説と化した。
見た後深い深い余韻が残り、それは今も消えない。
その続編に挑むのは、劇中さながら奈落の底から這い上がるほど高いのだが、クリストファー・ノーランは見事に登り切ったと言えよう。
堂々たる完結。
これほどの三部作は「スター・ウォーズ」や「ゴッドファーザー」や「ロード・オブ・ザ・リング」の他にそうないだろう。
ジョーカー事件から8年。
ゴッサムは平和を取り戻していたが、新たな脅威=ベインが現れ、ゴッサムの壊滅を目論む。
ジョーカーとの戦いで心身共に傷付き引退していたブルースだが、ベインの野望を阻止する為再びバットマンとして戦う決意をする。
しかし、肉体的にも精神的にも上回るベインに完全に打ちのめされる。
バットマン=ブルースは立ち上がる事が出来るのか?ゴッサムを救えるのか?
そしてベインの野望の真相とは?
全編息をもつかせぬノンストップな展開で、2時間45分、全く飽きさせない。
タイトルにも付いている“ライジング=立ち上がる”がキーワードになっており、「ビギンズ」でのブルースの父の言葉と繋がる。一貫したテーマの一つと言えよう。
ストーリーも設定もリンクも「ビギンズ」と大きく関わっているので(特に影の同盟やラーズ・アル・グール)、「ビギンズ」を再度見てからの鑑賞をオススメしたい。
新キャラクターに、キャットウーマンとベイン。
キャットウーマン=アン・ハサウェイが実に魅惑的。
ベインはジョーカーほどの魅力は無いにせよ、トム・ハーディの堂々とした演技でインパクトと恐ろしさを残す。ジョエル・シュマッチャー版にも登場していたが(「バットマン&ロビン」でポイズン・アイビーの用心棒)、以前の変なイメージを軽く払拭させてくれた。
マリオン・コティヤールもただの添え物ではなく(驚きの設定)、ジョセフ・ゴードン・レビットの存在も大きい(ラストがナイス!)。
色々書きたい事があるのだが(クリストファー・ノーランの完璧な演出、深いストーリーとテーマ、役者たちの重厚な演技、超一級の映画技術…)、残り文字数の限界で書き切れない。
敢えて言うとすれば、絶対見る事!
見て、深い余韻と興奮と衝撃と感動を味わって欲しい。
最後にもう一つ。
コロラドでの銃乱射事件の犯人に対して本当に憤りを感じる。
遺族から大切な人を、映画ファンからは楽しみを奪い、映画の品格も傷付けた。
厳しく罰せられるべき!
普通のハリウッド映画
ノーラン版「バットマン」シリーズの完結編。前作と前々作と文句なしの出来だったので今作を期待してIMAXで鑑賞。
前二作は犯罪にまつわる哲学や善と悪との関係など奥深い物を匂わせつつエンターテインメントとしての枠組みしっかり守るというかなり完成度の高い大人の一級エンタメでした。しかし今回は結構娯楽重視のご都合展開といった感じでハリウッドではよく見る構造になっています。
ストーリーは緻密だったり緻密でなかったりといった感じで、ちょっとでも話せばネタバレになるようなぐらい複雑なのに結果としては意外性がなく、単純な仕上がりでいろいろ突っ込みどころの多い映画。
バットマンが復帰するきっかけもせっかく緻密に積み上げていた前二作の魅力を台無しにしている気がします。ブルースウェインにとってバットマンとは何かはもうすでに「バットマンビギンズ」で十分語られていたのに、あんな序盤のブルースウェインの浮かれた姿を見せるのはいかがなものかと。今作の彼を見てるとあのころの教訓をもう忘れたのかと突っ込んでしまいます。
キャットウーマンにも不満があります。アンハサウェイさんは見事なほどこの役にハマっているのにこのキャラの詳細が雑で話を盛り上げるためにおまけとして入れたように感じてしてなりません。あのコスプレをしている理由もよくわからずなのも不満。
しかしアクションシーンは相変わらずすごく、スタント重視のアクションに空飛ぶ乗り物「バット」で繰り出すドンパチは鳥肌もの。バットマンとベインのファイトシーンも今までの「バットマン」シリーズにはない新鮮なものでよかったです。
トムハーディーさん演じるベインも凶悪なキャラクターとしては見応えがあり、前作のジョーカーとは違った魅力を出せていると思います。ですがそれは素材としての良さであって、物語上のこの悪役の扱いが荒い気がします。
新参入者のキャラクター造形があまり良くなかったりところどころ展開が雑だったりと、前二作と比べるとかなり不満が残る作品。いろんな企画のための前ふりを入れすぎたせいか残念に思う映画だった。
ついでにラストが「インセプション」のようなあれは果たしてどうだったのかと思わせるようなものがよかったと思うのは私だけでしょうか?
