落語娘

劇場公開日:2008年8月23日

解説・あらすじ

幼い頃から落語に魅せられ、大学卒業後すぐに落語界へ飛び込んだ香須美は、差別や偏見につきまとわれながらも女前座として雑用に走り回る日々を送っていた。そんなある日、落語界の異端児とされる師匠・平佐が、語れば死ぬという禁断の噺“緋扇長屋”に挑むと言い出して……。永田俊也の同名小説を、「12人の優しい日本人」の中原俊監督が映画化。ヒロイン役に「着信アリ2」のミムラ、破天荒な師匠役に津川雅彦。

2008年製作/109分/日本
配給:日活
劇場公開日:2008年8月23日

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(C)2008「落語娘」製作委員会

映画レビュー

3.5 緋扇長屋

2025年7月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

知的

2008年公開作品

2度目の鑑賞

動画配信していないので今回もTSUTAYAでレンタル
比較的置いている店が多いのが救い
あくまでも比較的だが少なくとも近くのツタヤでは扱っていた

監督は『ボクの女に手を出すな』『シャコタン・ブギ』『櫻の園(1990)』『12人の優しい日本人』『コンセント』の中原俊
脚本は『必死剣鳥刺し』『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』『太陽の家』『みをつくし料理帖』『バイオレンスアクション』の江良至

粗筋
憧れの落語家三松家柿江に弟子入りを断られ対談企画で柿江邸を訪れていた三々亭平佐に拾われた形となった三々亭香須美
しかし彼女の師匠は落語仲間からも評判の悪い問題児の遊び人だった
ろくに稽古もつけてもらえず見習い生活を続け悶々とする香須美
そんなある日に平佐師匠がテレビ局の古閑由香里プロデューサーの持ち込み企画で禁断の噺「緋扇長屋」を寄席で披露することに
しかし緋扇長屋に関わった落語家は全て急死する呪われた話だった

落語コメディー

表情豊かなミムラと津川雅彦の老獪な芝居

一番の見せ場はやっぱり平佐が寄席で披露する緋扇長屋

桂二葉や蝶花楼桃花など著名な女性落語家は少数派ながらもそこそこいますけどまだまだ男尊女卑なんですかね
それは前座の話で真打になれば関係ないと思うんだけどどうでしょうね
笑点に選ばれたら話題にはなるがむしろ大火傷しそうだし普通に咄家やっていた方が無難な気はする

配役
三々亭香須美にミムラ(現:美村里江)
香須美の少女時代に藤本七海
香須美が弟子入り申し込むも断る落語家の三松家柿江に益岡徹
大日TVのプロデューサーの古閑由香里に伊藤かずえ
香須美の落研の後輩でスポーツ新聞記者の清水和也に森本亮治
余命わずかな香須美のおじの藤崎秀行に利重剛
落語家の桔梗家金雀にベンガル
落語家の上下家楽吉に大河内浩
落語家の紺々亭喜多楼に勝矢
落語家の椿家庵どんに花ヶ前浩一
落語家の蓮花亭笑佑に久保晶
平佐行きつけのソープランド男性従業員の神崎に安藤彰則
落語家の三松家順平太に若松力
香須美の後輩落語家の飄家志んじに高橋俊次
「緋扇長屋」が原因で亡くなった?落語家の芝川春太郎に金田龍之介
「緋扇長屋」が原因で亡くなった?落語家の竹花亭幸助に笑福亭純瓶
「緋扇長屋」に登場する扇屋「松葉屋」の若旦那で道楽が過ぎて父親に勘当された清司に佐藤大介
「緋扇長屋」に登場する長屋のマドンナ的存在で清司と相思相愛の関係になるお加世に河村春花
「緋扇長屋」の登場人物で金銭目的で勘当された清司を自分の長屋に住まわせているヤクザな捨五郎に武田秀臣
「緋扇長屋」に登場する清司がお熱になる吉原の花魁に園英子
「緋扇長屋」に登場する長屋でお加世と同居している高利貸しのおばの小梅に中村まり子
宮下ディレクターに尾関伸嗣
安藤厚生労働大臣に峰岸徹
評論家風の客になぎら健壱
インターネットカフェで香須美にマナーについて注意する謎の男に春風亭昇太
竹花亭幸助の妻の石田登志子に絵沢萠子
40年前の登志子に井上紀子
香須美の師匠で問題児の三々亭平佐に津川雅彦

