ローマの休日

ALLTIME BEST

劇場公開日:

ローマの休日

解説

アメリカ映画初出演となるオードリー・ヘプバーンと名優グレゴリー・ペック共演によるロマンティックコメディの永遠の名作。

ヨーロッパを周遊中の某小国の王女アンは、常に侍従がつきまとう生活に嫌気が差し、滞在中のローマで大使館を脱出。街中で彼女と偶然出会ったアメリカ人新聞記者ジョーは、大スクープのチャンスとばかりに、彼女が王女だとは知らないふりをしてガイド役を買って出て、観光気分にはしゃぐアンの姿をカメラマンの同僚アービングに撮影させる。しかし、つかの間の自由とスリルを満喫するうちに、アンとジョーの間には強い恋心が芽生えはじめて……。

監督は巨匠ウィリアム・ワイラー。アカデミー賞では主演女優賞、脚本賞、衣装デザイン賞を受賞した。1953年製作で54年に日本公開。日本ではその後も幾度もリバイバル公開されており、2003年には製作50周年記念デジタル・ニューマスター版でリバイバル公開。2023年8月に製作70周年を記念した4Kレストア版が公開、24年4月には4Kレストア版の日本語吹き替え版も公開。

1953年製作/118分/G/アメリカ
原題または英題:Roman Holiday
配給:TCエンタテインメント
劇場公開日:2024年4月5日

その他の公開日:1954年4月27日(日本初公開)、2003年9月13日、2020年8月7日、2023年8月25日

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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Copyright(C)1953 Paramount Pictures Corporation. All Rights Reserved. TM, (R) & COPYRIGHT (C) 2023 By Paramount Pictures All Rights Reserved.

映画レビュー

4.0身分を隠した一抹の恋路

2024年4月19日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

オードリー・ヘプバーンのドキュメンタリーみたので、未鑑賞のものを。
不朽の名作ですね~

彼女のドレス姿が美しいこともさることながら、身分を隠した一抹の恋路なんて最高じゃないですか。

ローマの休日の「真実」。ジョーは真実を記事にせず、二人だけの秘密にする。これは彼とアン王女の絆である。
彼らは二度と交わることはないかもしれない。けれど思い出は何度も蘇り、絆は決して断たれない。

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共感した! 3件)
まぬままおま

5.0魅了される。。。

2023年4月9日
スマートフォンから投稿

楽しい

幸せ

白黒映画だけど、オードリー・ヘップバーンを中心に彼女の周りだけ総天然色のような錯覚さえ覚える、なんて清純なレディなのでしょうか。とってもチャーミングで目が離せない。。。大暴れしても、泳いでずぶ濡れになっても気品溢れるしぐさや、美容院でイメチェンするあの髪型、世の女性はどれほど憧れたか。。。彼女の魅力は挙げ始めてもきりがないが、ローマの休日は彼女の見た目の美しさだけではなく、内面の美しさまで、これぞレディ!を示してくれたような作品。
最後のシーンで‘’Rome"と答えるシーン。沈黙から答える目の輝き、笑顔が本当に素敵で、生涯、憧れます。

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ホビット

4.5最後に語られる"フレンドシップ(友情)"の深い意味

2020年4月26日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ヨーロッパ歴訪の過密スケジュールに辟易した某国王女アンが、こっそりとローマの街へ飛び出して、新聞記者のジョーと恋に落ちる。宮殿で主治医から投与された鎮静剤が効いてきて街角で寝こけてしまったアンを、偶然ジョーが助けたのが馴れ初めだが、当然、真実を隠したいアンと、彼女が王女と知って特ダネにしたいジョーは、互いに身分を偽ったままローマを探訪するうちに、気がつくと惹かれ合っていたというわけだ。かなり強引な展開だが、観客は少しも不自然さを感じない。ウィリアム・ワイラーの流麗な演出と、モノクロ画面に映し出されるローマの風景と、何よりも、王女の心の変化を自然体で演じるオードリー・ヘプバーンの瑞々しさが物語を引っ張っていってくれるからだ。しかし、脚本の妙こそが称えられるべきかもしれない。製作当時、ハリウッドに吹き荒れた"赤狩り"の煽りを受けて、仕事を干されたドルトン・トランボが、、本名を隠して綴った「ローマの休日」の脚本には、同じ仲間でありながら分断された映画人の心の叫びが、永遠の友情を密かに誓い合うアンとジョーを通して浮かび上がってくるからだ。終幕間際まで上質のラブロマンスとして推移する映画が、"フレンドシップ(友情)"という言葉で締め括られることの意味を、再見の際には是非感じ取って頂きたい。

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清藤秀人

4.0映画史上に残る傑作だ。

2024年11月11日
PCから投稿

純粋に無邪気な王女役、オードリー・ヘプバーンと、一見世慣れてるが、根は純朴な記者役、グレゴリー・ペックが、実に忘れがたく魅力的だ。

特に英国では、16歳年上で離婚歴があるタウンゼント大佐と恋に落ちながら、政府や王室の猛反対に直面し、結婚しないという声明文を出すしかなかったマーガレット王女のスキャンダルと、公開時期が被ったことでも知られる。

身分違いの男女が偶然出会って惹かれあうという、極めてシンプルな現代の寓話だからこそ、ユニークなエピソードを積み重ね、コメディとロマンスを織り交ぜた脚本や演出と、主演の2人の魅力的な好演が、おおいに輝きを持っている。

物語を通じて、上品かつ洗練された雰囲気の中、コメディタッチのユーモアもあり、温かさにあふれている。ロマンティック・コメディの1つの定型を確立し、後の作品に多大な影響を与えた、映画史上に残る傑作だ。

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瀬戸口仁