自分の映画を観る目がないのか。
1・2作目ともにとても面白かったので今回も期待して鑑賞しました。
シリーズ最終ということもあってこれまでの伏線やキャットウーマンやロビンにつながる話の作り方はさすがでした。また映像の点でも最近では普通CGを使うような場面でもスタントや実物を使った場面が多く期待を裏切られない映像でワクワクしました。
しかし伏線の回収やこの先につながる話作りのすばらしさの反面今回の敵と事件に関する話の内容が薄いとも感じました。
中性子爆弾でゴッサムを破壊することや、奈落から這い出た子供が実は女性のほうだったこと、など事件の内容に関する描写が(特に判明してから)薄すぎてこの事件の解決がメインではなくこれまでとこれからの話の片手間で事件を解決したように感じられました。
バッドマンが敗れて奈落から這い上がってくる場面も感動的ではあるが簡単すぎるというか…。
シリーズ最終としては機能しているけど1つの物語としてまとまっていないというか。そんな印象です。
特に分からないのが実は敵の娘だった女性がなぜそんなにも父親の役目を代わりに達成したかったのかということ。
娘は破門されてなかったんだったらビギンズのときなんでいっしょにたたかってやらなかったの?とかそんなこと考えてしまいました。
私の読解力の問題でしょうか?
こういうことだよお前分かってねーな!!
というかた是非教えてください。
その他もろもろ腑に落ちないことがたくさんあるのです。
人への信頼をやめないバットマンの強さと弱さ
ストーリーは
ゴッサムシテイー市長、ハービー デントが死んで8年が経った。彼の捨て身のギャング団、壊滅作戦の功績によって、街に平和が戻った。と、市民は信じている。実際にはハービー デントは、刑事局長ジム ゴードンの家族を人質にとって、レイチェルを失った仕返しに、ゴードンを襲って殺そうとしたところを、バットマンとゴードンの力によって葬り去られたのだった。事実を知っているのは、ゴードン刑事局長とバットマンだけだ。このために、バットマンはハービー デント殺しの容疑者として警察に追われている。
このジョーカーとの闘いで、全身に傷を負ったバットマンこと ブルース ウェインは、この8年間 治療に努めてきたが、杖をついて歩く身となっていて、人前に出ることを避け、隠遁生活をしていた。
にも関わらず、謎の女、セリーナ カイル(キャットウーマン)が介入してくる。折りしも、ロシアの核物質物理学者のカーボ博士が誘拐され、凶悪犯テロリスト、べインが現れて、ゴッサムシテイーを破壊しようと企てていた。
ゴードン刑事局長が、誘拐され瀕死の重傷を負って助け出された。彼は、部下の新人刑事ジョン ブレイクに、この窮状を救えるのはバットマンだけだ、と漏らす。ブレイク刑事は ブルース ウェインを訪ねる。
彼は8年前、バットマンがゴードン刑事局長の家族を助けるために戦っている時に殉死した警官の子供だった。孤児となった彼は ウェイン財団の経営する孤児院に保護されて育った。孤児たちにとってバットマンは英雄だったが、ウェイン財団のブルース ウェインも 自分達と同じ孤児だったという意味で英雄だった。みなは、孤児だったウェインが仮面を被り、悪人をやっつけてくれるバットマン、その人ではないかと、いつも語り合っていたのだ。彼は、バットマンに帰ってきて欲しいと、ブルース ウェインに懇願する。
体中に傷を負い 心の支えだった恋人レイチェルを失ったブルース ウェインは、もう引退するつもりで居た。しかし、この新人刑事ブレイクの言葉に励まされ、今がバッドマンの再稼動の時期だ、と思い定める。それを観ていたアルフレッド執事は、怒る。両親を失ったブルースを親代わりになって世話してきて いつか彼が妻と子供をもち、静かな生活をする姿を夢見て生きてきたが、傷だらけになりながら 命を惜しもうとしないバットマンを、もう世話することに耐えられない。何世代も前から家族のためにつくしてきた執事は去っていった。しかしブルース ウェインは執事の忠告など聞いていない。ゴッサムシテイーに 凶悪テロリストのべインがやってきたのだ。
極悪者べインは株式市場を占拠する。市場操作で、一夜のうちにウェイン財閥は破産させられた。経営権は クリーンエネルジーの会社を経営するミランダの手に渡った。市のフットボール会場で爆弾が破裂して何千人もの被害者が出る。ゴッサム市に渡るための橋は すべて破壊され、たったひとつ残った橋は封鎖され、全米本土と隔離される。警察官たちは そろって地下に封じ込められた。べインの暴力は街中でほしいまま荒れ狂う。
