告白(2010)

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

2009年本屋大賞を受賞した湊かなえのミステリー小説を、「下妻物語」「嫌われ松子の一生」の中島哲也監督が松たか子主演で映画化したサスペンスドラマ。ある中学校の1年B組の担任を務める女性教師の森口(松)は、愛娘を学校のプールで殺害される。警察は事故死と判断するが、森口は学年末の終業式の日に、犯人はクラスの中にいると生徒たちに告げる。共演に岡田将生、木村佳乃。

2010年製作/106分/R15+/日本
配給:東宝
劇場公開日:2010年6月5日

スタッフ・キャスト

監督
製作
島谷能成
百武弘二
吉田眞市
鈴木ゆたか
諸角裕
宮路敬久
喜多埜裕明
大宮敏靖
エグゼクティブプロデューサー
市川南
塚田泰浩
企画
川村元気
プロデューサー
石田雄治
鈴木ゆたか
窪田義弘
原作
湊かなえ
脚本
中島哲也
撮影
阿藤正一
尾澤篤史
照明
高倉進
録音
矢野正人
美術
桑島十和子
スタイリスト
申谷弘美
ヘアメイク
山崎聡
装飾
西尾共未
ビジュアルエフェクツスーパーバイザー
柳川瀬雅英
ビジュアルエフェクツプロデューサー
土屋真治
CGディレクター
増尾隆幸
編集
小池義幸
音楽プロデューサー
金橋豊彦
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受賞歴

第34回 日本アカデミー賞(2011年)

受賞

作品賞  
監督賞 中島哲也
脚本賞 中島哲也

ノミネート

主演女優賞 松たか子
助演男優賞 岡田将生
助演女優賞 木村佳乃
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(C)映画「告白」フィルムパートナーズ

映画レビュー

4.0引き込まれた

2024年7月22日
スマートフォンから投稿

怖い

退屈にならず、最後までしっかり見れました。
松さんや岡田さんの演技も上手。
見て損は無い秀作だと思います。
原作が良いのでしょうね。

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たなちん

5.0106分、重苦しい空気のなか一瞬も緊張の糸が切れることなく惹き込まれました

2024年6月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

『告白』(2010)
久々の鑑賞。今回も106分、重苦しい空気のなか一瞬も緊張の糸が切れることなく惹き込まれましたね。つねに明るく陽気な役を演じていた松たか子さんの冷徹な演技は、公開当時も驚きましたが、素晴らしかったですね。
われわれが無垢であると信じている子どもたちに潜む狂気と闇にこれでもかと描きスポットを当てたミステリー、復讐劇としても一級品。2010年代を代表する一本ですね。

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矢萩久登

3.0湊かなえって怖い

2024年5月18日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

確かに復讐としては一番効果的だけれど、犯人は更生できるような心を持ち合わせてないと思うので元担任を逆恨みするだけのような気がする。
胸糞悪いパートを視聴我慢できるかがポイント。

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まる

4.5「少年たち」に対する訓戒

2024年4月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

やってしまったことは二度と元には戻せない。
少し前から少年たちの間で少年法のことが語られ、彼らはそれを盾に犯罪を試みるケースがいくつも起きた。
湊かなえさんは、そういう少年たちに対し何もできない大人は、「本当に何もしないと思っているのか?」と問うたのかもしれない。
小説を読んでいたので、映画はそれより面白くないかなと思って今まで見ていなかったが、気が向いたことで視聴した。
映画では少々省かれている箇所はあったものの、原作に忠実に描いている。でも一番最後のシーンはオリジナルにはない。ブラックをより訓戒っぽくしたのだろう。
さて、
森口教師が黒板に大きく書いた「命」という言葉が、この作品のテーマだ。
そこには議論として正義とか道徳とか良心など様々な言葉があるが、改心しても、後悔しても、何をしても戻ってこないのが「なくなってしまった命」だろう。
命を、償う手段は、ない。
森口の夫は最後まで言葉による正義を貫いたが、森口は何もしないことが正しいとは思えなかった。
そして教師を辞めてからも寺田教師をそそのかしながら、あたかも手助けするふりをして下村ナオキを追い詰めてゆく。
たまたまその様子を目撃した北原美月が渡辺シュウヤの話をしたことで、森口の最終計画のピースがはめ込まれた。
森口はその帰り道嗚咽するが、あれは自分自身の良心を打ち砕いたからだろう。自分自身に残っていた最後の良心の呵責を殺したのだ。
ファミレスでどこかの子供が森口に飴玉をくれるシーンがある。子供の持つ純真さ。いつかあの子供が成長すると、邪悪な心を持つのだろうか? 森口の中で交錯する子供に対する希望。「でも私の子供はもう戻らない」 そこに行きついたとき、彼女の中ではじける音がしたのだろう。
後に彼女はシュウヤとの電話で「ドカン」と表現しているが、それは彼への当てつけの言葉だ。
少年法をあまりにも身勝手に捉えて行動する少年たち。何を考え何が本心かわからない子供たち。身勝手に何でもやってしまう子供たち。
しかし、取り返すことができないものがある。それは、それだけは何をしても取り返すことはできないのだ。
映画「法廷遊戯」でカオルが執拗に考えていた「目には目を」の理論。それを思い出さずにはいられない。
原作を読んだとき、あの映画「セブン」と似たような気分の悪さを覚えた。しかし映画を見ると、考える要素がいくつもあることに気づかされた。
単純なる復讐劇。大人が子供を執拗に追い詰める物語。ブラックジョーク…
いまの自分自身の信念のようなものによって、作品への感想は多義的だ。
そして誰もが自分自身の正義を貫いている。映画「検察側の罪人」のように。
そう結論付けてしまえば議論などできないが、森口にそこまでさせるほど「取り返せないことがある」ことを強く感じた。

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