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野川新栄

3.0 語れば死ぬ?禁断の落語

2021年8月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 呪われた噺・・・80年前に呪われたという“緋扇長屋”という落語を書いた噺家が心臓発作で寄席に向かう途中死んでしまった。そして40年前、その封印された噺を披露しようとした噺家も高座途中で死んでしまう。テレビ局はその禁断の噺に挑む落語家として、異端児である三々亭平左を選んだのだ。

 ほとんど怪談である緋扇長屋。吉原通いを始めた若旦那がずるずると加代という花魁に熱をあげたが、彼女の後見人である高利貸し婆が勝手に妾話を進めてしまい、若旦那が遊び人にそそのかされて火事で殺そうと計画。しかし、火をつけたところ、その家にいたのが加代だったという内容だ。呪われることを恐れた平左はオチをトイレに落とし、創作で噺をまとめたため助かったという・・・どちらが落語なのかわかんないようなストーリー。

 落語娘の成長物語であると同時に、平左と柿紅の仲直りの話。津川雅彦の落語も立派なものだが、ミムラの寿限無も最高。また、テレビ局プロデューサーの伊藤かずえも40を過ぎているけど美しい。津川雅彦にやられちゃうんじゃないかとハラハラしながら観た・・・

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kossy

3.0 ミムラが好き

2021年5月13日
Androidアプリから投稿

楽しい

ミムラが好きでだいぶ前に見た。

落語に興味が特にないが、落語の世界が垣間見れて面白い。考えてみたら、のようなもの、しゃべれどもしゃべれども、とか他にも落語映画見ていた。あれ、他にもあるぞ、なんだっけ。

ミムラの主演映画ってこれくらいしか、ないから、僕的にはミムラのイメージビデオ的な感覚だ。

津川雅彦と益岡徹がリアルに落語家みたいだった。いい味を出してる。落語家を知らないんだけど。

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れいすけ(休眠中)

4.0 女の落語

2011年10月21日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

笑える

楽しい

興奮

近くのDVD屋に置いてない上、ウィキペディアも存在しないという希少?な映画。

ミムラファンということでずっと見たかった作品をテレビの放送でやっと見ることができた。

感想は・・・・・・・津川さんすげぇ・・・

終盤のシーンはもちろんだが終始師匠としての存在感を感じさせた。
プライドが高い益岡さん演じる三松家柿紅が崇めるだけある風格があった。

作品のテーマ、落語娘との名にあるように「女の落語」が、
恋や男社会での肩身の狭さなどから描かれていた。
特に話の鍵となる呪われた噺にもつながっていてまとまりがある。

その噺が純粋な語りでなくドラマを混ぜていることに賛否両論あるが、
私はこれでよかったと思う。
噺には霊が乗り移るだけの気迫が必要だが、
いくら津川さんでも本物の落語家のような語りをするのは無理だろう。
ドラマの中のばあちゃん(名前が分からないが)なんかの演技は素晴らしく
引き込まれる魅力があった。

ミムラは津川さんに比べ見せ場が少なかったが、
落語を愛する新米の女落語家をしっかりと演じてた。
落語があんまりうまくないのもちょうどいい感じだったと思う。

全体的にコミカルな感じで
CGが陳腐だったり、リアクションの表情がオーバーだったりしたが、
(呪われた落語のオチなんかも)
それもユーモラスな落語の映画ならではだろう。

ミムラ扮する女落語家の成長をもっと見たかったが
津川さんの迫力ある噺もあったし
落語映画として十分見ごたえのある作品だったと思う。

<追記>
基本的に新米の情けないシーンばかりだったが
啖呵を切るシーンなんかでミムラの魅力は十分に堪能できたので
その点からもよい作品だったと思う。
ミムラは「ビギナー」以来のファンなので
これからも期待して追っかけたいと思う。

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pignon