8年間姿を消していたバットマンが登場する。しかし罠にはまってべインに攻撃され瀕死の重傷を負って 砂漠のなかの地下深く、二度と外に出ることが出来ない牢獄に監禁される。二度と立つことが出来ないと思われるブルースに 食べ物を与え、傷に治療を施してくれたのは 生まれたときからその地下牢にる老人達だった。辛うじて立つことができるようになったブルースは、自己訓練を重ね、遂に深い井戸から脱出する。
バットマンが ゴッサムシテイーに戻ってきた。
ウェイン財閥が開発してきた新エネルギーの核が、べインたちによって盗み出され、カーボ博士によって核兵器に作りかえられてしまった。取り戻してリアクターの中に戻さないと 爆発してゴッサムシテイーが吹き飛んでしまう。原子爆弾の奪い合いのなかで、バットマンはウェイン財閥を買収したクリーンエネルギーのミランダが、実は世界の破壊を目論む本当の敵であったことがわかる。べインはミランダの番犬でしかなかったのだ。ミランダの父親ヘンリー デュカードは、バットマンの宿敵で世界の破滅だけを望んでいる男だった。
バットマンは敵の手に渡り、安全スウィッチを解除され、爆発まであと数分という段階の原子爆弾を、自分の空飛ぶ自家用車にくくりつけ、できるだけゴッサムシテイーから離れた海上に飛んで行き、、、。
というお話。
これでバットマンが 完結して終わった。
第一作「バットマン ビギンズ」2005年と、第二作「ダークナイト」2008年に続いて、これが第3作目で完結した。監督クリストファー ノーランの作品のなかで最もヒットした作品だろう。
主演のクリスチャン ベールを、執事役のマイケル ケインと、ウェイン財閥のモーガン フリーマンが しっかり支えるという芸達者3者3様のコンビネーションが絶妙だ。単純なアメリカンコミックを、ノーラン監督が バットマンという理不尽にも両親を暴漢に殺された青年が、正義とは何か、警察や社会のルールに正義はあるのか、思い悩むひとりの青年の姿を描くことによって、命を吹き込むことに成功した。悪と戦う暴力シーンが多いが、それ以上に、最新式メカニックマシンや 多機能の車や、飛行する車の登場に目を奪われる。そして、どんな苦境に陥っても、人を信頼することを止めないバットマンの強さと弱さが描かれている。
とてもよくできた映画で、3時間近く画面から目が離せない。場面展開が速く、ストーリー展開も速いので、ひとつひとつのデテイルを追うのが大変だが、笑えるシーンもたくさんある。
隠遁していたブルース ウェインが母親の大切にしていた真珠の首飾りをキャッツウーマンに盗まれて、取り返しにパーテイー会場にいく。何年ぶりかに初めて外出したブルースが、車から杖と不自由な足を出したとたんに、マスコミの記者達が、一斉にカメラを向けてフラッシュを焚く。でもブルースがカチリと足につけたスイッチを押したとたんに フラッシュが消えカメラが作動しなくなって記者達があわてふためくシーンなど、映画の中では一瞬だが、 バットマン第一作でおなじみのテクを知っていて見逃さずに居ると、とても笑える。
娯楽映画だから、楽しい。しかし、公開されたばかりの7月20日に、コロラド州デンバー郊外の映画館で上映中に銃の乱射事件が起こり、6歳の女児をふくむ12人が亡くなり、58人の怪我人が出た。容疑者は自分がジョーカーだと名乗っており、自宅にバットマンマスクも持っていたと報道されている。銃がネットで買える国、アメリカで起きた悲しい事件だ。
好きな映画に好きな監督、好きな役者が演じた映画なので もんくは言いたくない。しかし、クリーンエネルギー研究をウェイン財閥がやっており、研究用の核が容易に原子爆弾になって、ゴッサムシテイーの海上に投棄されるというラストシーンは 変更されるべきだった。漫画なのだから、原子爆弾ししなくても 新種の液体爆弾とか、月からもってきた新種の黴菌爆弾とか、考えられるだろうに、、、。 4メガトンの原爆を、爆発数分前のところをバットマンが抱えて海上に持ち去る。4メガトンといえば 広島に投下された原爆の数千倍。新幹線並みの速さで、それを捨てに行っても 12ミリオンの市民の住む街から それほど遠くまで運べない。バットマンのおかげで市民は救われたことになったが、街から数キロ先の海上で爆発した原爆は 何千度もの熱さで煮えたぎり(広島では土壌の温度が6000度)、大津波が起きて、街を波で洗いさらうことだろう。ラストシーンで 海から湧き上がるキノコ雲を見ながら バットマンによって助かったと思い込んだ市民は みなことごとく被爆したのであって、助かったのではない。
涙が止まらない。
映画全体の出来としては
本国の一部レビューにあったように
“3部作中最も出来が悪い”と言われても仕方がないと思いました。
「バットマンビギンズ」ほどハッタリが効いているわけでもなく、
