ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ

劇場公開日:

解説

太宰治の小説「ヴィヨンの妻」を、「雪に願うこと」の根岸吉太郎監督が映画化し、第33回モントリオール世界映画祭で監督賞を受賞した人間ドラマ。人気作家として世間から注目されるも、生きることに苦しみ酒や女に溺れる大谷と、そんな彼が酒代を踏み倒した小料理屋で働き、放蕩を続ける夫を愛し続ける妻・佐知の姿を描く。主演は松たか子、浅野忠信。共演に広末涼子、妻夫木聡、堤真一ら豪華キャストが揃う。

2009年製作/114分/PG12/日本
配給:東宝
劇場公開日:2009年10月10日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第33回 日本アカデミー賞(2010年)

受賞

主演女優賞 松たか子

ノミネート

作品賞  
監督賞 根岸吉太郎
脚本賞 田中陽造
主演男優賞 浅野忠信
助演女優賞 室井滋
音楽賞 吉松隆
詳細情報を表示

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画評論

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9
  • 画像10
  • 画像11

(C)2009 フジテレビジョン パパドゥ 新潮社 日本映画衛星放送

映画レビュー

4.5ネタバレどころか映画の内容じゃ無い話だらけレビュー

2024年10月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

主演の2人が表紙の雑誌を持っていました。
2008年のecocoloだったかな。
いまも実家にありそう。
その頃からずっと観ようと思いながら15年…

雑誌のお松さんもとてもキレイです。
ロンバケで見た時はお松さんの良さはわからなかったのですが「明日、春が来たら」の生放送での堂々とした歌いっぷりを見てから、只者じゃ無いと思いました。
今作でも女優としてほんとに素晴らしい。肝の据わったいい女。
大谷が岡田くんとの関係を疑うシーンのお尻とか、女の私でもエロスを感じて、そら疑うな、と思いました。

この頃の浅野さんもとてもカッコよくて、ダメ男っぷりがぴったり。超ダメダメ、ネガティブおばけでもモテるのね、うんうん。
友達から浅野忠信みたいな人とスウェットでその辺歩いてそうだよね、と言われた事があって、なかなか嬉しかった覚えがあります。そこはダメ男じゃなくて、無造作オシャレな人っていう意味で。
浅野さんがガキ使で釣りの回にゲストだった時も超マイペースで、面白かったなぁ。

雑誌の中には太宰治の生家である青森五所川原の斜陽館も出てきます。
2013頃に行ったとき、太宰の疎開の家の方に布張りのステキなアンティーク椅子があって、それに松さんが座ってる写真があって、私も厚かましく座った覚えがあります。

主演の2人もステキでしたが、室井さんと伊武さん夫妻も良かったし、妻夫木くんに堤さんと、こんなに役者が豪華だったとは!
電車や駅や線路や椿山など街の雰囲気もとてもよかったです。

斜陽館のノートには、太宰治好きの又吉さんのコメントがあったのも思い出しました。
又吉さんも生き様が好き。

ながら見になってしまったので、またいつか観なおしたい。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
osinco

4.0男女間を突き詰めれば死にたくなる

2021年11月28日
iPhoneアプリから投稿

太宰治だけでなく純文学と言われているものの大半は自伝的要素は多い。

とは言え 実際の津島夫婦は略歴から見ればこの作品のようには見えない。(太宰治が自殺未遂を繰り返したのち実際に自殺し、女に関しては不道徳こそ心情といった風ではあるが)
なのでこの映画の(原作とも離れて)、二人について話したい。

夫はたぶん、さち が万引きしたのを救った時点で一目惚れにちかい熱狂的恋情を感じた。
そして彼女と迷う事なく結婚した。

彼女が、外に出せば男たちを惹きつけてやまない女である事は知っていた。
そして彼女を貧しさの中に閉じ込めた。

自分が彼女を何者にも替え難いほどに心底思う事だけが愛情だと、自分勝手に判断し彼女の心情など存在しない玩具のようなものとしか思えない人間であったから。

そうしてその持て余した愛情や感情を他の女にも向けるのだ。
自分の中にある確固たる愛があれば何をしても(彼の中では)問題などないとしていたのが 居酒屋で働き始めた途端に(しかも原因は彼自身である)、それが激しい嫉妬となる。

だがその嫉妬心は彼の内側に向けられる。

自分が閉じ込めた籠から解き放たれた妻が、それでも自分に向ける愛情に変わりないと、そんな事すら彼にはどうでもよく、妻に向ける他の男の視線や感情に執拗に嫉妬する。

挙句、自分の愚かさ(実は先刻わかっていたもの) に向き合うとそれはもう結論的に死にたくなるのだ。

そういった感情の流れを
とどめることなく流れるように描写している作品だった。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
asica

3.0松たか子の美しさと浅野忠信のクズ男ぶり

2021年8月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

純文学の世界観ってやつか・・・(?)

松たか子美しい。
ダメ男に惹かれるカンジ、分からなくもないが・・・
いや、捨ててしまえ!!

コメントする (0件)
共感した! 0件)
つぶちょこ

4.0浅野の不可解なパワーはいいけど、作家は似合わない。もっと優しさもか...

2021年7月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

浅野の不可解なパワーはいいけど、作家は似合わない。もっと優しさもかもしたてられる人の方がいい。
広末はこういう役は絶品だ。でもそもそも病気なんだろうか。よく考えると不自然だけど、ただただ怪しく、男に従属してるのもすごい。薬を飲むシーン(とてもセクシー)、松とスレ違うシーンがよかった。
松もいい。盗みの場面できっぱりと自分の生き様を主張する強さと、無意識に男に寄り添ってしまう、矛盾のある役どころをうまく演じている。
主人公のピュアな感じはいい。
松は、大豆田といい、ダメンズホイホイの役がはまり役か。ダメンズにはピュアな一面があり、そこが松を動かすのか。堤真一とかも、最低の役で(このいやらしさ加減がすごくうまかった)、まだ太宰の方がまし。それにしても、こんな話は太宰の中にあったっけ。
根岸の描く世界は正直もう古い。過去の男のエゴについてはうまく描いていると言うべきか。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
えみり