「ダークナイト」のジョーカーほどベインに魅力があるわけでもなく、
「インセプション」ほどワクワク感がある訳でもない。
ブルース・ウェインの心情を丁寧に描こうとするが故に
話が間延びして全体的に冗長な印象は拭えないです。
また、登場人物も多く、編集のせいか、
途中で混乱するシーンも・・・。
しかし、ラスト30分。
この展開はシリーズの着地点としては最高の終わり方です。
前作までのブルース・ウェインの選択を否定せず、
そしてファンの期待も裏切らない、このラストしか思い浮かびません。
エンドロールは涙が止まりませんでした。
冷静に後から考えると、
あれこれ気になる点は出てきますが・・・・・
ノーラン監督、本当に素敵な8年間をありがとう。
ちなみに、バットポッドが前作より回ってます~♫
フィナーレ
公開初日に観てきました(笑)
すでに先行上映を終えていたせいか、思ってたほど満席ではなかったです。
ライジングの意味は字幕版でこそはっきり明示されていました。
タイトルを最後に出すのはノーラン監督の定番ですね。
とりあえず面白かった。
前記のレビューの中に、死んだのは「バットマン」と書いてあって、妙に納得してしまいました。
早いカット割りで理解が追いつかない所もいくつかありましたが(特に序盤)、総じて完成度は高く、期待を裏切ることは決してないでしょう。
言うまでもありませんが、オススメです
すばらしい!
ついに、あのノーラン版バットマンが終わってしまいました。
こういう人気あるシリーズって、どうしても見終わったあともっと見たい!とか続編できないかなぁ〜って思ってしまいがちですが、このシリーズはこの「ライジング」でちゃんと完結してくれるので、これで終わりって思わせてくれました。続編の余地はなくはないですが、このシリーズはこの3部作で終わった方が良いと感じさせてくれます。
やはり、ストーリー重視なので、うまいですね!ノーラン監督の作品はどれも濃厚で、クレジット入れて3時間の映画もすんなり見れました。どんどん展開してくストーリーに心奪われ、最後が気になって気になって仕方ない。
よいすっきりした終わり方でした。
悪役というと、ベインが出てきますが、。。。ん〜やはり個人的にはジョーカーの方が良いですね。ベインにはあまり魅力を感じられなかった。ジョーカーは魅力的悪そのものだったので、あれを超える悪役はそういないかと。ハンニバルぐらいかな?
ベインも英語に独特のアクセント加えていて、それにイントネーションが面白かったので、聞いていてキャラクター的に楽しませてくれましたが、まだ何か全体を掴めないミステリー感が残りましたね。一体全体誰だったのだろうという謎が。悪が生んだ悪のような重圧感はジョーカーよりありました。考え方もやり方もジョーカーとは違う。人々に希望を与えて、そこから一気に奈落の底へ突き落とす。感情の底へ底へ。3部作に徹底して描かれていたテーマですね。ブルースウェインの父親が残した「Why Do We Fall?(なぜ我々はくじけるのか)」という台詞。「そこからまた這い上がることを学ぶためなんだよ」というこの答えが見ていてすごく心に沁みました。
なので、バットマンが一度ベインにやられて、挫折して、また這い上がって行く姿を見るのはすごく感動したし、心から応援していました。
やはりこのキャラクターアークをしっかり描けたバットマン三部作はヒーローものに置いては真骨頂って感じです。
他のキャラクターでは、ジョセフ・ゴードン・レヴィット演じるジョン・ブレイクが良かった!
正義感溢れる感じで、見ていて予測していた彼の結末はやはり予想通りだったw いい!w
撮影に関していうと、映画の半分以上はIMAXのカメラで撮られていたようだけど、「ダークナイト」の時のほうがその存在感が伝わりました。わざわざIMAXシアターに行って見て来たけど、多用しすぎたかな?狭い場所より、広い場所で使ったほうが効果的なのかなとまで思いました。前作のジョーカーの顔が画面いっぱいになるショットは衝撃的でしたが。今回はどれもIMAXの迫力は欠けていた気がしました。
よく超大作を見ていて、爆発とかアクションシーンでお金かかってる風には見えますが、それでもその描写に観客が麻痺してきて、どんだけお金がかかっても、まぁこんな感じか、でも日本じゃできないよなレベルですが、
今回はお金の使いどころがはっきりわかるような、「こりゃぁ、お金かかるわ」みたいな描写が多くて、特にエピック感が出ていました。
これこそハリウッド映画だなっていう迫力は十二分にありました。
これ以上の大作は多分そうそう出ないと思います。
バットマン万歳!
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